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逍遥日記

宿命の対決

2012/07/02 00:00
日本史
どうも前回の話を視聴しながら『あ! だから信西との最初の出会いは落とし穴だったのか』とかなり今更な感じで思い出した逍遥軒です(笑)
 前回は『信西の死』から『宿命の対決』へと言う大切な回だったのですが、いやはや、気付いたら木曜になっていたので掲載しませんでした(;^_^A←(え~)
 今回は合戦の回だけあって特に情報量が半端じゃない!まあ、情報量は毎回そうですけど、今回は今まで積み重ねてきた『源氏と平氏の闘い』の集大成なので特に!
 なのでとりあえず私が特に気になった部分だけをピックアップする事にします。
『義平の待ち伏せ→清盛の政略』、『政略の清盛』、『武略の義朝』、『源氏と平氏』、『ヘタレな貴族達』、『今週もしたたか成親』と言った辺りをグダグダと語ろうかと。


『義平の待ち伏せ』→『清盛の政略』
 前回、義朝がわざと見逃したようにしてドラマ的に盛り上げていましたが、実際はあの段階ではクーデター側にとっては『信西の排斥』が最大にして唯一の共通目的であり『平家の排斥』は源氏の(できれば嬉しい)『私的な目的(望み)』だったので、敵対するかどうかわからないから『平家の排斥』をクーデターの首脳側が許可するわけなかったと考えるのべきですよね。まだ清盛、頼朝以降のように武士の地位が確立されてませんから。
 で、今回の清盛はそこを突いて恭順の姿勢を示しつつ天皇上皇を奪還して大義を奪ったわけですが、皆が身構える中、飄々とした感じであらわれた家貞翁がツボでしたね。盛国だったら敵も身構えますもんね。そして、名簿まで提出して挑発に乗らない事に腹を立てる義朝に『これはこれは武門の棟梁とは思えぬお言葉、我々が仕えるのはお上』とさらっと信西の事を流します。やはり一貫して『政略の清盛』と『武略の義朝』、あの主にしてこの家人あり、主従も似ているのかな、或いは源氏には保元の乱で親父を討った故にこう言う年長者の家人がいなくなったと言う描写なのだろうか。
 て言うか、見方によっては義朝が信西の首をはねてさらしたせいで清盛が怒りを通り越して逆に冷静になったとも受け取れますよね。



『政略の清盛』
 本当に『政略の清盛』と『武略の義朝』が貫かれていましたね。『武士とは如何なる事をしても勝つ』二人の共通認識だったはずが、政略と武略でかなりの違いが出たと言った感じ。
 ただ特筆すべきは清盛の戦下手説が今回の大河では珍しく払拭される感じで描かれていた事でしょうか。
 元々『宗盛と惟盛の敗戦』や『平家物語の貴族化した武士的なイメージ』のせいでどうしても『平清盛は政治上手で戦が下手』と言う印象を植え付けられているのは仕方ないですが。ただ義朝と比べてどちらが上かと言うと判断が難しい問題な気がしますが、下手なはずはないんですよね。
 まあ、後世の植え付けは『神君家康様』を持ち上げる為に戦下手にされている『信長』『秀吉』、逆に異常に持ち上げられている『信玄公』みたいな例もあるのでよくある事と言えばよくある事ですが。(持ち上げたり貶めなくても四人とも名将なのに)
 そう言う意味では今年の大河は本当に本気で平清盛を描いているなぁ……。去年の奴等も見習ーーーゴホン、失礼。



『武略の義朝』
 『それでこそ貴様だ、清盛!!』本当に嬉しそうだな義朝(笑)。あれだけ決着を着けたがっていたので当然か。『源氏』の義朝的には散々『平氏』に(相手は無意識でしたが)ずっと見下されていましたからね。馬競べや海賊討伐の頃から。そりゃあ『平氏』の清盛と決着をつけたいですよね。
 そう言えば別に義朝に従う義理の無い頼政の戦線離脱がちょっと遅かったかな。



