合宿Ⅱ
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*りんside*
合宿も2日目。
目の前には…氷帝の皆さんがいます。
跡「お前ら、こんなとこでお遊びか?」
忍「…それにしても、えらい年代ものの建物やなぁ」
忍足さん(試合で名前を覚えた)が宿舎を見ながら言う。
向「壊すなよ侑士」
(あれが向日先輩で…隣にいるのが日吉先輩…その隣が…)
一生懸命に名前を確認していると、跡部さんがこっちを見ていた。
何か言おうと口を開いた時、
芥「あ~キミ!!」
『え、』
突然芥川先輩に指を指された。
普段寝ているから…ビックリしたよ。
芥「この前の子だC~
やっぱり青学のマネージャーなの?」
『は、はい!』
芥「俺ね、芥川慈郎!
よろしくね~」
そう言って芥川先輩は、人懐こい笑みを向ける
『…はい。こちらこそ!』
微笑んで差し出された手を握った。
跡「…早く始めるぞ」
跡部さんの言葉が合図のように、試合が始まった。
それぞれの試合が終わり、最後になったのはお兄ちゃんと跡部さん。
跡「サーブはやるぜ」
大「え?でもサーブは氷帝からのはず…」
跡「俺がルールだ」
大「………」
朋「何よあれ!跡部様だとか何だか知らないけど、嫌な感じ!」
隣で朋ちゃんが眉間にシワを寄せていた。
桜「朋ちゃんっ聞こえるよ?」
朋「聞こえるように言ってんのよ!」
朋ちゃんはすごく怒ってる…
でも、すぐに静かになった。
跡部さんのテニスを見て…
(…すごい。)
お兄ちゃんのツイストサーブやドライブBを、跡部さんは軽々と返していた。
そして…あのスマッシュ。
跡部さんが打った球がお兄ちゃんのラケットの持ち手に当たって、弾いた瞬間次のスマッシュを打つ。
“破滅への輪舞曲”
試合は完全に跡部さんの流れだ。
それにしても…
不「…妙だね…」
『不二先輩、』
隣に立つ先輩を見上げて、ゆっくり頷く。
『跡部さんは…何であんなに、必要以上に破滅への輪舞曲を打つんですか?』
不「僕にもわからない。
でも…この試合、圧倒的に跡部が有利だ」
『………』
あのスマッシュを打ち返せる力が、お兄ちゃんにない…
そんなことない、だって…
お兄ちゃんが頑張ってたこと、知ってるもん。
『…お兄ちゃん、頑張って!!』
思わず叫んでしまった。
お兄ちゃんは一瞬チラッと見てくれて、顔をもとに戻した。
リョ「…ねぇ、早く打ってよ」
跡「…なに?」
リョ「早くそれ、克服したいからさ」
跡「(…こいつ…)」
お兄ちゃんが反撃しだし、ついに5-5までになった。
(…そっか)
跡部さんがスマッシュを連打する理由が、やっとわかった。
試合は6-6で、両者引き分け。
跡部さんがお兄ちゃんの手首を気にしてたから、心配になって急いで駆け寄った。
『お兄ちゃん!大丈夫?』
リョ「うん。練習の成果が出たみたい」
手首を振るお兄ちゃん。
安心からか自然と笑みがこぼれた。