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『お疲れ様です…!』
パタパタと小走りで走って来たりんは、乱れた息を調えつつ微笑む。
白「どうした?」
『えと、これ…』
遠慮がちに後ろ手に持っていた大きな皿を差し出す。
そこには、たくさんのおむすびが並べられていた。
『迷惑かもしれませんが、お腹空いてると思って…』
謙「全部作ったんか?一人で?」
『は、はい』
予想外の展開に皆キョトンと目を丸くしていると、
金「めっちゃ美味そうやん!本当に食べてええんか!?」
『うん、どうぞ!』
金太郎が嬉しそうに声を上げれば、りんの表情はパアッと花が咲いたように明るくなった。
渡「(…ま、食べ物与えちゃアカン決まりなんてなかったしな)」
嬉しそうに受け取るメンバーを見つめながら、オサムはやれやれと肩を落とした。
幸「ごめんね。俺達は受け取れないよ」
『え、』
幸「この位乗り越えないと、王者立海の名に恥じるからね」
各学校に配りに行き、最後に立海のところに来たりんは、幸村の言葉に俯いた。
『そうですよね…すみません』
『頑張って下さいね』とペコリ頭を下げ、りんはそそくさと去ろうとする。
『(私、バカだな…)』
そんなこともわからない自分が恥ずかしい。
思わず足取りを早めるりんの腕が、くいっと後ろに引っ張られた。
仁「待ちんしゃい」
驚くりんを真剣な眼差しで見つめる仁王。
仁「俺は腹減ってるぜよ。一個くれんかのぅ?」
桑「おい、仁王…!」
りんが答える前に、軽々おむすびを持ち一口食べる。
仁「…塩むすびってこんなに美味いんか」
「お前さん、やるのぅ」と言って仁王が笑顔を向けると、りんは嬉しくて口元を緩ませた。
柳生「頂きます。折角作ってくれたんですから」
そんな仁王を見ていた柳生は、りんの側まで歩きおむすびを一つ受け取る。
丸「~…ずりぃ!俺も!」
赤「あ、俺もっス!!」
我慢できなくなった皆は、物凄いスピードでおにぎりを頬張り始めた。
幸「…頂くよ。どうもありがとう」
小さく溜め息を吐いた後、幸村はニッコリ笑いおむすびを受け取った。
幸「真田はいいのかい?」
真「………」
一人黙々と筋トレに励む真田。
丸「あ、悪い。真田いらねーと思って食っちまった」
真「…!別にいらん!!」
カァッと顔を赤くしながら、真田は腹筋のスピードを上げたのだった。
結局全員が練習を終えたのは夕方で、皆くたくたに疲れていた。
しかしりんのおむすびのお陰で、空腹で死亡する者は出なかった。
夕食後、風呂に入ることになったのだが…
ユ「アカン!絶対アカン!」
ユウジの声が浴場に響き渡る。
ユ「俺の小春がこんな男共と一緒なんて…小春が危険や!!」
「「((どちらかとゆうと俺らの方が危険なんですけども!!))」」
全員の心の叫びは一致していた。
小「ええやんかぁユウくん!そ、れ、に、鍛えられた男の筋肉が間近で見れるなんて…幸せやわぁ」
小春が辺りを見渡すと、皆一斉に服を脱いでいた手を止める。
伊「…ねぇ。何かあの人、すごい神尾見てるけど」
神「目を合わせるな…」
そう言いながらも、鳥肌を隠しきれていない神尾。
その時、トントンと更衣室の扉が叩かれた。
『あの、シャンプー持って来ました』
りんの声に、上半身丸裸の金太郎が勢い良く扉を開けた。
『…!か、数足りなかったみたいだから』
あわあわと慌てて扉を閉めようとすれば、「もう行くん?」と金太郎に腕を掴まれる。
白「こら金ちゃん。りんちゃん困っとるから」
近付いて来た白石はまだ服を着ていたので、りんはホッと安堵した。
ユ「とにかく!小春はアカン!」
小「何でや一氏!!」
ギャアギャアと騒ぐ室内に気付きりんが問い掛ければ、事情を説明される。
『えと、だったら私も後からにしますので、あっちで一緒に入りますか?』
白&ユ「「…アカン、それは絶対アカン!!」」
良い提案をしたと思ったりんだったがキッパリと断られ、しゅんと落ち込んだ。
長い口論の末、結局小春は男子風呂で一緒に入ることになったのだった。