stage21.25:生徒会旅行
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「日付は決まりだな」
「これで決定なんだ…」
「こう言う時に使わなくて、何の為の金と権力なんだ? 何の為に貴族なんかやってると思っているんだ?」
「うわ~……サラッと言った」
珍しく貴族オーラ全開なシンヤにリヴァルは苦笑いする。
「次に行き先だが、何か意見はあるか?」
「意見と言うか条件は安全第一で尚且つブリタニアの一般学生が行くような場所がいい……ぐらいじゃないか?」
「まあ、絶対条件ではあるな。だがその二つの条件は矛盾している」
シンヤの言葉にルルーシュも同意して付け足すがスザクは首をかしげる。
「どうして?」
「軍は上流階級の安全を優先する。それならやはり金をかけたところの方が安全だろ?」
「……なるほど」
「やっぱ、安くて安全なのを調べるしかないでしょ」
「もしくは安くしてくれるように“依頼”だな」
「それは最終手段でお願いします」
「やっぱり権力とか使うの気分悪いんだ」
「家としてはともかく、俺個人の対人関係では使いたくない」
「そうだな、そんなものを使うと個人としての関係ではなく家との関係になってしまうからな」
「そうだね!」
「友達は金や権力、家柄で作るものじゃないもんな!」
「ああ」
シンヤはコイツ等は本当にいい奴等だなぁと心の中でちょっと感動しているようだ。
「で、本題に戻るが場所を決めるには目的を決めた方がいいと考える」
「目的ね。海水浴にはまだ早いし、景色を楽しむには桜や紅葉の季節じゃないし」
「登山とか?」
スザクの無謀な提案にリヴァルはため息をつく。
「あのねぇ~スザク君? 女子もいるんですよ? シャーリーや会長はともかく、ルルーシュやニーナが山を登ると思う? だいたい病弱なカレンもいるんですよ?」
「待て! 何故、俺がニーナと同格扱いなんだ!」
「当然だろ」
「な!」
シンヤはサラッとルルーシュのイライラスイッチをわざと踏み抜いたが、スザクが話を進める。
「ともかく登山は全員参加のイベントとしては無理そうだね」
「そう言うこと」
「ていうか、“登山”じゃなくて“ハイキング”な」
「お前等、話を流すな!」
「じゃあ温泉はどうかなぁ?」
「無視か!」
「温泉なら皆楽しめそうだね」
「俺も行ったこと無いから行きたいな」
「じゃあ温泉で決定でいい?」
「意義なぁ~し」
三人はルルーシュの発言を無視して目的を決定する。
「僕も温泉がいいんだけど、ルルーシュは?」
「お前等、人の話をまったく聞かずに……」
「でもルルーシュは山なんか登らないだろ? で、温泉でいい?」
「フン! 一つの選択肢としては悪くないが他は考えないのか」
「あんなに楽しみにしてるヤツがいるのに温泉以外にするのか?」
「楽しみに?」
リヴァルが指差した方をルルーシュが見ると、温泉が楽しみで仕方がないのか想像を膨らませてはしゃぐ子どもが一人。
「温泉♪ 温泉♪ 温泉と言えば和食に、卓球に、女性陣の浴衣もいいかも。花火もあったらいいなぁ」
「なんと言うか、別の意見を言うのが可哀想になるぐらいはしゃいでるな」
「だろ? なぁ~ルルーシュ、温泉なら文句無いし、いいだろ?」
「わかった。じゃあ旅行の目的は温泉で決定だ!」
「やったぁ~~~!!! わぁ~い☆ 温泉だ♪」
シンヤ、完全に童心へ返る。昨今の疲労の蓄積でちょっとネジが外れているのかも知れない。
「珍しいね、シンヤが子どもみたいにはしゃぐのって」
「イヤ、こいつは基本的に子どもっぽいぞ?」
「まあ気心知れた友達の前では子どもっぽいな。毅然としてる時はさすがはハプスブルク家の跡継ぎて感じだけど、抜けてる時とのギャップがな……」
「そうなの?」
「そうなんだ。なんなら疲れすぎたら時々幼児退行する」
「そ、そうなんだ……」
