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「それでは、全国大会準々決勝、青春学園VS氷帝学園の試合を始めます!!」
審判の合図と同時に、観客席から大きな声援が沸き起こった。
『桃城先輩、頑張って下さい!』
桃「おう!任せとけ!」
桃城はタオルで自身の顔を拭きながら、くしゃっとりんの頭を撫でた。
相手選手は忍足。
初戦から大変な試合になりそうだった。
芥「あ!りんちゃんだC~」
『ゎわ!!』
こっちへ全速力で走ってきたジローが、ガバァとりんに抱きついた。
りんはその拍子で後ろに倒れそうなる。
『ジ、ジロちゃん?』
芥「えへへー」
無邪気に微笑むジローを見て、りんも自然と頬が緩んだ。
跡「ジロー、戻ってこい!」
跡部は柱の前に座ってキッとジローを睨む。
ちぇーと残念そうに呟き、ジローは手を振りながら戻って行った。
試合は3-0と桃城がリードしていた。
パワーを70%程の力で抑え、コントロールを重視しているように見えた。
『桃城先輩…すごい』
河「桃は俺と山で特訓してたからね」
『そうなんですか?』
修行の成果が出たみたいだと、笑う河村を横目で見てりんはなるほどと納得した。
「ゲーム桃城 4-0!」
桃城コールが起こり、試合の流れを完全に支配しているかのように見えた。
しかし、
忍足が読めなくなった。
そのまま1ゲーム取られてしまう。
不「彼、上手いね…」
手「完全に流れを止められたな」
随分とポーカーフェイスな奴だ、と言う手塚に対し、りん以外心の中で素早く突っ込みを入れた。
"千の技を持つ天才゙と言われている忍足は、次々に技を決め桃城を追い詰める。
桃城がボールに追い付こうと走った、その時ー…
『!!』
柱に思いっきりぶつかり、そのまま倒れこんだ。
「ゲーム忍足 5-4」と審判の声が響く中、桃城は頭を流血していた。
『先輩…!』
救急箱を持って、りんと皆は急いで駆け寄る。
『先輩、傷口見せて下さい!』
桃「……ああ、悪いな」
ゆっくり顔を上げた桃城の額に薬を塗り、その上から大きなバンソーコを貼った。
リョ「暴れ足んないっスよね、桃先輩」
『お兄ちゃん…』
リョーマは落ちたラケットを持って桃城に差し出す。
桃「何だよ越前。10分で倒してこいって事かよ」
リョ「…もち。」
先輩をもっと労れよなと呟き、ラケットを握り桃城は再びコートに入った。
桃城の気持ちを察しての兄の行動なんだと、りんはすぐに気付いた。