short story
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
真田さん家の四月一日
信也が久々に帰った実家(大阪にあるハプスブルク邸)のソファーで本を読みながら寛いでいると、妹のカンナが近づいて来た。
「…兄ちゃん」
カンナは少し落ち込んでいるようなので、信也は心配になり本を閉じて優しく聞く。
「ん?どうしたんだカンナ?」
「お父さんに言われたんだけど…」
「何を?」
カンナは少し俯きながら続ける。
「ショックな事実だから心して聞いてね」
「ああ」
あまりの真剣なカンナに思わず居住まいをただす信也。
顔をあげたカンナはちょっと涙目で必死な表情で兄に告げる。
「私達…本当の兄妹じゃないんだって!!」
「………はぁ?」
信也はカンナの発言に思わず首を傾げる。
(いや…ホントの兄妹じゃないって言うけど、うっすらとしか覚えてないが、俺は君の産声を聞いたんだけど…)
即座に嘘だと気付いたが、どう言うわけかカンナは真に受けて泣きそうなので信也は否定する。
「いや…あの、髪と瞳の色は違うけど、こんなに顔立ちの似た他人を見つけてくるのって結構難しくないか?…てか、泣く事ないだろ!?」
「でも父さんが言ってるんだよ?それに泣く程でもないって!兄ちゃんは私と兄妹じゃなくても平気なの?!」
「平気ではないけど…てか絶対に普通に兄妹だろ…」
カンナは信じれないのか、涙目で兄信也を問い詰める。
「血が繋がってなくても今まで通り私の事を妹として可愛がってくれる」
「ああ(だから普通に兄妹だろ!)」
「兄ちゃんに恋人ができても私の兄ちゃんでいてくれる?」
「もちろんだ(恋人あんま関係ないような気が…)」
「私の結婚式には兄ちゃんとして出席してくれる?」
「当然だろ(それ何年先の話だよ!)」
「じゃあ…」
「カンナ!」
ほっておくと永遠に続きそうなので信也がカンナの言葉を遮る。
「カンナは血が繋がっていようがいまいが、俺の大切な妹だから!もし血が繋がってなくても今まで通り兄妹だよ」
「ホントに?」
「ああ」
「義兄ちゃ~~~ん!!」
「わぁ!?抱き着くなよ。てか音的には一緒だけど義理になってるから!!」
何故か《兄→義兄》がカンナの中では確定した事実になってしまっている。
「あっ!?」
「今度はナニ?」
「じゃあ私の間接ファーストキスは血の繋がっていない義兄ちゃん!?」
「間接ファーストキス?」
「そ、そうだよねぇ?」
「ああ、そうだな…昔、ジュースの回し飲みとかしたもんなぁ」
「どうしよ~…」
悲嘆にくれるカンナ。
「(どうでもよくないか?)」
そんな事が重要とは思えない信也はもうわけがわからんと言った顔である。
「ともかく!カンナは俺の大切な妹だから」
「うん♪」
兄の言葉に妹は凄く嬉しそうだ。
「恋人ができたらちゃんと教えてね」
「まあ、できないと思うけど…わかったよ」
とりあえずカンナは落ち着いたので信也は諸悪の根源に文句を言いに行く事にした。
「俺、父さんと話してくるから」
「はぁ~い」
そう言って信也は父親のもとへ向かった。
兄を見送った後、カンナの携帯が鳴った。
信也が久々に帰った実家(大阪にあるハプスブルク邸)のソファーで本を読みながら寛いでいると、妹のカンナが近づいて来た。
「…兄ちゃん」
カンナは少し落ち込んでいるようなので、信也は心配になり本を閉じて優しく聞く。
「ん?どうしたんだカンナ?」
「お父さんに言われたんだけど…」
「何を?」
カンナは少し俯きながら続ける。
「ショックな事実だから心して聞いてね」
「ああ」
あまりの真剣なカンナに思わず居住まいをただす信也。
顔をあげたカンナはちょっと涙目で必死な表情で兄に告げる。
「私達…本当の兄妹じゃないんだって!!」
「………はぁ?」
信也はカンナの発言に思わず首を傾げる。
(いや…ホントの兄妹じゃないって言うけど、うっすらとしか覚えてないが、俺は君の産声を聞いたんだけど…)
即座に嘘だと気付いたが、どう言うわけかカンナは真に受けて泣きそうなので信也は否定する。
「いや…あの、髪と瞳の色は違うけど、こんなに顔立ちの似た他人を見つけてくるのって結構難しくないか?…てか、泣く事ないだろ!?」
「でも父さんが言ってるんだよ?それに泣く程でもないって!兄ちゃんは私と兄妹じゃなくても平気なの?!」
「平気ではないけど…てか絶対に普通に兄妹だろ…」
カンナは信じれないのか、涙目で兄信也を問い詰める。
「血が繋がってなくても今まで通り私の事を妹として可愛がってくれる」
「ああ(だから普通に兄妹だろ!)」
「兄ちゃんに恋人ができても私の兄ちゃんでいてくれる?」
「もちろんだ(恋人あんま関係ないような気が…)」
「私の結婚式には兄ちゃんとして出席してくれる?」
「当然だろ(それ何年先の話だよ!)」
「じゃあ…」
「カンナ!」
ほっておくと永遠に続きそうなので信也がカンナの言葉を遮る。
「カンナは血が繋がっていようがいまいが、俺の大切な妹だから!もし血が繋がってなくても今まで通り兄妹だよ」
「ホントに?」
「ああ」
「義兄ちゃ~~~ん!!」
「わぁ!?抱き着くなよ。てか音的には一緒だけど義理になってるから!!」
何故か《兄→義兄》がカンナの中では確定した事実になってしまっている。
「あっ!?」
「今度はナニ?」
「じゃあ私の間接ファーストキスは血の繋がっていない義兄ちゃん!?」
「間接ファーストキス?」
「そ、そうだよねぇ?」
「ああ、そうだな…昔、ジュースの回し飲みとかしたもんなぁ」
「どうしよ~…」
悲嘆にくれるカンナ。
「(どうでもよくないか?)」
そんな事が重要とは思えない信也はもうわけがわからんと言った顔である。
「ともかく!カンナは俺の大切な妹だから」
「うん♪」
兄の言葉に妹は凄く嬉しそうだ。
「恋人ができたらちゃんと教えてね」
「まあ、できないと思うけど…わかったよ」
とりあえずカンナは落ち着いたので信也は諸悪の根源に文句を言いに行く事にした。
「俺、父さんと話してくるから」
「はぁ~い」
そう言って信也は父親のもとへ向かった。
兄を見送った後、カンナの携帯が鳴った。