stage10.25:シャワールームでの語らい
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シンヤは空気が気まずくなったのと、自分ばかり話しているのがちょっと不満だったので話題を変えた。
「そう言う、スザクは例のアーサーの手当てをした人とどうなんだ? 付き合ったの?」
「え?! そんな、とんでもない! その方とはそういう関係では!」
「わ! シャワーをこっち向けるな!」
「あ! ごめん!」
シャワーはどうでも良かったが、あからさまに動揺するスザクにシンヤはいたずら心をくすぐられて、スザクをこの話題でからかう事にした。
「イヤ、構わないよ。ただ、今確信した」
「な、何を?」
「相手はかなり「いいところのご令嬢」らしいな」
「ど、どうして?」
再び此方に浴びせかけられるシャワー。動揺が大きかったのか今度は謝罪がなかった。
「今、無意識に《とんでもない》と言っただろ? 最初は知り合ったばかりで生徒会の皆がブリタニア人だから遠慮してそう言ったのかと思った。だけど今更、しかも元々日本人の俺に遠慮するのも変だろ? つまり遠慮したのは俺等じゃなくて相手だろ?」
「え? あ……まあ、はい」
シンヤは更に動揺するスザクが嬉しくて仕方がない。いたずら心が更に膨らむ。ただそれと同時に、冤罪とは言え「総督殺害の容疑者」となった男に気さくに話しかけた相手の御令嬢にも興味を持った。
「で、何処の御家のご令嬢なんだ? 名家? 資産家? はたまた大物軍人の娘?」
「え~っと……あ~~っと……」
「応援するぞ〜。一応、俺は貴族しかも公爵家の人間だから上は皇族まで一通り会えるよ? まあ、資格的にはって話だけど」
心の内は興味本位といたずら心のハイブリッド状態だが、珍しく家柄まで持ち出して使える奴だとアピールして深く突っ込んだ話を試みた。だが、スザクからの返事はつれないものだった。
「ゴメン。相手の立場もあるから教えられないんだ。それにその人とはそういう関係じゃないんだ」
「ふーん。ただの片想いだと?」
「いや、どうかなぁ」
「なんだよ、面白くないなぁ。教えてくれよ~」
「そんなこと言われても……。それに君だって今は誰が好きか教えてくれなかったじゃないか」
「ん? いない人を教えろと言われてもなぁ。でも切ない初恋の話はしたぞ? カレンやルルーシュにすら話した事なかったのに」
「そうなんだ。って、えーー!!」
スザクは起死回生の反撃のつもりだった様だが、シンヤはあっさり切り返してスザクを動揺させ、しかもわざと笑顔でサラッと追撃して更に追い詰める。
「人に話したのはお前が初めてだ。それならお前もそれ相応の秘密を教えてくれてもいいんじゃないか?」
「そ、そう……なんだ」
「俺の初恋はシャーリーみたいな優しくて可愛い女の子でしたぁ☆ てなわけで、スザクの好きな人は誰? 家の名前ぐらい教えるよな?」
「ゴメン! ホントにダメなんだ」
「チェッ! ケチな奴!」
ここまで言ってヒントや濁した感じの自白すらしないのは意外だと思ったが、こう言われてはしまっては諦めるしかない。そもそもがただの好奇心であるし。
「で、スザク、俺のヒゲ落ちた?」
「え? バッチリ落ちたみたい、僕は?」
「うん、バッチリ」
お互いヒゲが落ちたことに満足してシャワーを浴びる。
その後、先に終わったシンヤはバスタオルで体をふいているといたずら心が再発した。まあ、罪のない嘘や冗談の類いだから別にいいだろうと思い、まだシャワーを浴びてるスザクに近づき冗談を言ってからかう。
「スザクが好きな例の女の子の事だけどさぁ。まあ、怖いお姉さまが溺愛してるからって別に俺達にまで黙ってることなくないか?」
ザァー!