『源氏と平氏』
 源平の色々な人間がぶつかり合いましたね。しかしまあ、元寇以前なのでこう言う闘いは違和感なくみれますね。戦国時代の戦闘シーンと違い(一対一で悠長に戦っているから)スピード感がありませんが、人対人と言う描写表現的にはこう言う一騎討ち要素があった方が視ていて力が入りますね。また内面的なものを表現しやすいのかも知れません。
 まず長男『重盛、義平の死闘』は源平それぞれの個性が色濃く出た、まさに親父達の戦いの前哨戦であり代理戦でしたね。戦闘的にも、采配的にも。
 次に三男『宗盛、頼朝の顔合わせ』二人とも初陣だったわけで、二人とも直接の戦闘に加わりませんでしたが、それでも自ら武器を取る頼朝とただオロオロする宗盛の違いが先行きをあらわす様な顔合わせでしたね。壇の浦後に宗盛は頼朝の前に引き出されるわけですが、これも後々どうするか気になるところ。
 そう言えば『頼朝』が『兄上』と呼んだの初めてだったような気がします。
 ちなみに『初陣じゃ!』『へぇ?』いやいや想像できたでしょと思いつつ公卿達の後だったのでお前もか!!と思いました(笑)
 次は次男『基盛、朝長の地味対決(笑)』う~ん、二人とも途中から何処にいるのか、マジでわからなかったぞぉ(笑)。よぉくみたらちょくちょく映ってたけど、頼盛や忠清、頼政や正清の方が目立ってましたね。
 上下(長男と三男)に比べると逸話が少ないですし、後継者じゃないので地味なのは仕方がありませんけど。
 ただ、朝長がちゃんと負傷(矢傷)していたので、次の回で逸話通り親父に斬ってもらうのかな……。また辛いなぁ。
 そして、大将『清盛と義朝の対決』回想シーンが全くなかっただけに逆に視ている側は今までの事を思い出します。保元の乱では味方として別々に渡った賀茂川。まるで馬競べの時の様なたった二人の闘い。保元の乱後みたいに鼻先に刀を突き付け。最後に置いて行かれる友切り改め髭切りの太刀。そして、また背を向けて一度も振り返らずに去って行く義朝。あ~…最初からこうなるってわかってたのに辛いなぁ。
 来いって顎で合図する義朝とそれを受ける清盛。この描写だけで道は違えたけれども、二人の間に存在する信頼関係と言うか意思の疎通が二人のねじれた関係をあらわしていましたね。
※勿論『のぶより』ではなく『しんらい』です。ややこしいですが)



『ヘタレな貴族達』
 え~っと、今週の『のぶよりん(信頼)』とその仲間達(笑)
 てか、色んな意味で大活躍だった弟(頼長)の陰に隠れて目立ってませんでしたが、忠通様は結構大物だったのかも……(^^ゞ
 義朝に胸ぐら掴まれ『日本一の不覚人が!!』と投げてばされる『日本一の不覚人ことのぶよりん』と清盛に刀で脅され震え上がる『我が身大事な公卿様』エエイッ!!クーデター派に骨の有る貴族はいないのかぁ!!首謀者がヘタレなら賛同者もヘタレかぁ!!もう逆に愛しいはお前等!!←(えー)
 まあ、清盛があれだけ強気に出れたのは現実問題としてのぶよりんはともかく『源義朝』を倒せる軍事力を持った人間が自分しかいないし、公卿達もそれを理解している事を知っていたからなんですよね。
 次回遂に念願の公卿になるわけですが、朝廷が信頼と組んでいる義朝を排除する事を決めた段階で、公卿かどうかは関係なく、強大な『軍事力』と『経済力』を背景に清盛は既に公卿達よりも力を持った存在になっていたと言える。まさに『源義朝無くして平清盛は無い』。義朝を除いた事で清盛は武士の頂きに立ち『武士の世』の第一歩を踏み出した。
(ん?大半が清盛の話になってるような気が……)



『今週もしたたか成親』
 妹が重盛の妻だから安泰だって公卿様達に陰口言われている成親。まあ、事実なんですけどね。
 この時の微妙な表情がなんとも意味深。薄く笑っている様にも見えるし、同時に除け者にされた事への苦笑いとも見える。あるいは『それぐらい想定して最初から手を打っておけ』と周りをバカにしている表情にも見えます。
 そして、いつの間にかのぶよりんの近くからいなくなっています。やるなぁ、成親さすがだ。
 成親と言う人間は基本的に上っ面は『右も左もわからない若者』を装いつつ貴族の中では見るべき物が見えている派の人間なのかも知れません。
 しかし、この成親には何も無いようにみえるんですよね。忠義も、友情も、肉親への情けも、俗なる野心も、崇高なる志も。彼って何不自由無く生きてるけど、何もないタイプなんじゃないかと最近思うようになりました。どうなのでしょう、私の勘違いかな?



 なんか大河ドラマ的には最初の山場が過ぎた為か、夏が終わった気分にさせられますね(笑)
 次の山場は恐らく後白河院政を停止させるクーデターになると思いますが、コチラは平治の乱程の熱い軍事衝突がないので、また違う盛り上がりを魅せてくれそうなので楽しみです。
 前々から感じていた事ですが、今年の大河では『平家物語的な源平』だけでなく『実像に近い源平』に『新説』を取り入れ、物語(ドラマ)として面白い落とし所をちゃんと見つけているのが凄いと思います。
 物語や逸話をそのままやると非現実的で嘘臭いし、史実をそのままやると現実的すぎて淡々とした感じになりドラマとしてはちょっと面白くないですからね。(´-ω-`)
 そう言うさじ加減では今年の大河は本当に秀逸だと思います(^^)d
 『王家』て単語で噛みついた方がおられたみたいですが、今年の脚本を書いた人達は歴史や歴史物が好きなんじゃないかと観ていて思います。
 ちなみに去年の方は間違いなく歴史ではなくラブコメとベタドラ好き(笑)

コメント

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  • gvygxdhlps (非ログイン)2023/02/22 11:56

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