スザクだけが知らないだけで、童心シンヤは時々目撃されていたらしい。
「授業をまったく聞かずいつも寝ている様や生徒会での発言は子どもぽいだろ?」
「そう言われてみれば……」
シンヤは子ども、と言う結論が出たところでルルーシュが子どもを現実に呼び戻す。
「おい、シンヤ! 温泉と決定したが会長に報告できるぐらいには詳細を決定したいから議論を再開するぞ」
「……わかった」
子どものようにはしゃいでいたのに、いつもの可愛らしくない目付きに戻った。
「よ〜し! 残りは場所と女性陣の賛同を得るだな!」
「とりあえず、報告書を作るのはどうだ? 日付と温泉あるいは宿の候補を5つぐらいリストアップし、最終決定は姫様達に任せる。旅行先についてのプランは後から全員で決める。または自由行動にする……と言うのはどうだろ?」
「異存はない。つまりあとは報告書の作成と候補地を調べるか。スザク、シンヤ、温泉地わかるか?」
「う~……微妙だね。有名地ぐらいしか知らないなぁ」
「俺も似た様なものだな。それにオオサカ出身だからトウキョウ租界近郊はわからないし、旅館、ホテル、となるとさっぱりだからどのみち旅行代理店でパンフレットをもらう必要があるんじゃないかな?」
スザクも、シンヤも、さすがに有名どころの名前ぐらいは知ってるが行った事がないのでわからない。
「そうか、よし! では、リヴァルは旅行代理店まで行きパンフレットをもらってきてくれ!」
「了解!」
「スザクは軍に問い合わせて観光地の治安レベルが分かるマップを見せてもらえ。できれば借りられる様に軍に働きかけてくれないか? 治安を少しでも詳しく知りたい」
「わかった! できるかわからないけど、早速聞いてみる」
「シンヤは報告書の原案作成しつつ、観光地でのテロ事件について調べてくれ、俺はネットでの口コミ等から評判や観光地の情報などを調べつつ最近の事件などを調べ、なるべく治安が安定した場所を探す」
「了解!!」
「じゃあ全員作業開始だ!」
こうして旅行計画が本格的に始動した。
リヴァルはバイクでひとっ走りして旅行代理店を何件か巡りパンフを確保して来た。
スザクは所属先に戻って上司(セシル)に事情を説明したところ好意で閲覧させてくれた。
ルルーシュは相変わらずの優秀ぶりでチャッチャと事件等をリストアップし、スザクが仕入れて来た情報と照らし合わせ、その情報を元に治安のよい観光地を容易に選出できアッサリと場所が決まった。
シンヤは報告書の作成はいつもの如くアッサリと概要を仕上げて、全員で決めた確定情報を次々と入力してあっという間に仕上げた。
翌日の昼には宿泊施設のリストアップも終了し、『生徒会全員(強制)参加旅行』の暫定報告書をミレイ会長に提出する事に成功した。
「うん! さすがに仕事が早いわねぇ~☆ できる部下をもって幸せぇ~♪」
大喜びのミレイが喜びのダンスを生徒会役員の前で披露したのは言うまでもない。そして、
「すごぉ~~い♪ 一日で仕上げたんだ♪」
「まあな、これぐらいならね」
「ここの料理は美味しそう!」
「本当だぁ~~♪」
「どれどれ♪ ミレイさんに見せてみなさい!」
旅行を楽しみにしているらしい女性陣から、たいした労いもなかったのは言うまでもない。
「理不尽に感じるのは俺だけか?」
「俺も同じだから理不尽なんだと思う」
「理不尽だよな……」
「でも皆楽しそうだから良いじゃないか♪」
スザクにそうは言われても三人は何か納得がいかない表情を浮かべる。
「スザク、そんな人が善い事を言ってると、いつも面倒な事を押し付けられるぞ?」
「そうかな?」
「そうだ!」
「このまま上手く使われるだけで、こんな理不尽なのはゴメンだ」
反抗的なシンヤとルルーシュにスザクが素朴な疑問をぶつける。
「じゃあどうやって会長を言い負かすの?」
「「………」」
