stage24.58:それは淡く儚い…
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スザクの年上キラー疑惑は置いておくにしても、なんだかんだ言ってスザクがセシルの弁当を食べたがっていないのは明白なので、ルルーシュはある可能性に気付いた。
「もしかして、その女性は料理が趣味なのか?」
「趣味と言えば趣味かも知れないけど、得意ではないかな? ははは……」
リヴァルはスザクの言葉を違うように解釈する。
「え? 料理が苦手なのにスザクの為に弁当を?」
「あっ、いや、そう言う意味じゃなくて。料理が苦手って言うか、少し変わってると言うか、独創的と言うか……」
スザクは必死に言葉を選び言葉を濁そうとするが、
「要するにその上司さんは、自称得意だが他人から見ればさほど料理が得意ではない。あるいは変な味覚をしてるんだろ?」
「う、うん」
スザクの必死な気遣いをシンヤはバッサリと切ってしまった。
「独創的な味覚と言ったって弁当だぞ? そんな極端な味になるはずがないだろ?」
あの創作料理の恐怖を知らないルルーシュ。そして、これまた知らないシンヤも人並みにフォローしながら提案する。
「まあ、人間には得意不得意や相性があるからな。で、どんなのなんだ? 横取りして食べたりしないから見せてくれよ」
「え? あ~うん」
「ん?」
何時になく歯切れの悪いスザクの態度にルルーシュは首を傾げる。
「開けるよ?」
蓋に手を当てたスザクの表情は何時になく真剣なものになった。
「何故そんなにもったいぶるんだ?」
「まさか、真っ黒とか?」
何も知らないルルーシュとシンヤはベタな意見を述べる中、スザクによってランチボックス(てかミミック?)の蓋が開けられた。
「うお~美味しそうな色合いだなぁ」
「「はぁ? ……これが?」」
「アッハハハ……」
ルルーシュとシンヤの反応にスザクは乾いた笑い声を上げる。三人の目にはどう見ても身体に悪そうな、毒々しいような、ともかく不自然に明るい色合いである。
「これは、何だ?」
「おにぎり? だよ」
「何処がやねん!」
信也のベタなツッコミ。
「なんと言うか見た事もない変わった色合いをしているな」
「あと表面が甘ったるそうな感じだね」
とりあえず未知の物体に対して気になる点を指摘するルルーシュとシンヤ。
「変わってるなぁ、俺は食べてみたいなぁ」
「「「エエッ!?」」」
リヴァルの爆弾発言に三人は驚愕して固まる。
「そんなに食べてみたいなら、僕はナナリーの弁当も食べるから、リヴァル食べてみるかい?」
「えっ? いいのか!!」
スザクは自分が食べる量を減らしたい一心で言ったとしか思えない提案に、リヴァルは喜び、二人はドン引きする。
「それでも、量が多くない? 残すのは作ってくれた人に悪いし」
「え? ああ、その……『多いめに作ったから、もしよければ友達と一緒に食べてね』ってセシルさんが」
「ナニッ!?」「へえ?!」
「う、うん」
スザクの言葉にルルーシュとシンヤはこれ以上ない程に表情を引き攣らせている。
(こ、この通称おにぎりと言われる物体を食べろと? 俺の勘が「命が危険だから食べるな!」と言っている!!)
(俺はナナリーの為にもこんな所で終わるわけには………ナナリィィーーー!!)
