scene02:総司令代行
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ミレイはかなり焦っていた。ニーナの行動が失敗に終わり彼女はロイド達に『保護』されているので一段落したが、生徒会室に戻るとナナリーがおらず電話をかけてみたが繋がらなかった。慌ててクラブハウス内を探してみたが何処にも姿はなく、シャーリーとリヴァルと手分けしてクラブハウスとその周辺を探しているだが見当たらない。
「会長!!」
「シャーリー、ナナリーみつかった?」
「いえ……」
血の気が引いているのが自分でもわかっているが、それを隠す余裕もない。また、シャーリーも青ざめている。
「リヴァル、ルルーシュとは?」
「ルルーシュもあの時から繋がらないです。あとシンヤには相変わらず……」
ナナリーだけでなく兄のルルーシュも行方不明。知恵を借りたいシンヤは生死不明。また、頼りになる咲世子もいない。
「やっぱり軍や警察に頼んで……」
「それはダメ!!」
「でもさらわれたかも知れませんし……」
「お願いそれだけはやめて」
それはナナリーの素性がバレてしまう可能性があるので軍や警察は安易に使えない。それに仮に頼むにしてもこれだけの規模の反乱があったのだ。今すぐには軍も警察もすぐには動いてくれないだろう。となると私的な縁で頼むしかないのだが、頼めるのがロイドぐらいしかいない。だが、ミレイとしては『ランペルージ兄妹』の件に関してはロイドを信頼はおろか信用すらできない。
「そんな事を言っても俺達だけじゃ限界がありますし、ルルーシュやシンヤなら何か方法が思いつくかも知れないけど……」
「それもわかってるけど、今はいないんだから私達でなんとかするしかないの」
ミレイとて前者の知恵と後者の動員力が欲しい。だが無い物ねだりである。
「私、もう一度探してきます!! 今度はもっと範囲を拡げて!!」
「シャーリー!! リヴァルと一緒に行って! まだ黒の騎士団や暴漢がいるかも知れないから一人にはならないで!」
「え?」
「アンタは早く行って!」
「わかりました。でも、せめて人手を増やさないと……って、シャーリー先に行くなよ」
「リヴァル遅い!! ナナちゃんが危険な目に遭ってるかも知れないんだよ」
「わかってるって!」
二人は走って探しに行った。リヴァルの言うように人を増やした方がいいのはわかっている。三人とアッシュフォード家の人間だけでは限界がある。だが、増やす人間が問題である。
二人の素性がバレると何よりもまずい。
とは言え、見つけられないと元も子もないし、こうなったら学園の生徒を動員して探すかとも考えてみたが、平時ならともかく今は反乱後の混乱である。どれくらいの生徒が協力してくれるか未知数であるし、協力してもらう生徒の安全が保証できないので、生徒会長としても理事長の孫としても動員をかけられない。そもそも論で言えば既に巻きこんでいるシャーリーとリヴァルも出歩かせない方がよいのだ。
「会長?」
どうするか思案していると後から突然声をかけられたのでかなり驚いたが、なるべく平常心を心がけつつ振り向いた。
「あら、ソフィじゃない。どうしたの?」
「どうしたはこっちの台詞ですよ。部屋に戻ってこないシャーリーを見に来たら慌てて何処かに走って行っちゃって、何かあったんですか?」
「えっ……ああ、これはね。逃げ遅れた子がいないかの確認よ」
「いや、さすがに違いますよね。黒の騎士団はいなくなりましたし、一応避難もーーー」
さすがに嘘が適当すぎてバレてしまった。
「バレた?」
「さすがに……」
「だよね、慌ててるとは言えさすがに無理があったよね」
「はい。それで本当は何が?」
ごまかすのは不自然だし、ソフィならある程度は信頼できると判断して一番の秘密は伏せて説明する事にした。
「聞いた後も慌てないって約束してくれる?」
「え? は、はい」
ソフィの表情が緊張で強ばったが仕方ない。
「ナナリーがいなくなったの」
「えええ?! ナナリーちゃんが?」
「私達が外していた少しの間にいなくなって、今探してるんだけど……」
「それでシャーリーはあんなに慌てて……」
「ええ。状況が状況だから軍や警察も頼れないからね。まだ混乱が落ち着いた訳ではないから貴女はーー」
「私にも手伝わさせて下さい!! 私じゃ役に立たないかも知れませんが、一人でも多い方がいいですよね?」
「それはそうだけど、外はまだ危ないかも知れないから」
「確かに危ないかもですけど、もっと危ないのはナナリーちゃんじゃないですか!!」
「いや、そうなんだけどーー」
ミレイの脳内で追い返したいと手伝って欲しいが葛藤した。