結局、絶対に勝ち目がないので二人は沈黙する。この先もミレイ会長にいいように使われる事となる男子メンバー達であった。
「これで決定なんだ…」
「こう言う時に使わなくて、何の為の金と権力なんだ? 何の為に貴族なんかやってると思っているんだ?」
「うわ~……サラッと言った」
珍しく貴族オーラ全開なシンヤにリヴァルは苦笑いする。
「次に行き先だが、何か意見はあるか?」
「意見と言うか条件は安全第一で尚且つブリタニアの一般学生が行くような場所がいい……ぐらいじゃないか?」
「まあ、絶対条件ではあるな。だがその二つの条件は矛盾している」
シンヤの言葉にルルーシュも同意して付け足すがスザクは首をかしげる。
「どうして?」
「軍は上流階級の安全を優先する。それならやはり金をかけたところの方が安全だろ?」
「……なるほど」
「やっぱ、安くて安全なのを調べるしかないでしょ」
「もしくは安くしてくれるように“依頼”だな」
「それは最終手段でお願いします」
「やっぱり権力とか使うの気分悪いんだ」
「家としてはともかく、俺個人の対人関係では使いたくない」
「そうだな、そんなものを使うと個人としての関係ではなく家との関係になってしまうからな」
「そうだね!」
「友達は金や権力、家柄で作るものじゃないもんな!」
「ああ」
シンヤはコイツ等は本当にいい奴等だなぁと心の中でちょっと感動しているようだ。
「で、本題に戻るが場所を決めるには目的を決めた方がいいと考える」
「目的ね。海水浴にはまだ早いし、景色を楽しむには桜や紅葉の季節じゃないし」
「登山とか?」
スザクの無謀な提案にリヴァルはため息をつく。
「あのねぇ~スザク君? 女子もいるんですよ? シャーリーや会長はともかく、ルルーシュやニーナが山を登ると思う? だいたい病弱なカレンもいるんですよ?」
「待て! 何故、俺がニーナと同格扱いなんだ!」
「当然だろ」
「な!」
シンヤはサラッとルルーシュのイライラスイッチをわざと踏み抜いたが、スザクが話を進める。
「ともかく登山は全員参加のイベントとしては無理そうだね」
「そう言うこと」
「ていうか、“登山”じゃなくて“ハイキング”な」
「お前等、話を流すな!」
「じゃあ温泉はどうかなぁ?」
「無視か!」
「温泉なら皆楽しめそうだね」
「俺も行ったこと無いから行きたいな」
「じゃあ温泉で決定でいい?」
「意義なぁ~し」
三人はルルーシュの発言を無視して目的を決定する。
「僕も温泉がいいんだけど、ルルーシュは?」
「お前等、人の話をまったく聞かずに……」
「でもルルーシュは山なんか登らないだろ? で、温泉でいい?」
「フン! 一つの選択肢としては悪くないが他は考えないのか」
「あんなに楽しみにしてるヤツがいるのに温泉以外にするのか?」
「楽しみに?」
リヴァルが指差した方をルルーシュが見ると、温泉が楽しみで仕方がないのか想像を膨らませてはしゃぐ子どもが一人。
「温泉♪ 温泉♪ 温泉と言えば和食に、卓球に、女性陣の浴衣もいいかも。花火もあったらいいなぁ」
「なんと言うか、別の意見を言うのが可哀想になるぐらいはしゃいでるな」
「だろ? なぁ~ルルーシュ、温泉なら文句無いし、いいだろ?」
「わかった。じゃあ旅行の目的は温泉で決定だ!」
「やったぁ~~~!!! わぁ~い☆ 温泉だ♪」
シンヤ、完全に童心へ返る。昨今の疲労の蓄積でちょっとネジが外れているのかも知れない。
「珍しいね、シンヤが子どもみたいにはしゃぐのって」
「イヤ、こいつは基本的に子どもっぽいぞ?」
「まあ気心知れた友達の前では子どもっぽいな。毅然としてる時はさすがはハプスブルク家の跡継ぎて感じだけど、抜けてる時とのギャップがな……」
「そうなの?」
「そうなんだ。なんなら疲れすぎたら時々幼児退行する」
「そ、そうなんだ……」
スザクだけが知らないだけで、童心シンヤは時々目撃されていたらしい。
