双子の妹
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リョーマにお弁当を預け送り出した後、りんも学校へ行く支度をして玄関で靴を履いていた。
南「りん、もう行くのか?」
声のした方を見ると、父南次郎がカルピンを抱き抱えて立っていた。
『お父さん、おはよう』
南「おう。今日もしっかり頑張れよ」
『うん。いってきます!』
笑顔で手を振る南次郎に、りんは微笑んで手を振り返した。
りんの通う「聖華女学院」は東京都では有名な学校である。
母の母校でもあるので、りんはリョーマと同じ学校へは行かなかった。
本当はリョーマと一緒が良かったけれど、倫子も南次郎も嬉しそうだったので言えなかった。
それに、リョーマにもその方が良いと言われた。
兄の試合を心配しながら歩いていると、いつの間にか学校に着いていた。
後ろを見ると沢山の車。
その中から女生徒が出てくる。朝の送り迎えだ。
「聖華女学院」に通う生徒はお嬢様が多く、この光景は日常茶飯事であった。
教室に着くと、りんに笑顔で挨拶をしてくるクラスメート。
りんも『おはよう』と微笑んで自分の席に向かった。
雪「りん~おはよう!」
『おはよう、雪ちゃん』
ガバァと抱きつかれた。
雪「会いたかったよ~」
『ふふ…昨日会ったじゃん』
りんが笑うと、雪は「そっかぁ」と言って笑いながら離れた。
彼女…九条雪はりんの一番仲が良い友達だ。
明るくて人懐こい性格で、クラスのムードメーカー的存在。
雪「りん、何か今日元気ない?」
心配そうに顔を覗きこむ雪。
『大丈夫だよ。いつもと一緒』
りんはふわりと微笑んで雪を見た。
『(いけない…顔に出てたのかな)』
心配はかけたくない。人に甘えるのは苦手だ。
自分の事で悩まれると、悪い事をした気持ちになる。
先生が教室に入ると、騒いでいた生徒達が静かになった。
りんは教科書を開きながら、今頃試合中だろうリョーマを思い窓の外の景色を見つめた。