シンヤは頭から思いっきりシャワーをぶっかけられた。いたずらがクドかったのか、びっくりして動揺したのかはわらないが、せっかく拭いたのに頭からおもいっきりかける事はないだろう――と言おうとして、スザクを見ると何故か今までで一番青ざめて激しく動揺している。
「ど、どうしてわかったの!?」
「……え?」
「お、お願いだからユフィ……じゃなかった! ユ、ユーフェミア皇女殿下に会った事は誰にも言わないで! それと間違ってもそんな関係じゃないから!」
スザクは慌ててまくし立てるように言っているが、言われたシンヤは愕然として固まってしまった。
「…………」
「あれ?」
「……マジで御相手は皇女殿下?」
「え? あれ? だって……怖いお姉さまって……」
焦りと困惑がごちゃ混ぜになったような反応をするスザクに申し訳無くなり説明する。
「いや、あれは口から出任せであんな事言ったらなんかボロ出すかもって? 適当に鎌をかけただけで……」
「エーーーッ!!!!!」
「「…………………」」
秘密を言ってしまった側、聞いてしまった側、双方が沈黙して気まずい空気とシャワーから水だけが流れた。
しばらく文字通りフリーズしてしまった二人は立ち直ろうと状況を打破しようと思考を働かせる。
(ここまでばれてしまった以上正直説明して、でも上から姫様が降ってきたなんて……普通は信じてもらえない)
(なんかマズイ事を聞いてしまった。まさか俺も天然か? 空気読めない? いや、これは不可抗力だろ。…と言うか、怖いお姉様は総督に失礼だろうが、ブリタニア軍人枢木スザク。いや、待て! 今はこの状況を……)
二人供、思考が空転するだけで妙案は浮かばなかった様である。
先に口を開いたのはスザクだった。
「と、とりあえず驚きのあまり頭からシャワーかけて……ゴメン。早く拭いた方が……風邪をひくかも」
「ハハハ…そうだな。でもまあ、なんだ? 取り合えず落ち着くために、もう一度シャワーを浴びることにする」
「ハハハ…その方がいいかもね。僕ももう少し浴びようかな…長めに…」
「そうだろ? そうしよう」
「「アハハハハハハハハハ…(もうどぉぉ~にでもなれぇ~~!!!!!!!!!!!!!)」」
考えた末に謎の諦めを悟った二人であった。
この後、スザクが皇女様とデートしたことを誰にも言わないとシンヤが心の中で誓ったのは言うまでもない。
「そう言う、スザクは例のアーサーの手当てをした人とどうなんだ? 付き合ったの?」
「え?! そんな、とんでもない! その方とはそういう関係では!」
「わ! シャワーをこっち向けるな!」
「あ! ごめん!」
シャワーはどうでも良かったが、あからさまに動揺するスザクにシンヤはいたずら心をくすぐられて、スザクをこの話題でからかう事にした。
「イヤ、構わないよ。ただ、今確信した」
「な、何を?」
「相手はかなり「いいところのご令嬢」らしいな」
「ど、どうして?」
再び此方に浴びせかけられるシャワー。動揺が大きかったのか今度は謝罪がなかった。
「今、無意識に《とんでもない》と言っただろ? 最初は知り合ったばかりで生徒会の皆がブリタニア人だから遠慮してそう言ったのかと思った。だけど今更、しかも元々日本人の俺に遠慮するのも変だろ? つまり遠慮したのは俺等じゃなくて相手だろ?」
「え? あ……まあ、はい」
シンヤは更に動揺するスザクが嬉しくて仕方がない。いたずら心が更に膨らむ。ただそれと同時に、冤罪とは言え「総督殺害の容疑者」となった男に気さくに話しかけた相手の御令嬢にも興味を持った。
「で、何処の御家のご令嬢なんだ? 名家? 資産家? はたまた大物軍人の娘?」
「え~っと……あ~~っと……」
「応援するぞ〜。一応、俺は貴族しかも公爵家の人間だから上は皇族まで一通り会えるよ? まあ、資格的にはって話だけど」
心の内は興味本位といたずら心のハイブリッド状態だが、珍しく家柄まで持ち出して使える奴だとアピールして深く突っ込んだ話を試みた。だが、スザクからの返事はつれないものだった。
「ゴメン。相手の立場もあるから教えられないんだ。それにその人とはそういう関係じゃないんだ」
