stage10.25:シャワールームでの語らい
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シンヤは話題を変える事にした。
「だいたい片想いならリヴァルだって大概だろ? まあ、こっちは相手が人間の女性だけどな」
「え? リヴァルって好きな人いるの?」
どうやらスザクの天然度合いを見誤ったらしいと後悔するが時既に遅しであったが、今更引っ込めると不自然なので話を続ける。
「お前知らなかったのか?」
「え? なに? 僕の知ってる人なの?」
「朴念仁ズの実力がこれ程とはな」
「え? なに?」
スザクは本気で吃驚しているが、ちょっと面倒なのでこの話題も撤収する事にした。
「……教えない」
「ひどいなぁ。ねぇ、どんな人? 可愛い娘?」
「リヴァルが好きな人は「美人で気のきく優しい女性。ただ少し人使いがあらい」って感じかな」
さすがに此処まで言えば名前を出さなくても気付くだろうと思ったが、
「へぇ~、そうなんだ。リヴァルの好きな人てどんな人かな~、一度会ってみたいなぁ」
どうやらシンヤの願いは虚しくスザクには全く伝わらなかったようだ。シンヤはダメだこりゃあっと頭に手を当てため息をついた。
「ねぇ誰なの? 僕に協力出来る事ないかな?」
「やめておけ、本人の問題だから」
「え~…今度リヴァルに聞いてみようかな」
「そこはまあ、お好きな様に」
そう言えば、シャーリーが『スザク君はルルがアタシの事、どう思ってるか勝手に聞こうとしたのよぉ!!』と顔を真っ赤にしながら自分とソフィに文句を言ってた事を思い出した。どうやらスザクも乙女心がわからない男なので恋バナは辞めた方がよさそうだと再確認すると共に、自分も周りからはこんな感じの残念な男だと思われているのかと微妙な気持ちになった。
「で、君はどうなの?」
「俺? 別に」
「別にって、好きな人とかいないの?」
「いないなぁ」
まだ続けるのかと思いつつも特に興味がないと言う感じで返した。
「え~?! カレンは違うの?」
「カレンは友達、まあ大切な人ではあるけどねぇ」
「じゃあソフィさんは?」
「まあ一緒に居ると心が落ち着く人かな」
「そうなんだ。カレンやソフィさん、あっ! 会長やシャーリーでもいいけど、異性として気になったりしないの?」
スザクの問いにシンヤは思わず呻いた後に顔を雑に洗ってから答えた。
「よくわからないんだ」
「わからない?」
「実は恋らしい恋をした事がないんだ」
「えっ?! そうなの?」
「だから恋がどういうものかよくわからない」
スザクからじ〜っと見つめられて居心地が悪くなって聞く。
「なんだ?」
「いや、もう17歳なのに……」
「うるさい」
自覚はしているが面と向かって言われると恥ずかしかったのでシンヤは必死に顔を洗ってごまかした。
「でも意外だなぁ」
「何が?」
「シンヤは恋愛経験豊富だと思ってた」
今度は思わず一時停止してぽか〜んとスザクを見つめる。
「どうしてそう思ったんだ?」
「だって、シンヤは結構女の子達に人気じゃないか」
「人気? 俺が? それを言うなら俺じゃなくて家が人気なんだろ?」
「え?」
シンヤがあからさまに嫌な顔をしていたからかスザクに驚かれた。
「公爵だからな、擦り寄って来る人間なんて掃いて棄てるぐらいにウジャウジャ居る」
「………」
「昔、俺の事を雑種だなんだて散々な差別してた連中が俺が養子になり後継者になった途端、掌返して擦り寄って来た事があった」
「………」
「ココに来るまでそんな連中ばっかり、と言うかそう言う連中しか周りにいなかったからね。恋どころか好きな人も出来なかったよ」
「そうなんだ」
言葉にしてみると嫌悪感を押さえられずあからさまに表情ににじみ出てしまいちょっと気まずい空気になった。
スザクは空気を変える為かつとめて明るく話しかけてきた。
「じゃあシンヤは初恋もまだなの?」
「初恋は……たぶんしたけど、子供の頃の話だったからなぁ」
気を使わせてしまって申し訳なく思いシンヤは突き放すような雰囲気を消した。その上で、ちょっと遠くを見るようにして思い出しつつ返事した。
「どんな子だったの?」
