第2話
夢小説設定
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「生徒会の最初の仕事は五月に球技大会です」
「内容は?」
「得点などは各クラスの体育委員がやってくれます。後は優勝校の賞状作りと得点の最終集計ですかね」
生徒会に入った翌日。咲良は天霧から生徒会の仕事内容を聞いていた。
「パソコンは使えますか?」
「一応は。アイツに一通り教えてもらいました」
チラリとそのアイツを見る。
相も変わらず目に付く白の学ランを羽織り、優雅に本を読んでいた。
「……仕事はしないんですね」
「行事の挨拶ぐらいはしていますよ」
それすらしていなかったら咲良は怒り狂っていただろう。
その風間は本から目を離さずに喋った。
「安心しろ。球技大会なんぞ、さしてやることはない」
「去年はどうだったんですか」
「天霧に聞け」
(……ああ、はいはい。そういうことですか)
つまり風間自身は特に何もやらず、全て天霧が引き受けていた。ということだった。
天霧の苦悩が目に浮かぶ。そしてさっきから寝ていた不知火に目を向ける。
「不知火さん」
「……ん?」
咲良の一言で不知火はあやふやな返事をした。
「去年の球技大会、不知火さんは何をしたんですか?」
「……」
不知火はしばらく考えるような素振りを見せて、
「天霧の手伝いはちょっとしたぞ」
その一言で察した。そして盛大なため息をつく。
「分かりました。ただし今年は二人にも積極的に動いてもらいますから」
その言葉に二人は少し動揺した。
「当たり前でしょうが。あんたら生徒会を何だと思ってんですか」
働かなかった分、こき使ってやる。
そう心に決めた日であった。
~
「……千鶴ちゃんの友達、咲良ちゃんだっけ。本当に生徒会に入ったの?」
稽古も一通り終わり、皆が帰っていく中。千鶴は沖田に話しかけられた。
「そうみたいですよ」
「ふーん。なんでだろう。生徒会なんてもう名前だけなのに」
生徒会は今は風間のためにあるようなもので、特にこれといった活動はしていないはずだった。
そこに咲良が入ってきた。
「もしかして風間の知り合いとかじゃないの?」
「そこまでは……」
まだ一週間の付き合いだ。お互いの事情に踏み行った関係でもない。
「そういえば、五月の球技大会は千鶴ちゃんたちどうするの?」
急に話題を変えるのは、いつものことらしい。だが突然の変化球にまだ千鶴は慣れていない。
「男子と一緒に混ざるそうですよ」
「え、じゃあ男子とバスケするの? 千鶴ちゃん運動得意だっけ」
球技大会は一年はバスケットボール、二年はサッカー、三年はバレーボールだ。
「得意というか、人並みには……」
男子と混じると言う事はもちろん体格や体力的にも差が出る。
運動が苦手と言う事はないのだが足は引っ張ってしまうかもしれない。
「男女の差なんて仕方ないけど。楽しめたらいいんじゃない?」
「……そうですね。咲良ちゃんがもしバスケ出来るのなら教えてもらおうかな」
「得意なの?」
「分からないです。体育の授業とかだったら普通にやっているんですけど」
そういえば咲良は運動が得意なのだろうか。
明日にでも聞いてみるか。
「内容は?」
「得点などは各クラスの体育委員がやってくれます。後は優勝校の賞状作りと得点の最終集計ですかね」
生徒会に入った翌日。咲良は天霧から生徒会の仕事内容を聞いていた。
「パソコンは使えますか?」
「一応は。アイツに一通り教えてもらいました」
チラリとそのアイツを見る。
相も変わらず目に付く白の学ランを羽織り、優雅に本を読んでいた。
「……仕事はしないんですね」
「行事の挨拶ぐらいはしていますよ」
それすらしていなかったら咲良は怒り狂っていただろう。
その風間は本から目を離さずに喋った。
「安心しろ。球技大会なんぞ、さしてやることはない」
「去年はどうだったんですか」
「天霧に聞け」
(……ああ、はいはい。そういうことですか)
つまり風間自身は特に何もやらず、全て天霧が引き受けていた。ということだった。
天霧の苦悩が目に浮かぶ。そしてさっきから寝ていた不知火に目を向ける。
「不知火さん」
「……ん?」
咲良の一言で不知火はあやふやな返事をした。
「去年の球技大会、不知火さんは何をしたんですか?」
「……」
不知火はしばらく考えるような素振りを見せて、
「天霧の手伝いはちょっとしたぞ」
その一言で察した。そして盛大なため息をつく。
「分かりました。ただし今年は二人にも積極的に動いてもらいますから」
その言葉に二人は少し動揺した。
「当たり前でしょうが。あんたら生徒会を何だと思ってんですか」
働かなかった分、こき使ってやる。
そう心に決めた日であった。
~
「……千鶴ちゃんの友達、咲良ちゃんだっけ。本当に生徒会に入ったの?」
稽古も一通り終わり、皆が帰っていく中。千鶴は沖田に話しかけられた。
「そうみたいですよ」
「ふーん。なんでだろう。生徒会なんてもう名前だけなのに」
生徒会は今は風間のためにあるようなもので、特にこれといった活動はしていないはずだった。
そこに咲良が入ってきた。
「もしかして風間の知り合いとかじゃないの?」
「そこまでは……」
まだ一週間の付き合いだ。お互いの事情に踏み行った関係でもない。
「そういえば、五月の球技大会は千鶴ちゃんたちどうするの?」
急に話題を変えるのは、いつものことらしい。だが突然の変化球にまだ千鶴は慣れていない。
「男子と一緒に混ざるそうですよ」
「え、じゃあ男子とバスケするの? 千鶴ちゃん運動得意だっけ」
球技大会は一年はバスケットボール、二年はサッカー、三年はバレーボールだ。
「得意というか、人並みには……」
男子と混じると言う事はもちろん体格や体力的にも差が出る。
運動が苦手と言う事はないのだが足は引っ張ってしまうかもしれない。
「男女の差なんて仕方ないけど。楽しめたらいいんじゃない?」
「……そうですね。咲良ちゃんがもしバスケ出来るのなら教えてもらおうかな」
「得意なの?」
「分からないです。体育の授業とかだったら普通にやっているんですけど」
そういえば咲良は運動が得意なのだろうか。
明日にでも聞いてみるか。