stage29.15:夢のチケット
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パターン⑦ルルパラ
「ルルーシュ♪ 結婚式はモナコがでいいなぁ~」
「か、会長と?!」
「ちょっと待ったぁ!! ルルーシュは俺と!」
「リヴァルも?」
「ニャー!」
「アーサー! アンタまで!?」
「お兄様は私と結婚するんですぅ!」
「ルルーシュ! 解っているよな?」
「許さない!! ルルは私だけのモノなんだから!!」
「ルルーシュの相手は俺だ! 俺からルルーシュを奪う人間は誰だろうと容赦をしない!」
「おいおい。俺は一人しかいないんだぞ?」
「いいじゃない。この際、みんなで結婚しちゃうって事で」
「おぉ!! 賛成、賛成、大賛成!」
「え? 何?!」
「ほら! シャーリーもそんなところにいないで」
「え?! なに? これなに?!」
「いいじゃん♪ いいじゃん♪」
「アハハハ♪ アハハハ…」
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「………アハハハ…アハハハ…」
「完全に壊れちゃったかな?」
エイッ!ソフィは壊れたシャーリーの顔を目掛けてエイッ! と枕を投げ付ける。
「イタッ!」
「戻って来れた?」
「私、一体何を……」
「妄想の世界に旅立ってたけど、大丈夫?」
「なんとか……」
人の事を言えない女に言われているのだが、シャーリーにはツッコむ余裕もないようだ。
結局、二人の中でもこのシュミレーションという名の妄想では解決できそうにないと言う事になり……と言うか、ソフィがあきたのか、これって意味なくない? と思ったのか、いずれにせよ意味がないと判断したらしく、ソフィは急に結論を述べて決断を促す。
「てかさ、こんなところで考えているだけじゃダメなんじゃないかな? 行動することが大事て言うじゃん!」
「そりゃあ……そうだけど、ソフィだって行動してないよ?」
「うっ!?」
ソフィはシャーリーからのカウンターで正論パンチをもらって大ダメージを受けた。
お互い積極的に行動できないタイプなのでこうして不毛なシュミレーションをしているのだ。勿論これは、本人達の積極性以外にも相手の男性側が違うこと(ルルーシュは反逆、シンヤは独立運動)に夢中だから彼女達の気持ちに気付かない、と言うのも大きな理由の一つではある。
「自分は何もしないソフィに言われてもね」
「こ、行動すればいいんでしょ?」
「え? そりゃあ、まあねぇ」
ソフィはシャーリーの正論パンチが余程効いたのか、急に大胆な方向にスイッチが入る。
「じ、じゃあ私はシンヤをデートに誘ってみるから、シャーリーはそのチケットをルルーシュに渡す。でいい?」
「え? うん。でもそんなに簡単に……ウソ! もう!?」
言うが早い、ソフィは既に携帯で電話をかけだした。相手は当然ながらシンヤである。
「あ! えっと、おはよう! シンヤ」
『ん? ソフィか? おはよう、どうしたのこんな朝早くに?』
寝起きなのか電話の向こうでシンヤは眠たそうな声であくびをしている。
「じ、実はなんだけど、その……」
『? どうしたの?』
「デ、デートしない?」
『…………え? デート?』
寝ぼけていてすぐには認識できなかったのか、しばしの沈黙の後にシンヤが驚いた感じで聞き返してきた。
『どうしたんだ急に?』
「ダメ……かな?」
『いや、別に良いんだけど、いきなりだな? なんかあったの?』
「べ、別に何もないんだけど、シンヤと二人で出かけたいな、って思って誘ったの」
『そう。二人か……それっていつ?』
「明日とかダメかな?」
『明日か……あ?! ごめん、明日は絶対に外せない予定が入ってて無理だな』
どうもかなり慌てているので明日は余程大事な用事らしい。
「そうなんだ。ねえ、シンヤはいつなら空いてるかな?」
『うーん、時間が少しでよければ、今日は放課後から19時ぐらいまでとかなら空いてるけど……』
「本当?! じゃ、じゃあ今日の放課後ね!」
『まあ、それでいいなら――。じゃあ詳しくは学校で決めようか』
「うん♪ また、あとでねぇ♪」
電話を切ったソフィは肩を震わせた後に歓喜の声を上げる。
「やったぁ~~!! シンヤとデート♪ シンヤとデート♪」
相手への想いが通じているのか、彼方は恋人的なデートと思っていないのでは? など、かなり疑問だがデートに誘う事には成功してソフィは大喜びである。
「す、すごい……」
「でしょ? だから行動が大事なんだよ♪」
「うん! わかった! 私も頑張る!!」
テンションの上がった二人はハイタッチをした。