stage21.25:生徒会旅行
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今日の生徒会室には天真爛漫(?)なミレイも、明るく元気なシャーリーも、病弱なお嬢様(?)なカレンも、引っ込み思案なニーナもいない。
いつも華やかなせいで、男四人でいるとムサイと感じる。
「というわけで話し合いを始めるとするか」
今回も実行委員となっている副会長ルルーシュ・ランペルージ。
「はいはい、まずは日程……ここで登場するのが、姫様達が予定を書き出したカレンダー! 姫様達の予定を動かさず全員で空いてる日を探す! もしくは作る! 事になる」
毎回恒例でルルーシュの補佐官の位置に就いているのは会計シンヤ・ハプスブルク。
「つまり俺達の予定を動かせ……と言う事だよなぁ。……バイトどうしよ」
毎回恒例で盛り上げ役担当でお祭り事大好きな書記リヴァル・カルデモンド。
「僕の予定もあまり動かせないから難しいねぇ」
そして、これまた毎回恒例マジメ担当で、ホントにマジメな軍人である風紀委員枢木スザク。
以上四名で、計画、立案、実行を全てしないといけない。女性メンバーは一切協力しないそうで、
男達だけでやれ!(byミレイ・アッシュフォード)
……だそうだ。
事の発端は時を遡ること半日、朝から生徒会室に集まって書類整理をしていた時の事。
………………………………………………………………………………………
「せっかくのカワグチ湖の旅行が台無しになったんだからさぁ。この傷心のミレイさんが心踊るような面白い事無いの? 男子諸君!」
「別にありません。だいたい旅行が台無しになったのは結構前の話ですよね?」
「少し前に猫祭りをしたばかりですし、何度か外出もしてます。暫く大人しくなされては? もう少しすれば次のイベントもありますし」
ミレイの『イベントをしよう!』と言うアイディア(気まぐれ)をいつもの事とサラッと拒絶するノリの悪いルルーシュシンヤの二人組。
「アンタ等二人には期待してません! 何かないの、リヴァル! スザク君!」
「何かと言われましても……」
「思い付きませぇ〜ん。何でもない日パーティーか、少し遅いですが生還記念パーティーじゃダメなんですか?」
「そう言う無難なのはヤなの!」
「そんな事言われてもなぁ」
その後も延々と議論をかわすミレイとリヴァルだが、なかなか会長が納得するいいアイディアがでない。その間、巻き込まれるサイドの人達(ルルーシュ・シンヤ・カレン)は触らぬ神に祟りなしと黙々と作業に励む。
「せっかくだから遠くに出掛けたいですよね♪ 一時期は外出禁止だった時期もありましたし」
「そうだね、僕達(軍人+自宅通学組)は普通に外出できたけど皆はできなかったし」
「また要らぬ入れ知恵を……」
ルルーシュの口からため息混じりの言葉がこぼれたが、シャーリースザクの二人が参戦した事により多数決でも過半数を抑えられた事でイベント自体がなくなるのはもう諦めた方がいいようだ。
「……じゃあまた旅行?」
「それはいいかも。今度は全員でね♪」
ニーナの遠慮がちな発言にミレイはビシッと指差し付きで乗っかる。
「でも僕は軍の仕事があるので、旅行だと参加は難しいかと……」
スザクは遠慮がちに参加が難しいと伝える。
「いや、全員参加は無理だでしょう」
「私も参加は難しいかな……」
「無理ですね。予定もありますし、ない日はナナリーと共に過ごしたいので」
巻き込まれる組である信也、カレン、ルルーシュの三人組はそれぞれ断るが、ミレイには関係ないらしい。
「関係なぁ〜しぃ! じゃあ『生徒会全員参加の旅行』で決定! ちなみに私達は前回酷い目にあってるから企画、立案、実行、幹事は全て男の子がすること!」
「「はぁ?!」」