「ふーん。ただの片想いだと?」
「いや、どうかなぁ」
「なんだよ、面白くないなぁ。教えてくれよ~」
「そんなこと言われても……。それに君だって今は誰が好きか教えてくれなかったじゃないか」
「ん? いない人を教えろと言われてもなぁ。でも切ない初恋の話はしたぞ? カレンやルルーシュにすら話した事なかったのに」
「そうなんだ。って、えーー!!」
スザクは起死回生の反撃のつもりだった様だが、シンヤはあっさり切り返してスザクを動揺させ、しかもわざと笑顔でサラッと追撃して更に追い詰める。
「人に話したのはお前が初めてだ。それならお前もそれ相応の秘密を教えてくれてもいいんじゃないか?」
「そ、そう……なんだ」
「俺の初恋はシャーリーみたいな優しくて可愛い女の子でしたぁ☆ てなわけで、スザクの好きな人は誰? 家の名前ぐらい教えるよな?」
「ゴメン! ホントにダメなんだ」
「チェッ! ケチな奴!」
ここまで言ってヒントや濁した感じの自白すらしないのは意外だと思ったが、こう言われてはしまっては諦めるしかない。そもそもがただの好奇心であるし。
「で、スザク、俺のヒゲ落ちた?」
「え? バッチリ落ちたみたい、僕は?」
「うん、バッチリ」
お互いヒゲが落ちたことに満足してシャワーを浴びる。
その後、先に終わったシンヤはバスタオルで体をふいているといたずら心が再発した。まあ、罪のない嘘や冗談の類いだから別にいいだろうと思い、まだシャワーを浴びてるスザクに近づき冗談を言ってからかう。
「スザクが好きな例の女の子の事だけどさぁ。まあ、怖いお姉さまが溺愛してるからって別に俺達にまで黙ってることなくないか?」
ザァー!
シンヤは頭から思いっきりシャワーをぶっかけられた。いたずらがクドかったのか、びっくりして動揺したのかはわらないが、せっかく拭いたのに頭からおもいっきりかける事はないだろう――と言おうとして、スザクを見ると何故か今までで一番青ざめて激しく動揺している。
「ど、どうしてわかったの!?」
「……え?」
「お、お願いだからユフィ……じゃなかった! ユ、ユーフェミア皇女殿下に会った事は誰にも言わないで! それと間違ってもそんな関係じゃないから!」
スザクは慌ててまくし立てるように言っているが、言われたシンヤは愕然として固まってしまった。
「…………」
「あれ?」
「……マジで御相手は皇女殿下?」
「え? あれ? だって……怖いお姉さまって……」
焦りと困惑がごちゃ混ぜになったような反応をするスザクに申し訳無くなり説明する。
「いや、あれは口から出任せであんな事言ったらなんかボロ出すかもって? 適当に鎌をかけただけで……」
「エーーーッ!!!!!」
「「…………………」」
秘密を言ってしまった側、聞いてしまった側、双方が沈黙して気まずい空気とシャワーから水だけが流れた。
しばらく文字通りフリーズしてしまった二人は立ち直ろうと状況を打破しようと思考を働かせる。
(ここまでばれてしまった以上正直説明して、でも上から姫様が降ってきたなんて……普通は信じてもらえない)
(なんかマズイ事を聞いてしまった。まさか俺も天然か? 空気読めない? いや、これは不可抗力だろ。…と言うか、怖いお姉様は総督に失礼だろうが、ブリタニア軍人枢木スザク。いや、待て! 今はこの状況を……)
二人供、思考が空転するだけで妙案は浮かばなかった様である。
先に口を開いたのはスザクだった。
「と、とりあえず驚きのあまり頭からシャワーかけて……ゴメン。早く拭いた方が……風邪をひくかも」
「ハハハ…そうだな。でもまあ、なんだ? 取り合えず落ち着くために、もう一度シャワーを浴びることにする」
「ハハハ…その方がいいかもね。僕ももう少し浴びようかな…長めに…」
「そうだろ? そうしよう」
「「アハハハハハハハハハ…(もうどぉぉ~にでもなれぇ~~!!!!!!!!!!!!!)」」
考えた末に謎の諦めを悟った二人であった。
この後、スザクが皇女様とデートしたことを誰にも言わないとシンヤが心の中で誓ったのは言うまでもない。