stage0.75歓迎会の出会い
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美しい音楽と一流シェフ達が作った料理、一本で目玉が飛び出そうになる値段のワインやらシャンパンがだされ、出席者は男も女も皆美しい衣装を身に纏い盛大に行われる社交界。まるでおとぎ話に出てくるような美しい光景……に私はうんざりしていた。
シュタットフェルト家の当主である父からの命令で、継母とともに何処ぞの名門の公爵様(継母に説明されたが忘れた)がこのエリア11のトウキョウ租界に来た為に開かれた歓迎会だか、送別会だか、祝賀会だか(これも忘れた)に無理矢理出席させられているのだから。
継母は少しでも他の貴族との交流を深めよう、あるいは何処ぞの御曹司に私が気に入られれば政略結婚のチャンス―――などと張り切っているが私はもうウンザリだ。
日本を踏みにじっているブリタニアの貴族、見ているだけで吐き気がする。
当然こう言う場であるし、シュタットフェルト家も名門なので、貴族の若者が頻繁に声をかけてくる。大概の貴族は「シュタットフェルト家の御嬢様ですか、私は○○家の○○の子息で(フルネ~ム)といいます。お見知りおきを」と自己紹介から始まり、自分の家がどう言う家でいかに凄いかを落ち着いた口調ではあるが熱くあつ~く(ここ強調)語ってくれる。
(お前の価値と家の良さは関係ないつうの!)
と思いながらも笑顔で話(自慢?)を聞き一曲付き合いで踊る。マニュアルでもあるのではないか? と思うぐらい同じパターン。
もちろん特定の人と一緒に居たくないので、自分が話を弾ませないように、あるいはすぐに切り上げるようにしているのが原因の一因だけど、こんな連中とどう話を弾ませろと言うのだろうか?
彼等貴族の話の内容はどうでもいい話と自慢話がほとんどである。特に自分の家に関わる話になると、やたら饒舌になる。やれ、自分の家は何々公爵家とも付き合いがあるだの、何々后妃からも目をかけられているだの、えんえんと(自分の力とは全く関係ない)自慢話が始まる。そして(繰り返すが、自分の力でもなんでもないのに)「どうだ? 俺ってすごいだろ?」と言う姿勢で話は終わる。まあ、当事者じゃなければある意味面白いかも。
こんな場所に来たくもないのだが、父に言われれば立場上出席しないわけにはいかない。いつも耐えられなくなり途中でこっそりと人目につかない場所に行き時間を潰すようにしている。
今日は居なくなろうとすると何かと、貴族の御曹司に声をかけられてしまいなかなか抜け出せなかった。
やっとの思いでテラスに出て、一人になると前後左右を確認して近くに人がいない事を確認すると急に力が抜けた。シュタットフェルト家のお嬢様と言う目に見えない仮面をかなぐり捨てると、ため息混じりに愚痴がこぼれ出る。
「あ~……疲れる!! これだからブリタニアは! お家自慢は聞きあきた、つぅ~の!」
「同感だ。まったく、ブリタニアの貴族は見ていてウンザリだ」
「ッ!?」
誰もいないと思っていたのに人がいた事にも驚いたし、こぼれ出た愚痴を聞かれてしまっただけでも驚くのだが、相手が日本語で同意してきた事に更に驚いた。
声のした方を確認すると、そこには綺麗な黒髪と瞳をした目付きの少しキツイ感じの少年が、何処か面倒くさそうな表情を浮かべて腰掛けて居た。
これが彼との出会いだった。
シュタットフェルト家の当主である父からの命令で、継母とともに何処ぞの名門の公爵様(継母に説明されたが忘れた)がこのエリア11のトウキョウ租界に来た為に開かれた歓迎会だか、送別会だか、祝賀会だか(これも忘れた)に無理矢理出席させられているのだから。
継母は少しでも他の貴族との交流を深めよう、あるいは何処ぞの御曹司に私が気に入られれば政略結婚のチャンス―――などと張り切っているが私はもうウンザリだ。
日本を踏みにじっているブリタニアの貴族、見ているだけで吐き気がする。
当然こう言う場であるし、シュタットフェルト家も名門なので、貴族の若者が頻繁に声をかけてくる。大概の貴族は「シュタットフェルト家の御嬢様ですか、私は○○家の○○の子息で(フルネ~ム)といいます。お見知りおきを」と自己紹介から始まり、自分の家がどう言う家でいかに凄いかを落ち着いた口調ではあるが熱くあつ~く(ここ強調)語ってくれる。
(お前の価値と家の良さは関係ないつうの!)
と思いながらも笑顔で話(自慢?)を聞き一曲付き合いで踊る。マニュアルでもあるのではないか? と思うぐらい同じパターン。
もちろん特定の人と一緒に居たくないので、自分が話を弾ませないように、あるいはすぐに切り上げるようにしているのが原因の一因だけど、こんな連中とどう話を弾ませろと言うのだろうか?
彼等貴族の話の内容はどうでもいい話と自慢話がほとんどである。特に自分の家に関わる話になると、やたら饒舌になる。やれ、自分の家は何々公爵家とも付き合いがあるだの、何々后妃からも目をかけられているだの、えんえんと(自分の力とは全く関係ない)自慢話が始まる。そして(繰り返すが、自分の力でもなんでもないのに)「どうだ? 俺ってすごいだろ?」と言う姿勢で話は終わる。まあ、当事者じゃなければある意味面白いかも。
こんな場所に来たくもないのだが、父に言われれば立場上出席しないわけにはいかない。いつも耐えられなくなり途中でこっそりと人目につかない場所に行き時間を潰すようにしている。
今日は居なくなろうとすると何かと、貴族の御曹司に声をかけられてしまいなかなか抜け出せなかった。
やっとの思いでテラスに出て、一人になると前後左右を確認して近くに人がいない事を確認すると急に力が抜けた。シュタットフェルト家のお嬢様と言う目に見えない仮面をかなぐり捨てると、ため息混じりに愚痴がこぼれ出る。
「あ~……疲れる!! これだからブリタニアは! お家自慢は聞きあきた、つぅ~の!」
「同感だ。まったく、ブリタニアの貴族は見ていてウンザリだ」
「ッ!?」
誰もいないと思っていたのに人がいた事にも驚いたし、こぼれ出た愚痴を聞かれてしまっただけでも驚くのだが、相手が日本語で同意してきた事に更に驚いた。
声のした方を確認すると、そこには綺麗な黒髪と瞳をした目付きの少しキツイ感じの少年が、何処か面倒くさそうな表情を浮かべて腰掛けて居た。
これが彼との出会いだった。
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