二人は味覚や胃袋ではなく命の危険を感じて額から汗が……。
「じゃあ~、俺がもらっても問題ないよなぁ」
「う、うん」
「せっかくなんだしルルーシュとシンヤも貰えよ」
「「え?」」
二人の反応にリヴァルはさも当然とばかりに提案する。
「せっかくスザクのために作ってくれたのに、残すなんて失礼だろ?」
「そ、それは……」
「まあ、そうだな」
なんか食べないのは失礼ではないかとか、ナナリーの弁当を羨ましがっておきながら、セシルの弁当は要らないと断るのは失礼だとか、友人によくしてくれている上司の心証を悪くするのはよくないのではとか、色々な事を考えて断れなかった二人は目だけで会話してから述べる。
「じゃあ」
「一つを」
「二人で半分ずつ」
「いただこうかな」
二人は遠慮しているように見せつつ食べる量を減らす。
「それじゃあ、いただきまぁす」
「「……いただきます」」
嬉しそうに食べるリヴァルとよせばいいのに律義に食べるルルーシュとシンヤ。
「「☆×※ゥ〇@%ヴ#*ッ!?」」
「モグモグ……うにゃ、確かに甘くて変わった味だなぁ」
「え?」
因みに今回のお握りは、紅生姜と青紫蘇と辣韮(らっきょう)をそれぞれ砕いて雑ぜ混んだご飯の中に体に良いハチミツを入れ、練乳の甘さで味を調え、よくわからない物質でカラフルに仕上げ、山葵を塗り付けた海苔(自家製のワサビのり?)が巻かれたお握りである。
「「………」」
味音痴で平気なリヴァルとは違い、二人は口許を押さえたまま固まってしまっている。微妙に身体がプルプルと震えている。
「もう一ついい?」
「エエェェェーーー!? ど、どうぞ」
もう一つ欲しがるリヴァルに、スザクは驚愕し顔を強張らせながらランチボックスごと差し出す。
黙っていた黒髪二人組はリヴァルにズイッと持っている物体を突き出す。
「ん? 二人ともいいのか?」
二人は無言で口元を押さえながら超高速でうなづく。
「二人とも急に静かになってどしたの?」
「「……………」」
二人はリヴァルに話し掛けられても答えず、思い出したように自分達の飲み物を一気に飲み干す。
「「……………」」
ルルーシュとシンヤから信じられないぐらい冷たい視線がスザクに向けられる。
「ぼ、僕、飲み物を買ってくるよ!! 待ってて二人とも! すぐに戻るから!!」
スザクはあのありえない速さの全力疾走で、ルルーシュとシンヤの飲物を買いに行った。
「?」
リヴァルのみ意味がわからんと言った顔で、セシル特製お握りを食べ続けた。
「もしかして、その女性は料理が趣味なのか?」
「趣味と言えば趣味かも知れないけど、得意ではないかな? ははは……」
リヴァルはスザクの言葉を違うように解釈する。
「え? 料理が苦手なのにスザクの為に弁当を?」
「あっ、いや、そう言う意味じゃなくて。料理が苦手って言うか、少し変わってると言うか、独創的と言うか……」
スザクは必死に言葉を選び言葉を濁そうとするが、
「要するにその上司さんは、自称得意だが他人から見ればさほど料理が得意ではない。あるいは変な味覚をしてるんだろ?」
「う、うん」
スザクの必死な気遣いをシンヤはバッサリと切ってしまった。
「独創的な味覚と言ったって弁当だぞ? そんな極端な味になるはずがないだろ?」
あの創作料理の恐怖を知らないルルーシュ。そして、これまた知らないシンヤも人並みにフォローしながら提案する。
「まあ、人間には得意不得意や相性があるからな。で、どんなのなんだ? 横取りして食べたりしないから見せてくれよ」
「え? あ~うん」
「ん?」
何時になく歯切れの悪いスザクの態度にルルーシュは首を傾げる。
「開けるよ?」
蓋に手を当てたスザクの表情は何時になく真剣なものになった。
「何故そんなにもったいぶるんだ?」
「まさか、真っ黒とか?」
何も知らないルルーシュとシンヤはベタな意見を述べる中、スザクによってランチボックス(てかミミック?)の蓋が開けられた。
「うお~美味しそうな色合いだなぁ」
「「はぁ? ……これが?」」
「アッハハハ……」
ルルーシュとシンヤの反応にスザクは乾いた笑い声を上げる。三人の目にはどう見ても身体に悪そうな、毒々しいような、ともかく不自然に明るい色合いである。
「これは、何だ?」
「おにぎり? だよ」
「何処がやねん!」
信也のベタなツッコミ。
「なんと言うか見た事もない変わった色合いをしているな」
「あと表面が甘ったるそうな感じだね」
とりあえず未知の物体に対して気になる点を指摘するルルーシュとシンヤ。
「変わってるなぁ、俺は食べてみたいなぁ」
「「「エエッ!?」」」
リヴァルの爆弾発言に三人は驚愕して固まる。
「そんなに食べてみたいなら、僕はナナリーの弁当も食べるから、リヴァル食べてみるかい?」
「えっ? いいのか!!」
スザクは自分が食べる量を減らしたい一心で言ったとしか思えない提案に、リヴァルは喜び、二人はドン引きする。
「それでも、量が多くない? 残すのは作ってくれた人に悪いし」
「え? ああ、その……『多いめに作ったから、もしよければ友達と一緒に食べてね』ってセシルさんが」
「ナニッ!?」「へえ?!」
「う、うん」
スザクの言葉にルルーシュとシンヤはこれ以上ない程に表情を引き攣らせている。
(こ、この通称おにぎりと言われる物体を食べろと? 俺の勘が「命が危険だから食べるな!」と言っている!!)
