海外合宿
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不「りんちゃんならここにはいないよ」
白「ほんまに?」
青学の席にやって来た白石は、予想外の事実を告げられた。
リョ「りん、そっち行ってないんスか?」
白「まだ会ってへん…」
リョーマも予想外のことだったのか、驚いた顔を見せた。
つい最近まで、電話やメールで連絡を取り合っていたのに。
りんも、自分に会えることを楽しみにしていると思い込んでいた。
おおきにと礼を言い、白石は他の席も歩いて見ることにした。
その5分後。
白「…………」
丸「おおっ゙株で儲けた。10ドルゲッドだってよ!」
赤「先輩に追い付かれそう…!」
岳「よっしゃ、次俺の番~」
一際大きな声が聞こえたので、首を傾げながら近寄れば…何故か人生ゲームで盛り上がる面々がいた。
おまけにその中には、
芥「あ、りんちゃんまた子供増えたC!もう車に乗らないよ」
『本当だ、どうしよ…』
久しぶりに見るりんの姿が。
会えて嬉しい気持ちもあるが、先程の言葉が引っ掛かった。
白「(子供って…何やねん)」
いやいや、ゲームやから!とこの場にいない親友二人にツッコまれた気がした。
思わず強く拳を握りその光景を見つめていると、ふとりんが振り向いた。
白石と目が合った瞬間、それは見開かれる。
『…白石さん…?』
白石の黒いオーラに気付かないりんは、キョトンと目を丸くさせる。
『…白石さんも、一緒にやりませんか?』
少し考えた後、ふんわりと柔らかく微笑むりん。
その笑顔で、今までの怒気も全て吹っ飛んだ。
自分に構ってくれないから拗ねていたことが、とても恥ずかしく思えた。
白「(…適わんな)」
今すぐに、ギュッと強く抱きしめたい。
が、何とか耐える。
一人何かと格闘している白石に、りんが首を傾げながら近寄ろうとした瞬間、機内にアナウンスが流れた。
〈ハワイ行きのお客様、機内はもうすぐ着陸致します。お手元のシートベルトを……〉
跡「ほら、お前ら片付けろ」
芥&岳「「えー!!」」
「えーじゃねぇ!」と跡部に一喝され、皆は渋々と片付け始める。
慌てて片付けようとするりんの腕を掴み、白石は自分の元へと引き寄せた。
『??白石さ、』
白「あんなりんちゃん、着いたら…」
その小さな耳にそっと囁けば、りんはカァァと一気に顔を赤く染めた。
白「約束…な?」
『え、えっと…///』
じっと不安そうに見つめられて、彼女が断わるはずがない。
暫くあわあわと目を泳がせ、やがて白石を見上げてゆっくりと頷いた。
嬉しそうに微笑んだ白石にりんの頬が更に赤くなった時、
跡「……お前らも早く戻れ」
溜め息交じりの呆れた声が、低く響いたのだった。
ヤシの木、白い砂浜、透き通ったコバルトブルーの海……
金「ハワイやー!!」
金太郎がバッと両手を上げた。
柳「マウイ島…ハワイの神話には、4大神の他にも神と人間の間に生まれた「半神」が数多く登場する。その半神の中でも特に人気が高いのが「マウイ」島名にも「赤也ぁぁ何を勝手に取ってる!!」なっているこの半神は「仁王くんっ一人で歩いて下さい!」……」
『へ、へぇ…そうなんですか!』
桑「柳は相変わらず物知りだな…!」
マウイ島を目指し船に乗って移動している最中、柳の説明に耳を傾けるりんとジャッカル。
騒がしい周囲に、柳はハァと息を吐いた。
『…………』
幸「どうしたの?りんちゃん」
『あ、えと…手塚部長とも一緒に来たかったなって』
りんは青く澄んだ海を見つめながら、今ドイツにいる手塚を思い出していた。
幸「…そうだね、俺も手塚と試合したいな」
『幸村さん…』
幸「ふふ、でも本当にりんちゃんって手塚のこと、大好きだよね」
『はい、大好きです!』と笑顔で即答するりん。
ふと幸村は、離れたところで金太郎と一緒に魚を指差す白石に視線を向けた。
幸「……彼とどっちが好き?」
『?……!!』
その視線を追い目を向けると、りんの体が跳ねた。
『ど、どっちって…っ』
少し前、飛行機内で言われたことを思い出してしまい、りんの顔はあっという間に真っ赤になる。
どっちが好きかなんて、比べられないけれど。
『い、一番…は、白石さん……です…』
真っ赤になって小さくなって、りんは消え入りそうな声で呟いた。
幸「……そっか、」
顔を上げると、幸村は何処か寂しそうに微笑んでいた。
りんが何か言う前に、幸村の口元がふっと緩む。
くるっと振り返り、
幸「ねぇ白石。今ね、りんちゃんが君のこと『わぁぁ!ゆ、幸村さん…っ』
突然大声で話そうとする幸村の口を慌てて押さえるりん。
白「何?」
『な、何でもっ何でもないです…!///』
近付いて来る白石にブンブン首を横に振る。
幸村はくすくすと楽しそうで、言わなきゃ良かった…とりんは再び顔を赤くした。