夏祭り
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高校を卒業して社会人になって2年目の夏。
それなりな地元の企業に就職し最初は初めてのデスクワーク、人間関係の構築から職場に慣れることまでであっという間に1年が過ぎていった。
この2年目のとなり新たに後輩も入ってきて小さなことなら教える立場となったそんな夏。
「夏祭り?」
『 そう!毎年〇〇神社であるやつ!今年も行こう!』
「そう言えばそんな時期なんだね~。」
仕事終わりにかかってきた電話を取ればこれまた別企業に就職した友人からの誘い。
予定を確認すればその日は普通に仕事が入ってるが残業がなければ行ける旨を伝えれば友人もそうだといい夜の七時頃にとりあえず待ち合わせをすることになった。
夏祭り当日。
普段と変わらず仕事をこなし終えたのが待ち合わせの一時間前。
残業やらを踏まえて家には事前に仕事とは違うプライベート用の替えのカバンを既に玄関に設置済であるから家に帰って財布を入れ替えて速攻に出れば間に合うはず。
帰り途中で化粧も軽く直しも何とかできそうだ。
友人も仕事で互いに終われば連絡し合うようにしていたから多少遅れても問題はない。
約束の時間少し過ぎたところで待ち合わせた友人と合流した。
神社付近にはお祭りさながらの屋台が立ち並び私たち同様に友人同士出来ているもの、家族や恋人同士なのだろう男女や子供連れの人達でこの町にはこんなにも人がいたのかと言うほどそれなりに溢れていた。
その楽しげな雰囲気に私たちも混ざり夕食を兼ねて屋台でたこ焼きやりんご飴だとか購入しお祭りを楽しむ。
懐かしさに景品がくじ引きで決まるものや、スーパーボール掬いなんかもして時間を潰していた。
「ねえねえ今度はあれ……あ、れ?」
ベビーカステラを見つけあれを買おうかと友人に勧めようとした所でふと、その彼女がいないこと気付いた。
この人混みの中でいつの間にかはぐれてしまったようで来た時よりも多い人をかき分けながら友人を探す。
が、なかなか見つからず。
かと言って立ち止まって携帯をいじれば迷惑極まりなく思い少しは人が少ないだろう境内へと歩みを進めた。
「ひったくりー!」
「え?わっ!…っ」
そんな所で背後から聞こえた悲鳴に振り向けばひったくりらしき男が女性物のバッグを抱えてこちらに走ってくるではないか。
反応が遅れた私は押しのけられるように体当たりをかまされ見事に転倒。
「ゼロ!」
「任せろ!」
そんな声と共にひったくり目掛けて追いかける警察官が一人前を横切る。
「大丈夫か、あんた!」
「あ、はい……(お尻うったー)」
「ん?望月さん?」
「え?」
差し伸べられた手を取れば引き起こしてついたほこりを軽く払っていれば知らないはずのお巡りさんに名前を呼ばれ顔を上げた。
「あ、れ…景光、くん?」
「おう、2年ぶり。とこうしちゃいられねー、ゼロに任せてちゃ後で何言われるか…。わりぃ、またな!」
彼は同じ高校だった景光くん。
ゼロと呼んでいたのは恐らく降谷くんのことだろう。2人がよく一緒にいるのを見かけていたし、そう呼んでいるのもよく耳にしていたから。
何故ここに2人がいたのか、はたまた警察になったのかと色々聞いてみたいことが浮かんできたが既に遅く彼らは既に姿が見えなくなっていた。
その後はまた人の波に流されながら何とか境内にたどり着き友人との連絡に成功。
彼女も私とはぐれた後私を探していたということでとりあえず境内に居ることをいえば向かってくれるということとなった。
ここもそれなりに人はいるが屋台があるところまでとはいかないから幾分か落ち着いていられる。
―ヒュ~…パァン―
「あ…花火」
不意にあがった花火を見て時間を確認すればちょうどいい時間になっていた。
空も程よく闇に染まっている。
規模は小さく上げられる数も少ない地元の花火だがそれでも夏の風物詩らしく今年も綺麗に咲いた。
残念なのは今ここで一人虚しくそれを眺めているということくらいだ。
「おー、今年も綺麗に上がった事だな」
「そうだな。」
「?!あ…」
境内、階段少し下から聞こえた声に反応すれば先程もあった2人が仲良く並んでいるではないか。
「お、望月さん、さっきぶり」
「望月…あぁ同じクラスだった」
「さっきは、ありがとう…ひったくりは?」
「もちろん捕まえたさ。交番まで連れていけば先輩がちょっとした休憩に行ってこいってことでここに来たわけだ」
自信満々にそう話すのは降谷くん。
その後何発かの花火を3人で見上げてふいに2人はどうしてここに居るのかと問いかけてみれば2人とも高校を卒業してすぐに警察学校に入学、降谷くんは首席で卒業し晴れて警察官になったのが半年前の話で今は地方住みだったこの地域で交番勤務をしているのだと言った。
「で、今日はお祭りだしそういう人も増えるだろうからと警備をしてたわけだ。」
「案の定出たしな、ひったくり。
それで望月さんは?」
「あ、私は―って覚えてる?その子と来てたんだけどははぐれちゃって…でもさっき連絡したからもうすぐ来ると思う」
そうしばらく3人で高校時のことや最近のことを話で盛り上がっていれば例の友人と合流。
彼らの姿に彼女も驚きつつ談笑を少ししたところで彼らは勤務に戻り、程よく終わり始めた夏祭りの余韻に私たちも流されて帰宅し社会人になってからの楽しい思い出となったのは言うまでもない。