「そうだな。明るくて優しくて可愛いーーーシャーリーみたいな子だった」
「え?」
「と言うか、最初にシャーリーを見た時は本人かと思った」
「ええっ?!」
「髪や瞳の色は違うけど、他人の空似って本当にあるんだなぁ~って思った」
スザクは驚きで目を見開いているが、そこまで聞いて誰もがいだく疑問を口にする。
「シャーリーに恋したりしないの?」
「う~ん。確かにシャーリーは可愛くて魅力的だけど、シャーリーと彼女は別人だし、それに何より彼女はルルーシュ一途だからね」
「フフ、確かにそうだね」
「まあ、シャーリーには幸せになってほしいと思ってる」
「あっ、だからリヴァルはシンヤがシャーリーの事が好きって勘違いしてるのか」
「そう言うこと。端から見ていれば似た様にみえる。それに好きと言えば確かに好きだからある意味間違ってはいないからな」
「まあ、形は違うけど、ある意味で恋なのかもよ?」
そう言いながらクスクスと笑っているスザクにシンヤも笑みを浮かべる。
「かもな。でも見方によったらシャーリーに失礼じゃないか?」
「え? どうして?」
「俺は《シャーリーを見ていない》とも受け手によっては取れるぞ?」
「そんな事ないよ。君は確かに初恋の人とシャーリーを何処かで重ねてるかも知れないけど、大丈夫。君はちゃんと一人の人間としてシャーリーの事を見てるよ」
「そうならいいけど……」
重ねてはいるが、もちろん別人と思ってるし、そのつもりで接しているし、分けて考えている。……が何処かで、無意識にそう言うそぶりが出ていたらかなり失礼だと考えていたので、スザクからはそう言うそぶりが見えないと聞いて少し安心した。
「ねぇ」
「ん?」
「聞きにくいんだけど聞いてもいいかな?」
「なんだ?」
「初恋の人とはどうなったの? もう会ったりしてないの?」
「…………」
シンヤの表情があからさまに曇ったのが、スザクにもわかったらしい。
「ゴメン、もしかして聞くとマズイ事を……」
「そう言うことだ。まあ初恋なんて実らないと相場で決まってるからな」
さすがにブリタニア軍人のスザクにブリタニア軍の虐殺で殺されたとは言えなかったし、言いたくなかった。
「だいたい片想いならリヴァルだって大概だろ? まあ、こっちは相手が人間の女性だけどな」
「え? リヴァルって好きな人いるの?」
どうやらスザクの天然度合いを見誤ったらしいと後悔するが時既に遅しであったが、今更引っ込めると不自然なので話を続ける。
「お前知らなかったのか?」
「え? なに? 僕の知ってる人なの?」
「朴念仁ズの実力がこれ程とはな」
「え? なに?」
スザクは本気で吃驚しているが、ちょっと面倒なのでこの話題も撤収する事にした。
「……教えない」
「ひどいなぁ。ねぇ、どんな人? 可愛い娘?」
「リヴァルが好きな人は「美人で気のきく優しい女性。ただ少し人使いがあらい」って感じかな」
さすがに此処まで言えば名前を出さなくても気付くだろうと思ったが、
「へぇ~、そうなんだ。リヴァルの好きな人てどんな人かな~、一度会ってみたいなぁ」
どうやらシンヤの願いは虚しくスザクには全く伝わらなかったようだ。シンヤはダメだこりゃあっと頭に手を当てため息をついた。
「ねぇ誰なの? 僕に協力出来る事ないかな?」
「やめておけ、本人の問題だから」
「え~…今度リヴァルに聞いてみようかな」
「そこはまあ、お好きな様に」
そう言えば、シャーリーが『スザク君はルルがアタシの事、どう思ってるか勝手に聞こうとしたのよぉ!!』と顔を真っ赤にしながら自分とソフィに文句を言ってた事を思い出した。どうやらスザクも乙女心がわからない男なので恋バナは辞めた方がよさそうだと再確認すると共に、自分も周りからはこんな感じの残念な男だと思われているのかと微妙な気持ちになった。
「で、君はどうなの?」
「俺? 別に」
「別にって、好きな人とかいないの?」
「いないなぁ」
まだ続けるのかと思いつつも特に興味がないと言う感じで返した。
「え~?! カレンは違うの?」
「カレンは友達、まあ大切な人ではあるけどねぇ」
「じゃあソフィさんは?」
「まあ一緒に居ると心が落ち着く人かな」
