stage29.15:夢のチケット
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ここはアシュフォード学園の女子寮にあるシャーリーとソフィの部屋。
「う~ん……」
「………」
「ふぁー、むぅ~……はぁ」
普段は元気で明るいシャーリーだが昨日から悩んでいるのか、ずーっとうめき声とため息を繰り返している。別に多少のうめき声やため息ぐらいは構わないのだが、それが一日続いたのでパジャマで宿題をしていたソフィが一旦手を止めて尋ねた。
「シャーリー、昨日の晩から何? ずっと呻いちゃって、ちょっと早いけど今月来ちゃったの?」
「今月はたぶん来週末だと……じゃあなくて!」
シャーリーは思わず枕でベットを叩いてツッコむ。ソフィが違うならばと重ねて尋ねた。
「じゃあ何を呻いてるの?」
「そ、それは……」
シャーリーは少し顔を赤らめながら思わず机の上の封筒を見る。その様子を見てソフィはすぐに察した。
「なるほど、これが悩みの原因か、中身は映画のチケット? コンサート? ディナー?」
「クラシックのコンサート」
「へぇ~…ルルーシュと行くんだ。いいなぁ~」
「ち、違うよ!」
「え? じゃあアタシに頂戴♪ それとも二人で行く?」
ソフィは意地悪な笑みを浮かべながらそう述べたのでシャーリーはソフィの思惑に気付いた。
「うっ! ソフィ、わかってて言ってるでしょ」
「もちろ~ん♪」
「この人で無しぃ!!」
シャーリーはソフィに飛びつきベットに押し倒すと頬をフニぃ~と抓り上げる。
「にゃにすんのよぉ~」
ソフィも反撃し、二人はそのまま無邪気にじゃれあう形となった。
暫くして改めてソフィに問われてシャーリーはポツポツと悩みの理由を語り出す。
「最近、ルルは学校をサボりガチで……まあ、それ自体も気になるんだけど、ルルが休む日は、ほとんどカレンと同じなの。あの2人やっぱり何かあっちゃったりするのかなぁ~って思ってさ……」
「何を言ってるのよシャーリー!!」
「えっ!?」
ソフィのキツめの声音にシャーリーは少し驚く。
「ルルーシュとカレンが休んでる日はシンヤも休んでるじゃん!!」
「あ! そう言われてみれば……そうかも?」
ルルーシュに夢中なシャーリーの中ではすっかり存在が小さくなっているシンヤ・ハプスブルク。ただし、それはシャーリーの中での話で、ソフィの中では違う。
「やっぱりカレンとシンヤ、付き合ってるのかなぁ」
「それはないよ! だってシンヤとカレンは仲の良い友達って感じだもん! カレンはきっとルルと……」
「違うよ! カレンとルルーシュは全然仲良くなさそうじゃん!」
『恋は盲目』という言葉の通り二人は周りが見えていない。完全な第三者には、ルルーシュとシンヤの二人はそれぞれサボりで、カレンは病気で欠席としか思われていないのだが、二人は偶然にはみえない。
「でもルルはシンヤと違ってあんなにいい男なんだよ! 病弱なお嬢様のカレンだってきっと惚れちゃって……」
シャーリーは無意識にソフィの心の中にある謎の地雷(?)を踏んでしまって「カチン!」とスイッチを入れてしまう。
「何よ! その言い方じゃあ、まるでシンヤがルルーシュに劣るみたいじゃん!! 確かにルルーシュの容姿は企画外に良いよ。でも、あんな頭デッカチで虚弱なモヤシ人間じゃね……」
「ナッ!?」
「ルルーシュよりも文武両道なシンヤの方がいいに決まってるじゃん! 日頃はボケーッとしてるように見えて、やる時はやるシンヤに病弱なカレンもキュン♪てなっちゃったんだよ、きっと。ルルーシュみたいな運動音痴じゃカレンは落とせないよ」
今度はソフィがシャーリーの地雷を踏んでしまい「プチン!」と謎のスイッチが入ってしまう。
「ちょっと! 確かにルルは運動は出来ないけど、そこまで言わなくてもいいでしょ! シンヤよりルルの方がいい男だもん! ルルはカッコイイだけじゃなくて優しいし、頭だってシンヤなんかより格段にいいもん!」
「なんか……だって?」
「きっとナナちゃんに接する時みたいに優しく接しられてコロッと落ちちゃったんだよ。だからカレンが惚れてるならシンヤなんかじゃなくてルルよ!」
