贈り物
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一方、ここ跡部宅の大ホール…パーティー会場では、
菊「うわーすっごいとこだにゃ~」
桃「広っ!想像以上っスね」
青学の皆はその広さに驚きを隠せないでいた。
料理の数も相当なもので、桃城や菊丸はよだれを垂らして見渡す。
大「こら二人共、まだ食べるなよ」
不「それにしても…本当に家の中なの?」
河「こんな礼装をする意味が理解出来たよ」
乾「…落ち着かないがな」
礼服を勧められ仕方なく着たのだが、この場には丁度良かった。
跡「良く来たな」
手「こんな豪華なパーティーとは…礼を言うぞ」
跡部は黒のブラウスに赤のタキシードを着ていて、このパーティーの主役なんじゃないかと言うくらい煌びやかだった。
跡「大したことねぇよ。それに今日何人来るか知らないからな、このくらいの広さはねぇと」
海「俺達と氷帝だけじゃないんスか?」
海堂が首を捻ると同時に、会場の扉が開かれ賑やかな声音が聞こえてきた。
ぞろぞろとやって来たのは、
不「裕太、」
裕「!兄貴?何でここに…」
同じように礼装をした兄弟を見て、お互いに驚く。
裕「跡部さんに誘われて…りんの誕生パーティーだからって」
不「そうなんだ「おや、不二くん。久しぶりですね」
「んふっ」と前髪を掻き上げながら二人に近付く観月。
観「どうですか?テニスの方も引退して鈍ってるんじゃ「裕太、あっちに美味しそうなケーキがあったよ」………」
案内するように歩きだす不二に、裕太は震える観月を気にしながらもついて行った。
赤「先輩!あっちも旨そうっスよ!!」
丸「うわっスッゲー!」
まるで新しい玩具を見付けた子供のように、目を輝かせはしゃぐ赤也と丸井。
つまみ食いしようと手を伸ばすが、柳にすかさず叱られていた。
幸「今日は招待してくれてありがとう」
跡「大勢の方が盛り上がるからな」
手「…来てない奴もいるようだな」
手塚は招待客を見渡し呟く。
「イブだからね」と幸村が小さく笑い、そうかと納得したように頷いた。
家族や彼女と過ごす者が多い中、当然のように予定を開けていた自分を含め青学の皆は、つくつぐりんのことが好きなんだと実感した。
芥「丸井くーん!久しぶりー!!」
丸「うおっ!?」
ジローに背後から抱き付かれ、丸井は飲んでいたシャンパンを吹き出しそうになった。
なかなか離れないので、そのままズルズルと引きずるようにして歩く。
忍「ジロー…犬みたいやなぁ」
岳「ん?ゆーし、あっちに旨そうな肉あるってよ!」
忍「…ここにもおったか」
ご馳走に引き付けられていく岳人。
同じように、赤也や菊丸や桃城も早く食べたいと言うようにご馳走を囲んでいて、忍足は呆れたように息を吐いた。
皆が思い思いに楽しんでいた時、突然会場の明かりが消えた。
朋「皆さん、大変お待たせしました!」
桜「主役の登場です!」
長い階段を明かりが照らし、賑やかな声もピタリと止まり全然視線を向ける。
暫くの間があり、やがて扉がゆっくりと開いた。
そこに立つ人物を見て、言葉を発する者はいなかった。
待ち焦がれていたりん本人だったのだが、あまりにも普段の彼女と違いすぎて。
そこだけ、輝いて見えた。
緩くウェーブのかかった長い髪はおろし、宝石の埋め込まれた小さなティアラを付けて、
淡いピンク色のドレスに、リボンの付いた可愛らしいミュールを合わせていて、どれもりんの雰囲気にピッタリだった。
薄らと化粧もしているようで、フランス人形のように整った顔付きが更に可愛らしく見える。
『(や、やっぱり変なのかな…?)』
目を丸くしたり口をポカンと開けて呆然と立ち尽くす皆を見て、りんは不安になってきた。
慣れないヒールに転ばないようにして階段を下りていく。
朋「さ、りんちゃんはここに座ってね」
『う、うん』
まるでお姫様が座るような椅子に座らされ、りんは恥ずかしくなった。
不「…りんちゃん、すごく可愛いね」
沈黙を打ち破り、第一声を発したのは不二だった。
固まっていた者もハッと気付き、つられるように頷き始める。
忍「…ホンマの姫さんみたいやなぁ」
幸「うん、本当すごく似合ってるよ」
『あ、ありがとうございます///』
誉められて嬉しく思いつつも、恥ずかしくて俯くりん。
化粧をしてるからか頬を染めると更に真っ赤になり、その姿にキュンとなった者が大勢いた。