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逍遥日記

北条綱成

2010/06/01 00:00
日本史
久々な読書感想です。

『北条綱成』
 著者 三宅孝太郎
出版社 学陽書房
二○一○年二月二十日初版

と言う小説を読む。

 ちなみに綱成は《つななり》ではなく《つなしげ》である。

 福島正成の長男で北条氏綱の娘婿である。五色備えの黄色担当で、黄八幡とはこの綱成。玉縄城主。北条氏康の一大決戦であり、戦国三大夜戦と言われる河越夜戦で氏康の救援が来るまで河越城を守りきったのも綱成……と言った案配で北条家の三代氏康を支えた有名な猛将である。

 ちなみに五色備えの五色(青、赤、黄、白、黒)は陰陽五行の説によれば万物は『木、火、土、金、水』の五つの気により成り立つとされていて、それらの気を色にして配当されたものが『青、赤、黄、白、黒』だそうで、そこから来ているそうです。
 面白かったので一気に二日で読み切ったのですが、主人公である北条家(特に早雲から氏康までの三代)が美化されすぎているような気がするが…小説なのでそこは目をつぶろう。
 ただ、弟である福島綱房の年齢が章によって目茶苦茶な気がしたのだが…
 河越夜戦で六万とも七万とも言われる敵中を突破し、河越城に入城して氏康の指示を伝えた事が有名な弟だが、この時に元服間近な若武者だったはずなのに…小説ではこの15年後に初陣となっている。

………いくらなんでもそれはないだろ。(苦笑)


 そう言えば松田憲秀が綱成の甥っ子だったのを初めて知りました。戦国の家系図は複雑ですね。
 あっ、憲秀と言えば…憲秀が北条にとって裏切り者じゃないだろうと言う話が出て来たのですが、その点は私も賛成です。裏切り者なのに切腹させられたのは不自然過ぎるような気がします。秀吉の部下には秀吉に敵対した大名を裏切った人間なんていくらでも居ますからね。
例、前田利家、石川数正、金森長近、原長頼、岡本良勝、別所重棟、真田昌幸…etc

 相変わらず氏政が小物扱いされるのが不憫でなりませんが、全体的には面白かったです。一般的にはゲーム以外であまりスポットライト当たりませんからね。(信長の野望で戦闘系の能力がかなり高い)

 主人公が綱成なんで仕方ないですが、河越夜戦をもっと詳細に書いてほしかったです。

 あ~…河越夜戦の論文が読みたくなってきたぁーーー!!←(戦国史中毒)

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