「なんかて何よ! なんかって! シンヤだってルルーシュに負けないぐらい優しいじゃん! カレンが惚れてるのはシンヤよ!」
「ルル!」
「シンヤ!」
「ルルだもん!」
「シンヤに決まってるじゃん!」
恋は盲目状態の二人がよくわからない不毛な自慢合戦が繰り広げている。お互いの好きな相手にカレンが惚れていない方がライバルが減って良いのだが、何故か二人はカレンがどちらに惚れているかで揉めている。
まさか、噂のカレンが正体不明の変な仮面の男に従ってテロに夢中だとは思いもしない事だろう。
ちなみに二人はお互いの好きな相手の方が勝っていると思ってはいるが、もう片方の事もかなり高評価なのは言うまでもない。
二人は不毛な議論とじゃれ合いで余計な体力を使ってしまったが、いい加減あきたのかソフィが話を本題に戻す。
「てかさ、カレンがどうよりも、今はあのチケットをルルーシュにどうやって渡すかが重要じゃん?」
「ウッ!? それは……そうですね……ハハハ……」
シャーリーは確信を突かれて先程の勢いがなくなって。
「でもどうしてわかったの?」
「シャーリーは単純だから見てればわかるよ」
「た、単純?!」
「うん。凄くわかりやすいよ」
「そ、そうなの?」
「そうだよ」
仲が良い故に遠慮なく思っている事を言い合える関係のが二人ではある。
「で、どうやって渡すのか決めたの?」
「う、うーん、まだ」
「そりゃ、そうだよね」
ソフィも自分がシンヤをデートに誘うと考えたら緊張して同じように悩むだろう。外出に誘うだけであんなに緊張したのだから、デートとなれば尚更緊張する事が容易に想像できたようだ。
「じゃあ、練習しようか、はい!」
「え?」
ソフィの突然の発言にシャーリーは困惑する。
「私をルルーシュだと思って誘ってみて」
「え? そんな……なんか改まって練習ってなると緊張するんだけど」
「私なんかで緊張してたらルルーシュに渡す本番はもっと緊張するじゃん!!」
「うっ! 確かに……」
「ともかくシュミレーショをしてみよう!」
「そ、そうだね」
ソフィに押し切られる形でシャーリーは練習? シミュレーション? を行う事になった。
ソフィは咳をしたりして少し低い声を出せるように調節すると、シャーリーも力強く頷いて練習を始める。
「う~ん……」
「………」
「ふぁー、むぅ~……はぁ」
普段は元気で明るいシャーリーだが昨日から悩んでいるのか、ずーっとうめき声とため息を繰り返している。別に多少のうめき声やため息ぐらいは構わないのだが、それが一日続いたのでパジャマで宿題をしていたソフィが一旦手を止めて尋ねた。
「シャーリー、昨日の晩から何? ずっと呻いちゃって、ちょっと早いけど今月来ちゃったの?」
「今月はたぶん来週末だと……じゃあなくて!」
シャーリーは思わず枕でベットを叩いてツッコむ。ソフィが違うならばと重ねて尋ねた。
「じゃあ何を呻いてるの?」
「そ、それは……」
シャーリーは少し顔を赤らめながら思わず机の上の封筒を見る。その様子を見てソフィはすぐに察した。
「なるほど、これが悩みの原因か、中身は映画のチケット? コンサート? ディナー?」
「クラシックのコンサート」
「へぇ~…ルルーシュと行くんだ。いいなぁ~」
「ち、違うよ!」
「え? じゃあアタシに頂戴♪ それとも二人で行く?」
ソフィは意地悪な笑みを浮かべながらそう述べたのでシャーリーはソフィの思惑に気付いた。
「うっ! ソフィ、わかってて言ってるでしょ」
「もちろ~ん♪」
「この人で無しぃ!!」
シャーリーはソフィに飛びつきベットに押し倒すと頬をフニぃ~と抓り上げる。
「にゃにすんのよぉ~」
ソフィも反撃し、二人はそのまま無邪気にじゃれあう形となった。
暫くして改めてソフィに問われてシャーリーはポツポツと悩みの理由を語り出す。
「最近、ルルは学校をサボりガチで……まあ、それ自体も気になるんだけど、ルルが休む日は、ほとんどカレンと同じなの。あの2人やっぱり何かあっちゃったりするのかなぁ~って思ってさ……」
「何を言ってるのよシャーリー!!」
「えっ!?」
ソフィのキツめの声音にシャーリーは少し驚く。
「ルルーシュとカレンが休んでる日はシンヤも休んでるじゃん!!」
「あ! そう言われてみれば……そうかも?」