「全員参加だけでも難しいのに……僕達で決めるんですか?」
「その辺もあなた達男の子でどうにかするのよ」
「どうにか……ってどうやってですか会長」
スザクだけでなく基本的にすぐ乗っかるリヴァルも今回は暗に拒絶するが、ミレイはそれでも聞かない。
「どうにかよ! 自分達で考えなさい! と言うわけで女の子は空いてない日を報告!」
「どうにかって……しかも男側がスケジュールを動かせと?」
「何? 不満なわけ?」
「えっ、不満というか……実現が難しいと言うか……」
ミレイに睨まれてシンヤ竦み上がる。
「美人で可愛い婚約者が『旅行に行きたいなぁ~(ハート)』と言ってるのにイヤなわけ?」
「何かその単語、都合のいいように使ってませんか? あと美人で可愛いて自分で言いましたね」
「と言うわけだから、なるべく早く企画書を提出すること! ちなみ今日女の子は放課後みんなでスイーツを食べに行くから、男ドモで生徒会室は自由に使っていいわよ!」
シンヤのツッコミは華麗にスルーされ、生徒会全員参加旅行は強制的に可決された。
………………………………………………………………………………………
と言うわけである。
「はぁ、8人全員が空いてる日なんてホントにあるのかよぉ」
「さぁ~……でも会長命令だし」
「不可能なものを願望だけで命令にされてもな」
安易に話に乗っかった事を後悔するリヴァルとスザクに信也が少し冷たい視線を送ってからため息を吐いた。
「ともかく、俺たちの予定も書き込む。絶対に空けれない日は名前に○をつける、無理をすれば開けれる日は名前だけ書く」
「「「了解」」」
それぞれ予定を確認しつつ自分達の予定を書き込んでいく。
「……ないじゃん」
「ああ、ないな」
「全く可能性が存在しない。所謂、不可能と言うヤツだな」
「何となくそんな気はしてたけど、さすがにこれは……」
旅行なので全員2日は空いていないといけないのだが、一言で言えば『絶対に無理!』と言う状態であった。
「学校がある日に行くしかないな」
シンヤが仕方ないと言った感じで提案するが、ルルーシュが首を横に振る。
「きっとシャーリーがうるさいだろうな」
「でも他に方法がないだろ?」
「けど、さすがに生徒会自ら学校をサボって旅行に行くなんて良くないと思う」
「確かに堂々とサボった上に全員でとか、さすがに会長が理事長の孫でもそれはまずいって」
どうにもならないようである。今度は四人でため息を吐いた。
シンヤがしばらくカレンダーとにらめっこした後にある場所を指差す。
「じゃあここはどうかな? 日曜は休みだし、月曜は祝日、火曜は諦めて休んで補講かなにかで補填すれば二泊三日でいける」
「ダメダメ! 俺は日曜にバイトがある! それにシンヤだって日曜に予定があるだろ」
「火曜は確かナナリーの病院の日だからできれば家にいたいんだが」
「僕は用事がないから大丈夫かな。まあ、緊急の場合はどこでも無理だけどね」
「しかし、姫様達は全員この二日が空いているんだよなぁ。だから、俺達が無理にあければこの日でいける。それに他にこれ以上の日はないだろ?」
シンヤの提案に三人が悩むが最善ではないが他に方法がない。
「病院にはついて行くわけじゃないし、諦めるか……」
最初にルルーシュが折れた。
「じゃあ後はリヴァルとシンヤだね」
「電話してみるか」
シンヤはそう言うと携帯を片手に部屋から出て行った。
ーーー10分後ーーー
「どうだった?」
「無理を言って、前日の午前までに用事を済ませられる様に変えてもらった。当日は代理をたてる」
「じゃあ後はリヴァルだけだね」
あとはリヴァルをどう休ませるかであるが、バイトとは言え一応仕事なので難しい。
「ルルーシュ、リヴァルのバイト先の雇い主の弱味とか握ってないのか?」