「会長が私を気づかってくれてるのはわかってます。だけど、聞いてしまった以上は手伝わせて下さい。それに男の子のリヴァルはともかくシャーリーだって手伝ってますし」
まあ、それを言われてしまうと反論のしようがないし、ある程度は信頼できる。諦めて協力して貰う事にした。
「じゃあ、悪いんだけどお願いしてもいいかしら?」
「はい。じゃあ私もーー」
「まって、貴女に頼みたい事があるの」
「はい?」
「監視カメラの映像記録の確認を手伝って貰えないかしら」
「ええ?!」
黒の騎士団に占拠されていなければ学園の警備機能がいきていただろうが、今は当然ないし、警備記録をひっくり返して証拠を探そうにも人手が足りない。この方面で頼れるのはニーナだがどう考えても今の彼女は協力して貰える状況ではない。猫の手も借りたい
「それって私が視ても大丈夫なんですか?」
「勿論本来は絶対にダメよ。非常時の緊急処置だからね。あっ、終わったら綺麗に忘れてね」
「……はい」
これなら彼女が出歩いて危険なめにあう可能性も排除できるし、確認したい記録の閲覧も頼める。
「あら? 怖くなった?」
「い、いいえ。手伝わせて下さい」
彼女の正直な反応に安堵した。シャーリーと似た系統なので万が一ランペルージ兄妹の素性がバレても彼女なら大丈夫だろう。
ただ、手を借りるのなら気になる事がある。
「手を貸してくれるのは嬉しいのだけど、貴女自身は大丈夫なの?」
「まあ、気にはなります。だけど、私には何もーー」
どうやら彼の事は考えないようにしている様だ。
「ごめんね、配慮が足りなかったわ」
「いえ。会長の方こそ心配じゃないんですか?」
「心配よ、凄くね」
彼の方が生死不明になってからの時間で言えば長いので当然心配だ。しかし、
「でも大丈夫よ。あの後、動けてたし」
「え? そうなんですか?」
「うん。付き人が助けに来てたしたぶん大丈夫よ。そのうち「いやあ、死にそびれた」とか言いながらばつの悪い顔してひょっこり戻って来るような気がするのよね。あの子なら」
「あー、何かイメージできますね、それ」
「ね、そうでしょう? だから今はナナリーを」
「はい! 私も頑張ります」
ミレイは何処までもまっすぐなソフィがまぶしくもあり少し羨ましくもあった。
ちなみにミレイは彼の事を心配しているのは本当だ。だが、確認したわけではないが、カレンの様子から命に別状はなかっただろうと考えているが確証がないので黙っている。
二人は監視カメラの記録などにナナリーの痕跡がないか探すべく作業をすべく移動を開始した。
結局、ミレイ達はナナリー・ランペルージを見つける事ができなかった。また、兄であるルルーシュ・ランペルージも帰って来なかった。
「会長!!」
「シャーリー、ナナリーみつかった?」
「いえ……」
血の気が引いているのが自分でもわかっているが、それを隠す余裕もない。また、シャーリーも青ざめている。
「リヴァル、ルルーシュとは?」
「ルルーシュもあの時から繋がらないです。あとシンヤには相変わらず……」
ナナリーだけでなく兄のルルーシュも行方不明。知恵を借りたいシンヤは生死不明。また、頼りになる咲世子もいない。
「やっぱり軍や警察に頼んで……」
「それはダメ!!」
「でもさらわれたかも知れませんし……」
「お願いそれだけはやめて」
それはナナリーの素性がバレてしまう可能性があるので軍や警察は安易に使えない。それに仮に頼むにしてもこれだけの規模の反乱があったのだ。今すぐには軍も警察もすぐには動いてくれないだろう。となると私的な縁で頼むしかないのだが、頼めるのがロイドぐらいしかいない。だが、ミレイとしては『ランペルージ兄妹』の件に関してはロイドを信頼はおろか信用すらできない。
「そんな事を言っても俺達だけじゃ限界がありますし、ルルーシュやシンヤなら何か方法が思いつくかも知れないけど……」
「それもわかってるけど、今はいないんだから私達でなんとかするしかないの」
ミレイとて前者の知恵と後者の動員力が欲しい。だが無い物ねだりである。
「私、もう一度探してきます!! 今度はもっと範囲を拡げて!!」
「シャーリー!! リヴァルと一緒に行って! まだ黒の騎士団や暴漢がいるかも知れないから一人にはならないで!」
「え?」
「アンタは早く行って!」
「わかりました。でも、せめて人手を増やさないと……って、シャーリー先に行くなよ」
「リヴァル遅い!! ナナちゃんが危険な目に遭ってるかも知れないんだよ」
「わかってるって!」
二人は走って探しに行った。リヴァルの言うように人を増やした方がいいのはわかっている。三人とアッシュフォード家の人間だけでは限界がある。だが、増やす人間が問題である。
二人の素性がバレると何よりもまずい。