(俺はナナリーの為にもこんな所で終わるわけには………ナナリィィーーー!!)
二人は味覚や胃袋ではなく命の危険を感じて額から汗が……。
「じゃあ~、俺がもらっても問題ないよなぁ」
「う、うん」
「せっかくなんだしルルーシュとシンヤも貰えよ」
「「え?」」
二人の反応にリヴァルはさも当然とばかりに提案する。
「せっかくスザクのために作ってくれたのに、残すなんて失礼だろ?」
「そ、それは……」
「まあ、そうだな」
なんか食べないのは失礼ではないかとか、ナナリーの弁当を羨ましがっておきながら、セシルの弁当は要らないと断るのは失礼だとか、友人によくしてくれている上司の心証を悪くするのはよくないのではとか、色々な事を考えて断れなかった二人は目だけで会話してから述べる。
「じゃあ」
「一つを」
「二人で半分ずつ」
「いただこうかな」
二人は遠慮しているように見せつつ食べる量を減らす。
「それじゃあ、いただきまぁす」
「「……いただきます」」
嬉しそうに食べるリヴァルとよせばいいのに律義に食べるルルーシュとシンヤ。
「「☆×※ゥ〇@%ヴ#*ッ!?」」
「モグモグ……うにゃ、確かに甘くて変わった味だなぁ」
「え?」
因みに今回のお握りは、紅生姜と青紫蘇と辣韮(らっきょう)をそれぞれ砕いて雑ぜ混んだご飯の中に体に良いハチミツを入れ、練乳の甘さで味を調え、よくわからない物質でカラフルに仕上げ、山葵を塗り付けた海苔(自家製のワサビのり?)が巻かれたお握りである。
「「………」」
味音痴で平気なリヴァルとは違い、二人は口許を押さえたまま固まってしまっている。微妙に身体がプルプルと震えている。
「もう一ついい?」
「エエェェェーーー!? ど、どうぞ」
もう一つ欲しがるリヴァルに、スザクは驚愕し顔を強張らせながらランチボックスごと差し出す。
黙っていた黒髪二人組はリヴァルにズイッと持っている物体を突き出す。
「ん? 二人ともいいのか?」
二人は無言で口元を押さえながら超高速でうなづく。
「二人とも急に静かになってどしたの?」
「「……………」」
二人はリヴァルに話し掛けられても答えず、思い出したように自分達の飲み物を一気に飲み干す。
「「……………」」
ルルーシュとシンヤから信じられないぐらい冷たい視線がスザクに向けられる。
「ぼ、僕、飲み物を買ってくるよ!! 待ってて二人とも! すぐに戻るから!!」
スザクはあのありえない速さの全力疾走で、ルルーシュとシンヤの飲物を買いに行った。
「?」
リヴァルのみ意味がわからんと言った顔で、セシル特製お握りを食べ続けた。