「残念なからこれと言ってないな……だが、今から探れば可能だ」
「じゃあそれで」
「脅すの?! ダメだよそんなの!」
シンヤとルルーシュの悪巧みにスザクは驚くが二人は肩をすくめるだけである。
「だが他に方法がないだろ?」
「でもそんな間違った方法で!」
「じゃあスザクはリヴァルだけ置いてけぼりでもいいと?」
「そ、それは……」
「それともお前にはあるか? 正しくて良い方法が」
「…………ないよ。けど脅迫なんてよくない!」
「スザクの薄情者ぉ~~。俺はいなくてもいいんだなぁ~」
「ち、違うよ! そういうつもりじゃあ……」
理屈や脅し、憐憫や情けを用いて代わる代わる三人でスザクを説得するが、この石頭はどうしても砕けない。
「まったく。融通のきかないヤツだ」
「君だって昔からそうじゃないか」
どちらも折れないのでシンヤがため息をつく。
「仕方がない。最終手段だな」
「最終手段?!」
「使いたくないがハプスブルクの権力を使う」
「あ~! ナイスアイディア」
「そうだな。他に方法がない」
「え! でもそれってどういう?」
シンヤの言葉にリヴァルとルルーシュは納得するがスザクのみが首を傾げる。
「“ハプスブルク公爵様のご子息”がリヴァル・カルデモンド君を2、3日貸してほしいと“バイト先に依頼”するんだよ」
「え? でも……」
「“脅迫ではなく依頼”なんだから問題ない。後は相手がどう受けとるか、だろ?」
戸惑うスザクにシンヤが追い打ちをかける。
「できればこんな手はあまり使いたくないが、仕方がないだろ? それに頼んでも無理なら店ごと買収だな」
「ば、買収?」
「その気になれば可能ということだ」
「なんでそんな事ができるお前が生徒会の予算について細かいのか、凄い謎なんだけど……」
不敵な笑みを浮かべるシンヤの理解不能な感覚にリヴァルは呆れた。こうして日程は決定した。
この日の晩、リヴァルのバイト先には“公爵家のご子息”が黒塗りの車数台で多くのSPを連れて来店して“お願い”をしに来た事で大騒ぎとなったのは言うまでもない。
いつも華やかなせいで、男四人でいるとムサイと感じる。
「というわけで話し合いを始めるとするか」
今回も実行委員となっている副会長ルルーシュ・ランペルージ。
「はいはい、まずは日程……ここで登場するのが、姫様達が予定を書き出したカレンダー! 姫様達の予定を動かさず全員で空いてる日を探す! もしくは作る! 事になる」
毎回恒例でルルーシュの補佐官の位置に就いているのは会計シンヤ・ハプスブルク。
「つまり俺達の予定を動かせ……と言う事だよなぁ。……バイトどうしよ」
毎回恒例で盛り上げ役担当でお祭り事大好きな書記リヴァル・カルデモンド。
「僕の予定もあまり動かせないから難しいねぇ」
そして、これまた毎回恒例マジメ担当で、ホントにマジメな軍人である風紀委員枢木スザク。
以上四名で、計画、立案、実行を全てしないといけない。女性メンバーは一切協力しないそうで、
男達だけでやれ!(byミレイ・アッシュフォード)
……だそうだ。
事の発端は時を遡ること半日、朝から生徒会室に集まって書類整理をしていた時の事。
………………………………………………………………………………………
「せっかくのカワグチ湖の旅行が台無しになったんだからさぁ。この傷心のミレイさんが心踊るような面白い事無いの? 男子諸君!」
「別にありません。だいたい旅行が台無しになったのは結構前の話ですよね?」
「少し前に猫祭りをしたばかりですし、何度か外出もしてます。暫く大人しくなされては? もう少しすれば次のイベントもありますし」
ミレイの『イベントをしよう!』と言うアイディア(気まぐれ)をいつもの事とサラッと拒絶するノリの悪いルルーシュシンヤの二人組。