それなりな地元の企業に就職し最初は初めてのデスクワーク、人間関係の構築から職場に慣れることまでであっという間に1年が過ぎていった。
この2年目のとなり新たに後輩も入ってきて小さなことなら教える立場となったそんな夏。
「夏祭り?」
『 そう!毎年〇〇神社であるやつ!今年も行こう!』
「そう言えばそんな時期なんだね~。」
仕事終わりにかかってきた電話を取ればこれまた別企業に就職した友人からの誘い。
予定を確認すればその日は普通に仕事が入ってるが残業がなければ行ける旨を伝えれば友人もそうだといい夜の七時頃にとりあえず待ち合わせをすることになった。
夏祭り当日。
普段と変わらず仕事をこなし終えたのが待ち合わせの一時間前。
残業やらを踏まえて家には事前に仕事とは違うプライベート用の替えのカバンを既に玄関に設置済であるから家に帰って財布を入れ替えて速攻に出れば間に合うはず。
帰り途中で化粧も軽く直しも何とかできそうだ。
友人も仕事で互いに終われば連絡し合うようにしていたから多少遅れても問題はない。
約束の時間少し過ぎたところで待ち合わせた友人と合流した。
神社付近にはお祭りさながらの屋台が立ち並び私たち同様に友人同士出来ているもの、家族や恋人同士なのだろう男女や子供連れの人達でこの町にはこんなにも人がいたのかと言うほどそれなりに溢れていた。
その楽しげな雰囲気に私たちも混ざり夕食を兼ねて屋台でたこ焼きやりんご飴だとか購入しお祭りを楽しむ。
懐かしさに景品がくじ引きで決まるものや、スーパーボール掬いなんかもして時間を潰していた。
「ねえねえ今度はあれ……あ、れ?」
ベビーカステラを見つけあれを買おうかと友人に勧めようとした所でふと、その彼女がいないこと気付いた。
この人混みの中でいつの間にかはぐれてしまったようで来た時よりも多い人をかき分けながら友人を探す。
が、なかなか見つからず。
かと言って立ち止まって携帯をいじれば迷惑極まりなく思い少しは人が少ないだろう境内へと歩みを進めた。
「ひったくりー!」
「え?わっ!…っ」
そんな所で背後から聞こえた悲鳴に振り向けばひったくりらしき男が女性物のバッグを抱えてこちらに走ってくるではないか。
反応が遅れた私は押しのけられるように体当たりをかまされ見事に転倒。
「ゼロ!」
「任せろ!」
そんな声と共にひったくり目掛けて追いかける警察官が一人前を横切る。
「大丈夫か、あんた!」
「あ、はい……(お尻うったー)」
「ん?望月さん?」
「え?」
差し伸べられた手を取れば引き起こしてついたほこりを軽く払っていれば知らないはずのお巡りさんに名前を呼ばれ顔を上げた。
「あ、れ…景光、くん?」
「おう、2年ぶり。とこうしちゃいられねー、ゼロに任せてちゃ後で何言われるか…。わりぃ、またな!」
彼は同じ高校だった景光くん。
ゼロと呼んでいたのは恐らく降谷くんのことだろう。2人がよく一緒にいるのを見かけていたし、そう呼んでいるのもよく耳にしていたから。
何故ここに2人がいたのか、はたまた警察になったのかと色々聞いてみたいことが浮かんできたが既に遅く彼らは既に姿が見えなくなっていた。
その後はまた人の波に流されながら何とか境内にたどり着き友人との連絡に成功。
彼女も私とはぐれた後私を探していたということでとりあえず境内に居ることをいえば向かってくれるということとなった。
ここもそれなりに人はいるが屋台があるところまでとはいかないから幾分か落ち着いていられる。
―ヒュ~…パァン―
「あ…花火」
不意にあがった花火を見て時間を確認すればちょうどいい時間になっていた。
空も程よく闇に染まっている。
規模は小さく上げられる数も少ない地元の花火だがそれでも夏の風物詩らしく今年も綺麗に咲いた。
残念なのは今ここで一人虚しくそれを眺めているということくらいだ。
「おー、今年も綺麗に上がった事だな」
「そうだな。」
「?!あ…」
境内、階段少し下から聞こえた声に反応すれば先程もあった2人が仲良く並んでいるではないか。
「お、望月さん、さっきぶり」
「望月…あぁ同じクラスだった」
「さっきは、ありがとう…ひったくりは?」
「もちろん捕まえたさ。交番まで連れていけば先輩がちょっとした休憩に行ってこいってことでここに来たわけだ」
自信満々にそう話すのは降谷くん。
その後何発かの花火を3人で見上げてふいに2人はどうしてここに居るのかと問いかけてみれば2人とも高校を卒業してすぐに警察学校に入学、降谷くんは首席で卒業し晴れて警察官になったのが半年前の話で今は地方住みだったこの地域で交番勤務をしているのだと言った。
「で、今日はお祭りだしそういう人も増えるだろうからと警備をしてたわけだ。」
「案の定出たしな、ひったくり。
それで望月さんは?」
「あ、私は―って覚えてる?その子と来てたんだけどははぐれちゃって…でもさっき連絡したからもうすぐ来ると思う」
そうしばらく3人で高校時のことや最近のことを話で盛り上がっていれば例の友人と合流。
彼らの姿に彼女も驚きつつ談笑を少ししたところで彼らは勤務に戻り、程よく終わり始めた夏祭りの余韻に私たちも流されて帰宅し社会人になってからの楽しい思い出となったのは言うまでもない。
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