第3話
夢小説設定
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春の涼しさは消え、少しずつ夏の暑さがやってくる。
「そーいえば、瀬奈さんって部活やってんの?」
夜。今日は至と一緒にネットゲームをやると約束していた。
ダンジョンを攻略しながら、携帯で至と会話をする。
キャラクターを動かしながら喋ることは無理なので、瀬奈は会話をするときはそっちに集中するが至は喋りながらキャラクターの操作をしている。
器用すぎて感心する。
「入ってますよ。週一しか活動してないけど」
「何部?」
「写真部です」
今この会話でも次々に至は敵を倒していく。
瀬奈もなんとかついていっているがほとんど至に任せきりになっている。
(しかも装備が課金限定アイテムだし……ほんとこの人根っからの廃人だな)
「写真部? なら今度の公演でキービジュの写真撮って貰おうかな」
「いやいやいや。そこまで専門的なのは撮れませんって。趣味でやってるようなものですし」
「残念。ところで真澄とは仲良くなった?」
「ヴッ」
盛大に的外れなところに攻撃してしまった。
これでスキルが回復するのに時間がかかる。
「なんてこと聞くんですか」
「そろそろ仲が進展してる頃かなっておもったんだけど」
「進展も何もマイナスからゼロにすら到達してないんですけど」
名前すら覚えているのか危ういというのに、どう仲を進展させているというのか。
積極的に人と関わるのが苦手な瀬奈に全く周りに興味がない真澄。
相性はこの上なく最悪なように見える。
(なんで私碓氷君を好きになっちゃったんだろう)
「つーか、瀬奈さんって真澄と付き合いたいとか考えてるわけ?」
「え」
キーボードを叩く手が止まってしまった。
この人は、さっきからどうして瀬奈を動揺させることばかり言うのか。
「つ、付き合いたいとまでは……」
そう。これは自分でも分からないのだ。
気持ちを自覚して、それからどうしたいのか。
瀬奈は、私は。
「ごめんごめん。意地悪ばっかりして」
「ホントですよ」
少し拗ねた声を出すと至は笑った。
くそ。この人の手のひらの上で転がされている気分だ。
確かに至より年下だがそこまで子供扱いされる年齢でもない。
「……そろそろ寝ます」
「うん。おやすみ」
半ば逃げるようにしてゲームを中断する。
時間は十一時。この辺で終了しないと明日に響くだろう。
(本当、至さんって意地悪ばっかり)
「そーいえば、瀬奈さんって部活やってんの?」
夜。今日は至と一緒にネットゲームをやると約束していた。
ダンジョンを攻略しながら、携帯で至と会話をする。
キャラクターを動かしながら喋ることは無理なので、瀬奈は会話をするときはそっちに集中するが至は喋りながらキャラクターの操作をしている。
器用すぎて感心する。
「入ってますよ。週一しか活動してないけど」
「何部?」
「写真部です」
今この会話でも次々に至は敵を倒していく。
瀬奈もなんとかついていっているがほとんど至に任せきりになっている。
(しかも装備が課金限定アイテムだし……ほんとこの人根っからの廃人だな)
「写真部? なら今度の公演でキービジュの写真撮って貰おうかな」
「いやいやいや。そこまで専門的なのは撮れませんって。趣味でやってるようなものですし」
「残念。ところで真澄とは仲良くなった?」
「ヴッ」
盛大に的外れなところに攻撃してしまった。
これでスキルが回復するのに時間がかかる。
「なんてこと聞くんですか」
「そろそろ仲が進展してる頃かなっておもったんだけど」
「進展も何もマイナスからゼロにすら到達してないんですけど」
名前すら覚えているのか危ういというのに、どう仲を進展させているというのか。
積極的に人と関わるのが苦手な瀬奈に全く周りに興味がない真澄。
相性はこの上なく最悪なように見える。
(なんで私碓氷君を好きになっちゃったんだろう)
「つーか、瀬奈さんって真澄と付き合いたいとか考えてるわけ?」
「え」
キーボードを叩く手が止まってしまった。
この人は、さっきからどうして瀬奈を動揺させることばかり言うのか。
「つ、付き合いたいとまでは……」
そう。これは自分でも分からないのだ。
気持ちを自覚して、それからどうしたいのか。
瀬奈は、私は。
「ごめんごめん。意地悪ばっかりして」
「ホントですよ」
少し拗ねた声を出すと至は笑った。
くそ。この人の手のひらの上で転がされている気分だ。
確かに至より年下だがそこまで子供扱いされる年齢でもない。
「……そろそろ寝ます」
「うん。おやすみ」
半ば逃げるようにしてゲームを中断する。
時間は十一時。この辺で終了しないと明日に響くだろう。
(本当、至さんって意地悪ばっかり)