とは言え、見つけられないと元も子もないし、こうなったら学園の生徒を動員して探すかとも考えてみたが、平時ならともかく今は反乱後の混乱である。どれくらいの生徒が協力してくれるか未知数であるし、協力してもらう生徒の安全が保証できないので、生徒会長としても理事長の孫としても動員をかけられない。そもそも論で言えば既に巻きこんでいるシャーリーとリヴァルも出歩かせない方がよいのだ。
「会長?」
どうするか思案していると後から突然声をかけられたのでかなり驚いたが、なるべく平常心を心がけつつ振り向いた。
「あら、ソフィじゃない。どうしたの?」
「どうしたはこっちの台詞ですよ。部屋に戻ってこないシャーリーを見に来たら慌てて何処かに走って行っちゃって、何かあったんですか?」
「えっ……ああ、これはね。逃げ遅れた子がいないかの確認よ」
「いや、さすがに違いますよね。黒の騎士団はいなくなりましたし、一応避難もーーー」
さすがに嘘が適当すぎてバレてしまった。
「バレた?」
「さすがに……」
「だよね、慌ててるとは言えさすがに無理があったよね」
「はい。それで本当は何が?」
ごまかすのは不自然だし、ソフィならある程度は信頼できると判断して一番の秘密は伏せて説明する事にした。
「聞いた後も慌てないって約束してくれる?」
「え? は、はい」
ソフィの表情が緊張で強ばったが仕方ない。
「ナナリーがいなくなったの」
「えええ?! ナナリーちゃんが?」
「私達が外していた少しの間にいなくなって、今探してるんだけど……」
「それでシャーリーはあんなに慌てて……」
「ええ。状況が状況だから軍や警察も頼れないからね。まだ混乱が落ち着いた訳ではないから貴女はーー」
「私にも手伝わさせて下さい!! 私じゃ役に立たないかも知れませんが、一人でも多い方がいいですよね?」
「それはそうだけど、外はまだ危ないかも知れないから」
「確かに危ないかもですけど、もっと危ないのはナナリーちゃんじゃないですか!!」
「いや、そうなんだけどーー」
ミレイの脳内で追い返したいと手伝って欲しいが葛藤した。
「会長が私を気づかってくれてるのはわかってます。だけど、聞いてしまった以上は手伝わせて下さい。それに男の子のリヴァルはともかくシャーリーだって手伝ってますし」
まあ、それを言われてしまうと反論のしようがないし、ある程度は信頼できる。諦めて協力して貰う事にした。
「じゃあ、悪いんだけどお願いしてもいいかしら?」
「はい。じゃあ私もーー」
「まって、貴女に頼みたい事があるの」
「はい?」
「監視カメラの映像記録の確認を手伝って貰えないかしら」
「ええ?!」
黒の騎士団に占拠されていなければ学園の警備機能がいきていただろうが、今は当然ないし、警備記録をひっくり返して証拠を探そうにも人手が足りない。この方面で頼れるのはニーナだがどう考えても今の彼女は協力して貰える状況ではない。猫の手も借りたい
「それって私が視ても大丈夫なんですか?」
「勿論本来は絶対にダメよ。非常時の緊急処置だからね。あっ、終わったら綺麗に忘れてね」
「……はい」
これなら彼女が出歩いて危険なめにあう可能性も排除できるし、確認したい記録の閲覧も頼める。
「あら? 怖くなった?」
「い、いいえ。手伝わせて下さい」
彼女の正直な反応に安堵した。シャーリーと似た系統なので万が一ランペルージ兄妹の素性がバレても彼女なら大丈夫だろう。
ただ、手を借りるのなら気になる事がある。
「手を貸してくれるのは嬉しいのだけど、貴女自身は大丈夫なの?」
「まあ、気にはなります。だけど、私には何もーー」
どうやら彼の事は考えないようにしている様だ。
「ごめんね、配慮が足りなかったわ」
「いえ。会長の方こそ心配じゃないんですか?」
「心配よ、凄くね」
彼の方が生死不明になってからの時間で言えば長いので当然心配だ。しかし、
「でも大丈夫よ。あの後、動けてたし」
「え? そうなんですか?」
「うん。付き人が助けに来てたしたぶん大丈夫よ。そのうち「いやあ、死にそびれた」とか言いながらばつの悪い顔してひょっこり戻って来るような気がするのよね。あの子なら」
「あー、何かイメージできますね、それ」
「ね、そうでしょう? だから今はナナリーを」
「はい! 私も頑張ります」
ミレイは何処までもまっすぐなソフィがまぶしくもあり少し羨ましくもあった。
ちなみにミレイは彼の事を心配しているのは本当だ。だが、確認したわけではないが、カレンの様子から命に別状はなかっただろうと考えているが確証がないので黙っている。
二人は監視カメラの記録などにナナリーの痕跡がないか探すべく作業をすべく移動を開始した。
結局、ミレイ達はナナリー・ランペルージを見つける事ができなかった。また、兄であるルルーシュ・ランペルージも帰って来なかった。