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*りんside*
(お兄ちゃん、なんて言うかな)
部長の見送り後、自宅に帰り夕食の支度をしながらお兄ちゃんの帰りを待つ。
倫「どうしたの、そわそわして」
『ふぇ?!な、何でもないよ!』
隣にいたお母さんが急に話しかけてきたから、驚いて手に持っていたお皿を落としそうになった。
ガチャとドアを開ける音が玄関から聞こえる。
倫「リョーマかしら」
ドキッと心臓が鳴った。
リョ「ただいま」
『お兄ちゃん、お帰りなさい!』
キッチンから飛び出す勢いで廊下へ出る。
『あのね!お兄ちゃん』
リョ「何?」
『えっと、』
じっと顔を見られると言えなくなってしまった。
『やっぱり…後でで良いや!』
慌てて手を横に振ると、お兄ちゃんは「ふーん」と短く呟いただけで深く尋ねては来なかった。
(よし、言うぞ!)
夕食後の寝る前、お兄ちゃんの部屋の前で大きく深呼吸する。
トントンとノックをして、『お兄ちゃん』と呼びかけると中から返事が聞こえた。
ドアを開けると、ベッドを背に雑誌を読んでるお兄ちゃんが視界に映った。
『…ちょっと良い?』
不安そうに尋ねると、お兄ちゃんは中へ促してくれた。
机に付いてる椅子に少し遠慮がちに座る。
『あのね今日ね、手塚部長の見送りに行ったんだ』
それだけ言うと、お兄ちゃんは驚いた様子もなく「そう」と頷いた。
『それでね、』
お兄ちゃんを真っ直ぐ見て
『マネージャーになって欲しいって、言われたの!』
………
暫く沈黙が続く。
恐る恐るお兄ちゃんを見ると、すごく…真剣な顔をしていた。
リョ「…りんは、どうしたい?」
『え、』
リョ「やりたいの?」
真っ直ぐに私を見て話すお兄ちゃん。
(私は…)
『やりたい!』
皆がテニスをしてるところが、大好き。
だから…役に立ちたい。
私にできることがあるなら、何でもしたい。
リョ「…わかった。」
お兄ちゃんが急に手を伸ばして、頭を撫でてくれた。
『い、いいの?』
リョ「りんがやりたいなら、いいんじゃない」
そう言って小さく微笑むお兄ちゃん。
『…ありがとう』
嬉しくって微笑み返した。
頭に置かれた手が、すごく温かかった。