ルルーシュに夢中なシャーリーの中ではすっかり存在が小さくなっているシンヤ・ハプスブルク。ただし、それはシャーリーの中での話で、ソフィの中では違う。
「やっぱりカレンとシンヤ、付き合ってるのかなぁ」
「それはないよ! だってシンヤとカレンは仲の良い友達って感じだもん! カレンはきっとルルと……」
「違うよ! カレンとルルーシュは全然仲良くなさそうじゃん!」
『恋は盲目』という言葉の通り二人は周りが見えていない。完全な第三者には、ルルーシュとシンヤの二人はそれぞれサボりで、カレンは病気で欠席としか思われていないのだが、二人は偶然にはみえない。
「でもルルはシンヤと違ってあんなにいい男なんだよ! 病弱なお嬢様のカレンだってきっと惚れちゃって……」
シャーリーは無意識にソフィの心の中にある謎の地雷(?)を踏んでしまって「カチン!」とスイッチを入れてしまう。
「何よ! その言い方じゃあ、まるでシンヤがルルーシュに劣るみたいじゃん!! 確かにルルーシュの容姿は企画外に良いよ。でも、あんな頭デッカチで虚弱なモヤシ人間じゃね……」
「ナッ!?」
「ルルーシュよりも文武両道なシンヤの方がいいに決まってるじゃん! 日頃はボケーッとしてるように見えて、やる時はやるシンヤに病弱なカレンもキュン♪てなっちゃったんだよ、きっと。ルルーシュみたいな運動音痴じゃカレンは落とせないよ」
今度はソフィがシャーリーの地雷を踏んでしまい「プチン!」と謎のスイッチが入ってしまう。
「ちょっと! 確かにルルは運動は出来ないけど、そこまで言わなくてもいいでしょ! シンヤよりルルの方がいい男だもん! ルルはカッコイイだけじゃなくて優しいし、頭だってシンヤなんかより格段にいいもん!」
「なんか……だって?」
「きっとナナちゃんに接する時みたいに優しく接しられてコロッと落ちちゃったんだよ。だからカレンが惚れてるならシンヤなんかじゃなくてルルよ!」
「なんかて何よ! なんかって! シンヤだってルルーシュに負けないぐらい優しいじゃん! カレンが惚れてるのはシンヤよ!」
「ルル!」
「シンヤ!」
「ルルだもん!」
「シンヤに決まってるじゃん!」
恋は盲目状態の二人がよくわからない不毛な自慢合戦が繰り広げている。お互いの好きな相手にカレンが惚れていない方がライバルが減って良いのだが、何故か二人はカレンがどちらに惚れているかで揉めている。
まさか、噂のカレンが正体不明の変な仮面の男に従ってテロに夢中だとは思いもしない事だろう。
ちなみに二人はお互いの好きな相手の方が勝っていると思ってはいるが、もう片方の事もかなり高評価なのは言うまでもない。
二人は不毛な議論とじゃれ合いで余計な体力を使ってしまったが、いい加減あきたのかソフィが話を本題に戻す。
「てかさ、カレンがどうよりも、今はあのチケットをルルーシュにどうやって渡すかが重要じゃん?」
「ウッ!? それは……そうですね……ハハハ……」
シャーリーは確信を突かれて先程の勢いがなくなって。
「でもどうしてわかったの?」
「シャーリーは単純だから見てればわかるよ」
「た、単純?!」
「うん。凄くわかりやすいよ」
「そ、そうなの?」
「そうだよ」
仲が良い故に遠慮なく思っている事を言い合える関係のが二人ではある。
「で、どうやって渡すのか決めたの?」
「う、うーん、まだ」
「そりゃ、そうだよね」
ソフィも自分がシンヤをデートに誘うと考えたら緊張して同じように悩むだろう。外出に誘うだけであんなに緊張したのだから、デートとなれば尚更緊張する事が容易に想像できたようだ。
「じゃあ、練習しようか、はい!」
「え?」
ソフィの突然の発言にシャーリーは困惑する。
「私をルルーシュだと思って誘ってみて」
「え? そんな……なんか改まって練習ってなると緊張するんだけど」
「私なんかで緊張してたらルルーシュに渡す本番はもっと緊張するじゃん!!」
「うっ! 確かに……」
「ともかくシュミレーショをしてみよう!」
「そ、そうだね」
ソフィに押し切られる形でシャーリーは練習? シミュレーション? を行う事になった。
ソフィは咳をしたりして少し低い声を出せるように調節すると、シャーリーも力強く頷いて練習を始める。