「授業をまったく聞かずいつも寝ている様や生徒会での発言は子どもぽいだろ?」
「そう言われてみれば……」
シンヤは子ども、と言う結論が出たところでルルーシュが子どもを現実に呼び戻す。
「おい、シンヤ! 温泉と決定したが会長に報告できるぐらいには詳細を決定したいから議論を再開するぞ」
「……わかった」
子どものようにはしゃいでいたのに、いつもの可愛らしくない目付きに戻った。
「よ〜し! 残りは場所と女性陣の賛同を得るだな!」
「とりあえず、報告書を作るのはどうだ? 日付と温泉あるいは宿の候補を5つぐらいリストアップし、最終決定は姫様達に任せる。旅行先についてのプランは後から全員で決める。または自由行動にする……と言うのはどうだろ?」
「異存はない。つまりあとは報告書の作成と候補地を調べるか。スザク、シンヤ、温泉地わかるか?」
「う~……微妙だね。有名地ぐらいしか知らないなぁ」
「俺も似た様なものだな。それにオオサカ出身だからトウキョウ租界近郊はわからないし、旅館、ホテル、となるとさっぱりだからどのみち旅行代理店でパンフレットをもらう必要があるんじゃないかな?」
スザクも、シンヤも、さすがに有名どころの名前ぐらいは知ってるが行った事がないのでわからない。
「そうか、よし! では、リヴァルは旅行代理店まで行きパンフレットをもらってきてくれ!」
「了解!」
「スザクは軍に問い合わせて観光地の治安レベルが分かるマップを見せてもらえ。できれば借りられる様に軍に働きかけてくれないか? 治安を少しでも詳しく知りたい」
「わかった! できるかわからないけど、早速聞いてみる」
「シンヤは報告書の原案作成しつつ、観光地でのテロ事件について調べてくれ、俺はネットでの口コミ等から評判や観光地の情報などを調べつつ最近の事件などを調べ、なるべく治安が安定した場所を探す」
「了解!!」
「じゃあ全員作業開始だ!」
こうして旅行計画が本格的に始動した。
リヴァルはバイクでひとっ走りして旅行代理店を何件か巡りパンフを確保して来た。
スザクは所属先に戻って上司(セシル)に事情を説明したところ好意で閲覧させてくれた。
ルルーシュは相変わらずの優秀ぶりでチャッチャと事件等をリストアップし、スザクが仕入れて来た情報と照らし合わせ、その情報を元に治安のよい観光地を容易に選出できアッサリと場所が決まった。
シンヤは報告書の作成はいつもの如くアッサリと概要を仕上げて、全員で決めた確定情報を次々と入力してあっという間に仕上げた。
翌日の昼には宿泊施設のリストアップも終了し、『生徒会全員(強制)参加旅行』の暫定報告書をミレイ会長に提出する事に成功した。
「うん! さすがに仕事が早いわねぇ~☆ できる部下をもって幸せぇ~♪」
大喜びのミレイが喜びのダンスを生徒会役員の前で披露したのは言うまでもない。そして、
「すごぉ~~い♪ 一日で仕上げたんだ♪」
「まあな、これぐらいならね」
「ここの料理は美味しそう!」
「本当だぁ~~♪」
「どれどれ♪ ミレイさんに見せてみなさい!」
旅行を楽しみにしているらしい女性陣から、たいした労いもなかったのは言うまでもない。
「理不尽に感じるのは俺だけか?」
「俺も同じだから理不尽なんだと思う」
「理不尽だよな……」
「でも皆楽しそうだから良いじゃないか♪」
スザクにそうは言われても三人は何か納得がいかない表情を浮かべる。
「スザク、そんな人が善い事を言ってると、いつも面倒な事を押し付けられるぞ?」
「そうかな?」
「そうだ!」
「このまま上手く使われるだけで、こんな理不尽なのはゴメンだ」
反抗的なシンヤとルルーシュにスザクが素朴な疑問をぶつける。
「じゃあどうやって会長を言い負かすの?」
「「………」」
結局、絶対に勝ち目がないので二人は沈黙する。この先もミレイ会長にいいように使われる事となる男子メンバー達であった。