「そうなんだ。カレンやソフィさん、あっ! 会長やシャーリーでもいいけど、異性として気になったりしないの?」
スザクの問いにシンヤは思わず呻いた後に顔を雑に洗ってから答えた。
「よくわからないんだ」
「わからない?」
「実は恋らしい恋をした事がないんだ」
「えっ?! そうなの?」
「だから恋がどういうものかよくわからない」
スザクからじ〜っと見つめられて居心地が悪くなって聞く。
「なんだ?」
「いや、もう17歳なのに……」
「うるさい」
自覚はしているが面と向かって言われると恥ずかしかったのでシンヤは必死に顔を洗ってごまかした。
「でも意外だなぁ」
「何が?」
「シンヤは恋愛経験豊富だと思ってた」
今度は思わず一時停止してぽか〜んとスザクを見つめる。
「どうしてそう思ったんだ?」
「だって、シンヤは結構女の子達に人気じゃないか」
「人気? 俺が? それを言うなら俺じゃなくて家が人気なんだろ?」
「え?」
シンヤがあからさまに嫌な顔をしていたからかスザクに驚かれた。
「公爵だからな、擦り寄って来る人間なんて掃いて棄てるぐらいにウジャウジャ居る」
「………」
「昔、俺の事を雑種だなんだて散々な差別してた連中が俺が養子になり後継者になった途端、掌返して擦り寄って来た事があった」
「………」
「ココに来るまでそんな連中ばっかり、と言うかそう言う連中しか周りにいなかったからね。恋どころか好きな人も出来なかったよ」
「そうなんだ」
言葉にしてみると嫌悪感を押さえられずあからさまに表情ににじみ出てしまいちょっと気まずい空気になった。
スザクは空気を変える為かつとめて明るく話しかけてきた。
「じゃあシンヤは初恋もまだなの?」
「初恋は……たぶんしたけど、子供の頃の話だったからなぁ」
気を使わせてしまって申し訳なく思いシンヤは突き放すような雰囲気を消した。その上で、ちょっと遠くを見るようにして思い出しつつ返事した。
「どんな子だったの?」
「そうだな。明るくて優しくて可愛いーーーシャーリーみたいな子だった」
「え?」
「と言うか、最初にシャーリーを見た時は本人かと思った」
「ええっ?!」
「髪や瞳の色は違うけど、他人の空似って本当にあるんだなぁ~って思った」
スザクは驚きで目を見開いているが、そこまで聞いて誰もがいだく疑問を口にする。
「シャーリーに恋したりしないの?」
「う~ん。確かにシャーリーは可愛くて魅力的だけど、シャーリーと彼女は別人だし、それに何より彼女はルルーシュ一途だからね」
「フフ、確かにそうだね」
「まあ、シャーリーには幸せになってほしいと思ってる」
「あっ、だからリヴァルはシンヤがシャーリーの事が好きって勘違いしてるのか」
「そう言うこと。端から見ていれば似た様にみえる。それに好きと言えば確かに好きだからある意味間違ってはいないからな」
「まあ、形は違うけど、ある意味で恋なのかもよ?」
そう言いながらクスクスと笑っているスザクにシンヤも笑みを浮かべる。
「かもな。でも見方によったらシャーリーに失礼じゃないか?」
「え? どうして?」
「俺は《シャーリーを見ていない》とも受け手によっては取れるぞ?」
「そんな事ないよ。君は確かに初恋の人とシャーリーを何処かで重ねてるかも知れないけど、大丈夫。君はちゃんと一人の人間としてシャーリーの事を見てるよ」
「そうならいいけど……」
重ねてはいるが、もちろん別人と思ってるし、そのつもりで接しているし、分けて考えている。……が何処かで、無意識にそう言うそぶりが出ていたらかなり失礼だと考えていたので、スザクからはそう言うそぶりが見えないと聞いて少し安心した。
「ねぇ」
「ん?」
「聞きにくいんだけど聞いてもいいかな?」
「なんだ?」
「初恋の人とはどうなったの? もう会ったりしてないの?」
「…………」
シンヤの表情があからさまに曇ったのが、スザクにもわかったらしい。
「ゴメン、もしかして聞くとマズイ事を……」
「そう言うことだ。まあ初恋なんて実らないと相場で決まってるからな」
さすがにブリタニア軍人のスザクにブリタニア軍の虐殺で殺されたとは言えなかったし、言いたくなかった。