告白
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ク「何だ…あんたか。どーせだったらリョーマと戦いたかったのに」
白「それは堪忍な。けど…」
「負けへんで」と言い放つ白石。
クリスはさっきよりも鋭い視線を向けた。
ク「…俺、強いよ」
緊迫した雰囲気の中お互いフッと小さく笑い、試合が開始された。
白石が2ゲームを取った時、何か異変が起こった。
完璧なテニスが崩れ始める。
ク「動き、悪くなったな」
すかさず死角を付かれて、ポイントを取られてしまう。
一気に3ゲーム追い付かれてしまった。
謙「…何や、変やないか?」
小「蔵リンの動き、悪うなってるわね」
ただ、体力が低下しているからではない。
その表情は苦痛に満ちている。
その時、白石はガクンと崩れ落ちた。
『!!』
りんは思わず立ち上がる。
ク「…もう止めた方がいいんじゃない?」
白「…ご忠告おおきに」
微かに微笑み、白石は左肩を抑えゆっくり起き上がった。
『(…もしかして、)』
りんはある場面を思い出していた。
白石と二人で話していた時、飛んで来たラケットから自分を庇ってくれた、あの時。
『(肩、痛めてたの…?)』
そんなの、全然気付かなかった。
白石はいつもと変わらなかったから。
『(…私、最低だ)』
ギュッと拳を握り締めながら、コートに視線を送る。
どうして…?
どうして、彼はまだ戦うのだろう。
「ゲームクリス!4-2」
荒い息を調える白石の元に、オサムが近付いて行く。
渡「もうアカン。…諦めや」
白「俺は、」
まだ…と言いオサムの肩に倒れ込む。
オサムは白石の腕を自分の首に回し、審判に棄権を告げた。
リョ「…白石さん、」
白「越前くん、後は頼んだで」
リョーマに告げた後、立ち尽くす跡部に目を向ける。
自分から目を逸らさず、真っ直ぐに見つめてくるその姿を、白石も瞳に焼き付けた。