「アンタ等二人には期待してません! 何かないの、リヴァル! スザク君!」
「何かと言われましても……」
「思い付きませぇ〜ん。何でもない日パーティーか、少し遅いですが生還記念パーティーじゃダメなんですか?」
「そう言う無難なのはヤなの!」
「そんな事言われてもなぁ」
その後も延々と議論をかわすミレイとリヴァルだが、なかなか会長が納得するいいアイディアがでない。その間、巻き込まれるサイドの人達(ルルーシュ・シンヤ・カレン)は触らぬ神に祟りなしと黙々と作業に励む。
「せっかくだから遠くに出掛けたいですよね♪ 一時期は外出禁止だった時期もありましたし」
「そうだね、僕達(軍人+自宅通学組)は普通に外出できたけど皆はできなかったし」
「また要らぬ入れ知恵を……」
ルルーシュの口からため息混じりの言葉がこぼれたが、シャーリースザクの二人が参戦した事により多数決でも過半数を抑えられた事でイベント自体がなくなるのはもう諦めた方がいいようだ。
「……じゃあまた旅行?」
「それはいいかも。今度は全員でね♪」
ニーナの遠慮がちな発言にミレイはビシッと指差し付きで乗っかる。
「でも僕は軍の仕事があるので、旅行だと参加は難しいかと……」
スザクは遠慮がちに参加が難しいと伝える。
「いや、全員参加は無理だでしょう」
「私も参加は難しいかな……」
「無理ですね。予定もありますし、ない日はナナリーと共に過ごしたいので」
巻き込まれる組である信也、カレン、ルルーシュの三人組はそれぞれ断るが、ミレイには関係ないらしい。
「関係なぁ〜しぃ! じゃあ『生徒会全員参加の旅行』で決定! ちなみに私達は前回酷い目にあってるから企画、立案、実行、幹事は全て男の子がすること!」
「「はぁ?!」」
「全員参加だけでも難しいのに……僕達で決めるんですか?」
「その辺もあなた達男の子でどうにかするのよ」
「どうにか……ってどうやってですか会長」
スザクだけでなく基本的にすぐ乗っかるリヴァルも今回は暗に拒絶するが、ミレイはそれでも聞かない。
「どうにかよ! 自分達で考えなさい! と言うわけで女の子は空いてない日を報告!」
「どうにかって……しかも男側がスケジュールを動かせと?」
「何? 不満なわけ?」
「えっ、不満というか……実現が難しいと言うか……」
ミレイに睨まれてシンヤ竦み上がる。
「美人で可愛い婚約者が『旅行に行きたいなぁ~(ハート)』と言ってるのにイヤなわけ?」
「何かその単語、都合のいいように使ってませんか? あと美人で可愛いて自分で言いましたね」
「と言うわけだから、なるべく早く企画書を提出すること! ちなみ今日女の子は放課後みんなでスイーツを食べに行くから、男ドモで生徒会室は自由に使っていいわよ!」
シンヤのツッコミは華麗にスルーされ、生徒会全員参加旅行は強制的に可決された。
………………………………………………………………………………………
と言うわけである。
「はぁ、8人全員が空いてる日なんてホントにあるのかよぉ」
「さぁ~……でも会長命令だし」
「不可能なものを願望だけで命令にされてもな」
安易に話に乗っかった事を後悔するリヴァルとスザクに信也が少し冷たい視線を送ってからため息を吐いた。
「ともかく、俺たちの予定も書き込む。絶対に空けれない日は名前に○をつける、無理をすれば開けれる日は名前だけ書く」
「「「了解」」」
それぞれ予定を確認しつつ自分達の予定を書き込んでいく。
「……ないじゃん」
「ああ、ないな」
「全く可能性が存在しない。所謂、不可能と言うヤツだな」
「何となくそんな気はしてたけど、さすがにこれは……」
旅行なので全員2日は空いていないといけないのだが、一言で言えば『絶対に無理!』と言う状態であった。
「学校がある日に行くしかないな」
