ヴァリアー編 第9話
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「ランボ……」
病院には間に合ったものの、呼吸器を着け苦しげに眠るランボの姿は見ているだけでも痛々しい。
綱吉はそんなランボを見て、ぎゅっと拳を握りしめる。
「意識はまだ戻っていないが、安静にしていれば大丈夫だそうだ」
「でも、どうしよう。俺のリングも取られて一気に不利になったし……」
「一勝二敗……。次に負けたらもう後がねぇのか」
獄寺の言葉が綱吉の胸に深く刺さる。
あの時、勝負に割って入らなかったらこんなことにはならなかった。
「俺の判断は、間違っていたのかな……」
「良かったぞ。部下を見捨てるようなボスは、ボンゴレにはいらねー」
「……リボーン。俺、もっと強くなりたい」
そう告げた綱吉の目は、XANXUSに向けたあの眼差しと同じで。
あれほど戦いを避けていたあの弱々しい綱吉とは打って変わり、強い決意を宿した目をしている。
(覚悟が出来ていないのは、私の方か……)
「……綱吉、少しいいか」
「ん? えっと、何かな」
「……正直に言うと、君はボスに向いていないと思った」
「なんだと!?」
その言葉に激怒した獄寺はニナの胸ぐらを掴む。
「待って。頼むから話は最後まで聞いてくれ」
「ご、獄寺君落ち着いて」
綱吉が止めることによってようやく獄寺は手を離す。
「今でも考えは変わらないよ。君は優しすぎる。仲間が傷つくのを恐れ、戦いを好まない。そんなマフィアのボスは今まで見たことがない。でも」
「そんなボスが、一人ぐらいいても良いような気がする。もともとボンゴレファミリーはⅠ世が市民を守るために作った自警団だ。皆を守りたいという思いはⅠ世に通じるかもしれない」
そしてニナは片膝をつき、綱吉の手を取りこうべを垂れる。
「私は貴方の為に戦おう。未来のボンゴレファミリーを継ぐ者よ。貴方が守るものを、私も全力で守ろう」
そしてニナは綱吉の手の甲に、キスを落とした。
咄嗟のことに綱吉は驚き顔を赤くする。
「え、え、ええええ!?」
「て、てめ! 十代目になんてことを!」
「なにって……忠誠を誓うためだが」
「忠誠って! 誓わなくていいし! ニナとは、普通の友達になりたいんだ」
「……トモダチ?」
友達という言葉は知っている。
心を許し合った者同士を友達と呼ぶが、ニナと綱吉はそう言えるのだろうか。
「確かにオレ、ニナのことよく知らないけど、いい人だっていうのは分かる。そりゃあ元ヴァリアー隊員ってことは驚いたけど。でもオレ達のことを騙してるようには見えない」
「だから部下とかそういうのじゃなくて、友達になりたいんだ。……駄目、かな?」
「……君がそう望むのなら」
裏社会に生きる身としては、あまり人と親しくなってはいけない。
それが自分の弱みになり、枷となる。
だが、
(逆に君は守るものがいるからこそ、強くなるのだな)
病院には間に合ったものの、呼吸器を着け苦しげに眠るランボの姿は見ているだけでも痛々しい。
綱吉はそんなランボを見て、ぎゅっと拳を握りしめる。
「意識はまだ戻っていないが、安静にしていれば大丈夫だそうだ」
「でも、どうしよう。俺のリングも取られて一気に不利になったし……」
「一勝二敗……。次に負けたらもう後がねぇのか」
獄寺の言葉が綱吉の胸に深く刺さる。
あの時、勝負に割って入らなかったらこんなことにはならなかった。
「俺の判断は、間違っていたのかな……」
「良かったぞ。部下を見捨てるようなボスは、ボンゴレにはいらねー」
「……リボーン。俺、もっと強くなりたい」
そう告げた綱吉の目は、XANXUSに向けたあの眼差しと同じで。
あれほど戦いを避けていたあの弱々しい綱吉とは打って変わり、強い決意を宿した目をしている。
(覚悟が出来ていないのは、私の方か……)
「……綱吉、少しいいか」
「ん? えっと、何かな」
「……正直に言うと、君はボスに向いていないと思った」
「なんだと!?」
その言葉に激怒した獄寺はニナの胸ぐらを掴む。
「待って。頼むから話は最後まで聞いてくれ」
「ご、獄寺君落ち着いて」
綱吉が止めることによってようやく獄寺は手を離す。
「今でも考えは変わらないよ。君は優しすぎる。仲間が傷つくのを恐れ、戦いを好まない。そんなマフィアのボスは今まで見たことがない。でも」
「そんなボスが、一人ぐらいいても良いような気がする。もともとボンゴレファミリーはⅠ世が市民を守るために作った自警団だ。皆を守りたいという思いはⅠ世に通じるかもしれない」
そしてニナは片膝をつき、綱吉の手を取りこうべを垂れる。
「私は貴方の為に戦おう。未来のボンゴレファミリーを継ぐ者よ。貴方が守るものを、私も全力で守ろう」
そしてニナは綱吉の手の甲に、キスを落とした。
咄嗟のことに綱吉は驚き顔を赤くする。
「え、え、ええええ!?」
「て、てめ! 十代目になんてことを!」
「なにって……忠誠を誓うためだが」
「忠誠って! 誓わなくていいし! ニナとは、普通の友達になりたいんだ」
「……トモダチ?」
友達という言葉は知っている。
心を許し合った者同士を友達と呼ぶが、ニナと綱吉はそう言えるのだろうか。
「確かにオレ、ニナのことよく知らないけど、いい人だっていうのは分かる。そりゃあ元ヴァリアー隊員ってことは驚いたけど。でもオレ達のことを騙してるようには見えない」
「だから部下とかそういうのじゃなくて、友達になりたいんだ。……駄目、かな?」
「……君がそう望むのなら」
裏社会に生きる身としては、あまり人と親しくなってはいけない。
それが自分の弱みになり、枷となる。
だが、
(逆に君は守るものがいるからこそ、強くなるのだな)