毛皮と火
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昔、昔、あるところに、大きな森があった。
大きな森は、それはそれは大きく、どこの森ともつながっているとも言われるほど、切れ目なく茂っていた。
大きな森の中には、小さな里が1つだけあった。里にしか人は住めなかった。森は、ポケモンたちの住処だった。
小さな里に住んでいるのは、かたりべ、あるいは森の住人と呼ばれる女たち。
小さな里には、男はいない。里で生まれるのは、女だけ。里で生まれたものでなければ、里に住んではならない。不思議で、おかしな、小さな里。
小さな里で生まれた女たちには、使命がある。
かたりべ、あるいは森の住人、彼女らは、人間とそれ以外の、はしわたしの役目を、”かのかた”から仰せつかっている。
それゆえ、里で生まれた女たちには、使命を果たすための力が授けられた。
女たちは、それ以外のものたちの言葉を聞くことができる。
女たちは、それ以外のものたちと意思を通ずることができる。
女たちは、自らを、かたりべ、あるいは森の住人と称し、人間以外のものたちの声を人間に届けるため、人間の想いをそれ以外のものたちへ伝えるため、小さな里を出て、各地へ旅をしてまわった。
人間が山を通り抜ける道を知りたがれば、女たちは、山にくわしいものたちへ尋ねて回った。
人間以外のものたちが森の木の実と人間の畑のものとの交換を望めば、女たちは、応じてくれる村を探した。
力の強い女は、未来を視るものと通じ争いを退け、大地を司るものと通じ大災害を防ぎ、豊穣を司るものと通じ飢饉を収めた。
かたりべ、あるいは森の住人たちは、大きな力と、大きな知識を持っていたが、決して自らの利益のためには使わず、人間と、それ以外のものたちが、穏やかにこの世界で暮らせるよう、尽くした。
しかし、女たちの力を知った人間たちは、その力を悪用し、自分たちが栄えるために利用しようと考えるようになっていった。
かたりべ、あるいは森の住人は、はしわたしの使命を穢されることを激しく恐れ、旅をやめた。
女たちは、利己のために捕らえられた。女たちは、人間の欲望のために決して口を開くことはなく、役に立たないおとぎばなしばかりを口ずさんだため、大きな森へかえってくることはなかった。
残った女たちは、小さな里から二度と出てこなくなり、大きな森は女たちを守るために、どんどん深く、大きくなっていった。
そうして、かたりべ、あるいは森の住人の力は、消えてしまった。
また、人間とそれ以外のものが交わる手段が消え、いつしか、人間とそれ以外のものは、まったく別のものになっていった。
大きな森は、それはそれは大きく、どこの森ともつながっているとも言われるほど、切れ目なく茂っていた。
大きな森の中には、小さな里が1つだけあった。里にしか人は住めなかった。森は、ポケモンたちの住処だった。
小さな里に住んでいるのは、かたりべ、あるいは森の住人と呼ばれる女たち。
小さな里には、男はいない。里で生まれるのは、女だけ。里で生まれたものでなければ、里に住んではならない。不思議で、おかしな、小さな里。
小さな里で生まれた女たちには、使命がある。
かたりべ、あるいは森の住人、彼女らは、人間とそれ以外の、はしわたしの役目を、”かのかた”から仰せつかっている。
それゆえ、里で生まれた女たちには、使命を果たすための力が授けられた。
女たちは、それ以外のものたちの言葉を聞くことができる。
女たちは、それ以外のものたちと意思を通ずることができる。
女たちは、自らを、かたりべ、あるいは森の住人と称し、人間以外のものたちの声を人間に届けるため、人間の想いをそれ以外のものたちへ伝えるため、小さな里を出て、各地へ旅をしてまわった。
人間が山を通り抜ける道を知りたがれば、女たちは、山にくわしいものたちへ尋ねて回った。
人間以外のものたちが森の木の実と人間の畑のものとの交換を望めば、女たちは、応じてくれる村を探した。
力の強い女は、未来を視るものと通じ争いを退け、大地を司るものと通じ大災害を防ぎ、豊穣を司るものと通じ飢饉を収めた。
かたりべ、あるいは森の住人たちは、大きな力と、大きな知識を持っていたが、決して自らの利益のためには使わず、人間と、それ以外のものたちが、穏やかにこの世界で暮らせるよう、尽くした。
しかし、女たちの力を知った人間たちは、その力を悪用し、自分たちが栄えるために利用しようと考えるようになっていった。
かたりべ、あるいは森の住人は、はしわたしの使命を穢されることを激しく恐れ、旅をやめた。
女たちは、利己のために捕らえられた。女たちは、人間の欲望のために決して口を開くことはなく、役に立たないおとぎばなしばかりを口ずさんだため、大きな森へかえってくることはなかった。
残った女たちは、小さな里から二度と出てこなくなり、大きな森は女たちを守るために、どんどん深く、大きくなっていった。
そうして、かたりべ、あるいは森の住人の力は、消えてしまった。
また、人間とそれ以外のものが交わる手段が消え、いつしか、人間とそれ以外のものは、まったく別のものになっていった。
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