シンヤが仕方ないと言った感じで提案するが、ルルーシュが首を横に振る。
「きっとシャーリーがうるさいだろうな」
「でも他に方法がないだろ?」
「けど、さすがに生徒会自ら学校をサボって旅行に行くなんて良くないと思う」
「確かに堂々とサボった上に全員でとか、さすがに会長が理事長の孫でもそれはまずいって」
どうにもならないようである。今度は四人でため息を吐いた。
シンヤがしばらくカレンダーとにらめっこした後にある場所を指差す。
「じゃあここはどうかな? 日曜は休みだし、月曜は祝日、火曜は諦めて休んで補講かなにかで補填すれば二泊三日でいける」
「ダメダメ! 俺は日曜にバイトがある! それにシンヤだって日曜に予定があるだろ」
「火曜は確かナナリーの病院の日だからできれば家にいたいんだが」
「僕は用事がないから大丈夫かな。まあ、緊急の場合はどこでも無理だけどね」
「しかし、姫様達は全員この二日が空いているんだよなぁ。だから、俺達が無理にあければこの日でいける。それに他にこれ以上の日はないだろ?」
シンヤの提案に三人が悩むが最善ではないが他に方法がない。
「病院にはついて行くわけじゃないし、諦めるか……」
最初にルルーシュが折れた。
「じゃあ後はリヴァルとシンヤだね」
「電話してみるか」
シンヤはそう言うと携帯を片手に部屋から出て行った。
ーーー10分後ーーー
「どうだった?」
「無理を言って、前日の午前までに用事を済ませられる様に変えてもらった。当日は代理をたてる」
「じゃあ後はリヴァルだけだね」
あとはリヴァルをどう休ませるかであるが、バイトとは言え一応仕事なので難しい。
「ルルーシュ、リヴァルのバイト先の雇い主の弱味とか握ってないのか?」
「残念なからこれと言ってないな……だが、今から探れば可能だ」
「じゃあそれで」
「脅すの?! ダメだよそんなの!」
シンヤとルルーシュの悪巧みにスザクは驚くが二人は肩をすくめるだけである。
「だが他に方法がないだろ?」
「でもそんな間違った方法で!」
「じゃあスザクはリヴァルだけ置いてけぼりでもいいと?」
「そ、それは……」
「それともお前にはあるか? 正しくて良い方法が」
「…………ないよ。けど脅迫なんてよくない!」
「スザクの薄情者ぉ~~。俺はいなくてもいいんだなぁ~」
「ち、違うよ! そういうつもりじゃあ……」
理屈や脅し、憐憫や情けを用いて代わる代わる三人でスザクを説得するが、この石頭はどうしても砕けない。
「まったく。融通のきかないヤツだ」
「君だって昔からそうじゃないか」
どちらも折れないのでシンヤがため息をつく。
「仕方がない。最終手段だな」
「最終手段?!」
「使いたくないがハプスブルクの権力を使う」
「あ~! ナイスアイディア」
「そうだな。他に方法がない」
「え! でもそれってどういう?」
シンヤの言葉にリヴァルとルルーシュは納得するがスザクのみが首を傾げる。
「“ハプスブルク公爵様のご子息”がリヴァル・カルデモンド君を2、3日貸してほしいと“バイト先に依頼”するんだよ」
「え? でも……」
「“脅迫ではなく依頼”なんだから問題ない。後は相手がどう受けとるか、だろ?」
戸惑うスザクにシンヤが追い打ちをかける。
「できればこんな手はあまり使いたくないが、仕方がないだろ? それに頼んでも無理なら店ごと買収だな」
「ば、買収?」
「その気になれば可能ということだ」
「なんでそんな事ができるお前が生徒会の予算について細かいのか、凄い謎なんだけど……」
不敵な笑みを浮かべるシンヤの理解不能な感覚にリヴァルは呆れた。こうして日程は決定した。
この日の晩、リヴァルのバイト先には“公爵家のご子息”が黒塗りの車数台で多くのSPを連れて来店して“お願い”をしに来た事で大騒ぎとなったのは言うまでもない。