「帰ったぞルルーシュ。ん？　なんだ来ていたのか、信也」
「ああ、黒の騎士団とキョウトの連携についての打ち合わせをしにな」
　C.C.が客人と会話を終えたので、ルルーシュが質問する。
「やけに遅かったな。カレンと一緒だったらしいが」
「カレンと？」
「ああ、そうらしい」
　信也はC.C.とカレンと言う意外な組み合わせに首を傾げる。
「気になるのか？　カレンの事が」
「別に」
「………」
「ふ～…それを信也の前で堂々と言うとはな…」
　命知らずなのか、逆に変な誤解を持たれたくないから意図的に言っているのか、C.C.は判断しかねたようだ。
「なんの事だ？」
「いや、何でもない気にするな」
　C.C.は素っ気ない返事をすると、よっこらせとベットに座る。
「カレンと何か話したの？」
「ああ、なかなか面白い話が出来たぞ。ゼロの顔についてとかな」
「おい。何を喋った」
　脅迫するように低い声で問い詰めるルルーシュをC.C.は鼻で笑う。
「話すわけにはいかないな」
「ナニ？」
「そう言う契約なんだ、女同士のな」
「「？」」
　C.C.は意味深な発言を残し、背を向け寝てしまった。
　怪訝な表情をしたルルーシュと信也が残された。
「契約？　どう言う意味だ？」
「………」
　C.C.は当然ながら黙秘で解答を拒否する。
「女同士で男に聞かれたくない秘密の会話をした。とかじゃないか？」
「女同士の秘密？　どんな会話だ？」
「……恋バナ、とか？」
　信也は当たり障りのない何の捻りもない普通な解答をした。
「この魔女が恋の話？　…フン！　ありえない」
　信也の言葉を鼻で笑ったルルーシュの顔面にC.C.が投げ付けた枕が炸裂した。
「ブッ！？　何をする！！」
「フン！　私が恋の話をしたらおかしいか？　お前よりはマシだ」
　本当に恋バナをしていたのか？　と信也は首を傾げるが、C.C.は言うだけ言ってルルーシュの言葉を無視してチーズ君を抱きながら再び寝転がってしまった。
「信也」
「ん？　何？」
「優しさだけでは最も大切なモノを守る事などできないぞ。それと相手の意思を尊重するだけが優しさや思いやりではない」
「え？」
「私からお前への忠告だ」
　忠告だと言われても何の事かさっぱりわからない信也であった。