short story
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信也はダン!と机を叩く。
「父さん! なにわけのわからない嘘ついてんだよ!!」
「今日は四月一日だろ?冗談でな」
「はぁ~!?いい年して何してるの!!話が凄くややこしくなってるんだけど!」
「いや、まさか真に受けると思わないだろ?」
「でもアイツは本気で信じてるよ?」
父、幸四郎はうむ~…と首を傾げる。
「兄が兄なのに何であの娘はあんなに純粋に育ったんだ?」
「《兄が兄》じゃなくて《父が父なのに》の間違いだっつうの!!」
兄は父親似、妹は母親似、似た者親子だったりする。
「やっぱりカンナは母親似だな」
「誰がどう見てもそうでしょ」
「お前も昔は母親似だと思ったんだがなぁ…」
「はぁ?」
「昔は『お前は河で拾って来た子なんだよ』って言ったらわんわん泣いて、『僕は棄てられた子なんだ』とか『本当の親の所に帰る!』とか言ってたのになぁ…」
「それいつの話だ!!」
「お前が4歳ぐらいの時の話だな」
「そんな昔の話を持ち出すな!!」
「悪い、エープリルフールだから」
「しかも嘘かよ!!」
楽しそうに笑う父親とからかわれてる息子。
「まあ、気にしなくても後でちゃんと嘘だって言っとくから」
「今すぐ言ってよ!話がややこしく―」
その時、ドアが開きちょうどカンナがあらわれた。
「ああ、カンナ、ちょうどよかった。さっき言った話だけど、あれは―」
父親の言葉を遮りカンナは批難する。
「義兄ちゃんの嘘つき!!!」
「はぁ?俺が?!」
父親ではなく何故か自分が批難され信也はかなり驚く。
「義兄ちゃんの嘘つき!!!!カレンって誰よ!」
「カレン?誰だ?」
「え?前に言ったシュタットフェルト家の娘だけど…」
「ああ、あの実はハーフだって言ってたあの子か」
「うん」
何処からカレンの名が出て来るのかさっぱりわからない兄信也と父幸四郎。
「恋人ができたら教えてくれるって言ったのにどうして婚約してるって教えてくれなかったの!!」
「「へ?えぇ!?婚約!?」」
寝耳に水な話で父と兄は驚き確認する。
「誰が?」
「義兄ちゃんが!」
「俺が!?誰と?」
「カレンって言うその女と!」
妹の言葉に父と兄は顔を見合わせる。
「信也、お前、結婚するのか?」
「そんなわけないだろ。いきなり結婚なんか…」
「で、でも神楽耶が言ってた!」
「神楽耶様が?」
あの姫様いらない嘘を…と信也はかなりイラッとする。
カンナは「義兄ちゃんのバカ!!」と叫んで部屋から出ていった。
「ちょっと!おい!カンナ!待つんだカンナ!話を…」
信也は慌ててカンナの後を追い掛けていった。
兄妹達が出ていった部屋に妻であり母であるサクヤが紅茶を持って入ってきた。
「相変わらず、あの二人は兄妹仲が良いですね」
「ああ、カンナはもう中学生なんだからもう少し兄の信也に反発するなり避けるなりしてもよさはそうなものだが…」
「そうね、でも…」
「?」
「アレだけ兄妹で仲良くしてくれてるのを見たら、もう一人ぐらい子供が欲しくならない?」
「ブッ!」
思わず飲んでいた紅茶を噴いてしまう夫。
「ゴホ…ゴホ」
「カンナだって弟か妹が居た方が喜ぶだろうし…」
「ちょっ…ゲホ…ゴホ…」
「なぁに?」
「こ、高齢出産と言うのは母子ともに危険だと言うし…それにだな」
「冗談ですよ」
「………」
妻の言葉に固まる幸四郎。
「カンナに変な嘘をついた罰」
「………」
「噴いた紅茶は自分でふいてくださいね」
「…はい」
