双子の妹
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リョ「いただきます」
『いただきます』
リョーマとりんはテーブルの向かいに座り、朝食を食べ始めた。
無言で食べるリョーマをじっと見つめる。
『お兄ちゃん、どう?』
今日のお味噌汁は少し味付けを変えてみた。
りんは不安そうに答えを待つ。
リョ「…まぁまぁだね」
『本当?良かったぁ』
安心して微笑んだら、クスッと笑う声が聞こえた。
扉の方を見ると、従姉の菜々子が微笑んでこっちを見ていた。
菜「美味しそうね。りんちゃんは本当に料理がお上手だから」
『菜々子さん、おはようございます』
菜々子の朝食を用意しようと立ち上がったら、倫子がご飯を並べた。
倫「後は私がやるから、りんは座ってなさい」
『ありがとうお母さん』
菜「おばさま、ありがとうございます」
菜々子も席に着くと、再び朝食を食べ始めた。
自宅から大学へ通うには遠いので、菜々子は越前家へ居候している。
黒髪のとても綺麗な女性だ。
『お兄ちゃん、今日都大会地区予選だね』
ニコニコと話すりんを、リョーマは苦手な牛乳を飲みながらチラリと見る。
リョ「うん」
『見に行ったら駄目?』
ここ最近は毎日同じ会話をしている。
決まって返事は…
リョ「……駄目」
『(やっぱり!)』
りんはがっかりして肩を落とした。
そんな2人の会話を聞いていた倫子と菜々子は苦笑を漏らす。
リョーマは青学(青春学園)のテニス部1年レギュラーだ。アメリカから日本へ来て初めての大会なので、りんは兄の試合をとても見たかった。
『う~…じゃあせめて…』
りんはポケットからお守りを出す。
昨晩、リョーマの為に作ったのだ。
リョ「お守り?」
『うん。お兄ちゃんが負けないように』
リョーマは小さな赤色のお守りを受け取った。
そこには“必勝”の文字が書いてある。
リョ「…さんきゅ」
その言葉を聞きりんは笑顔に戻った。