日頃は天然な妻だけど、怒らせると結構恐い事を嫌と言う程知っている夫は怖ず怖ずと零した紅茶を拭き始めた。
「父さん! なにわけのわからない嘘ついてんだよ!!」
「今日は四月一日だろ?冗談でな」
「はぁ~!?いい年して何してるの!!話が凄くややこしくなってるんだけど!」
「いや、まさか真に受けると思わないだろ?」
「でもアイツは本気で信じてるよ?」
父、幸四郎はうむ~…と首を傾げる。
「兄が兄なのに何であの娘はあんなに純粋に育ったんだ?」
「《兄が兄》じゃなくて《父が父なのに》の間違いだっつうの!!」
兄は父親似、妹は母親似、似た者親子だったりする。
「やっぱりカンナは母親似だな」
「誰がどう見てもそうでしょ」
「お前も昔は母親似だと思ったんだがなぁ…」
「はぁ?」
「昔は『お前は河で拾って来た子なんだよ』って言ったらわんわん泣いて、『僕は棄てられた子なんだ』とか『本当の親の所に帰る!』とか言ってたのになぁ…」
「それいつの話だ!!」
「お前が4歳ぐらいの時の話だな」
「そんな昔の話を持ち出すな!!」
「悪い、エープリルフールだから」
「しかも嘘かよ!!」
楽しそうに笑う父親とからかわれてる息子。
「まあ、気にしなくても後でちゃんと嘘だって言っとくから」
「今すぐ言ってよ!話がややこしく―」
その時、ドアが開きちょうどカンナがあらわれた。
「ああ、カンナ、ちょうどよかった。さっき言った話だけど、あれは―」
父親の言葉を遮りカンナは批難する。
「義兄ちゃんの嘘つき!!!」
「はぁ?俺が?!」
父親ではなく何故か自分が批難され信也はかなり驚く。
「義兄ちゃんの嘘つき!!!!カレンって誰よ!」
「カレン?誰だ?」
「え?前に言ったシュタットフェルト家の娘だけど…」
「ああ、あの実はハーフだって言ってたあの子か」
「うん」
何処からカレンの名が出て来るのかさっぱりわからない兄信也と父幸四郎。
「恋人ができたら教えてくれるって言ったのにどうして婚約してるって教えてくれなかったの!!」
「「へ?えぇ!?婚約!?」」
寝耳に水な話で父と兄は驚き確認する。
「誰が?」
「義兄ちゃんが!」
「俺が!?誰と?」
「カレンって言うその女と!」
妹の言葉に父と兄は顔を見合わせる。
「信也、お前、結婚するのか?」
「そんなわけないだろ。いきなり結婚なんか…」
「で、でも神楽耶が言ってた!」
「神楽耶様が?」
あの姫様いらない嘘を…と信也はかなりイラッとする。
カンナは「義兄ちゃんのバカ!!」と叫んで部屋から出ていった。
「ちょっと!おい!カンナ!待つんだカンナ!話を…」
信也は慌ててカンナの後を追い掛けていった。
兄妹達が出ていった部屋に妻であり母であるサクヤが紅茶を持って入ってきた。
「相変わらず、あの二人は兄妹仲が良いですね」
「ああ、カンナはもう中学生なんだからもう少し兄の信也に反発するなり避けるなりしてもよさはそうなものだが…」
「そうね、でも…」
「?」
「アレだけ兄妹で仲良くしてくれてるのを見たら、もう一人ぐらい子供が欲しくならない?」
「ブッ!」
思わず飲んでいた紅茶を噴いてしまう夫。
「ゴホ…ゴホ」
「カンナだって弟か妹が居た方が喜ぶだろうし…」
「ちょっ…ゲホ…ゴホ…」
「なぁに?」
「こ、高齢出産と言うのは母子ともに危険だと言うし…それにだな」
「冗談ですよ」
「………」
妻の言葉に固まる幸四郎。
「カンナに変な嘘をついた罰」
「………」
「噴いた紅茶は自分でふいてくださいね」
「…はい」
日頃は天然な妻だけど、怒らせると結構恐い事を嫌と言う程知っている夫は怖ず怖ずと零した紅茶を拭き始めた。