予感
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『それじゃあ、いって来るね!』
倫「気を付けてね」
菜「いってらっしゃい」
玄関先で倫子と菜々子に挨拶し、まだ眠そうなリョーマを見て皆で苦笑した。
『じゃあ「りん!!」
りんが家の中に目を向けると、南次郎が血相を抱えて走って来た。
南「大丈夫か?ほんとーに気を付けるんだぞ(男に)」
『?う、うん』
何に対して南次郎がそこまで心配しているのかがわからず、その気迫にコクンと頷く。
南「リョーマ!りんのこと、頼んだぞ」
リョ「うん」
眠そうに欠伸をしていたリョーマも、ゆっくりと頷いた。
菜「おじ様ったら…」
倫「(これじゃあ、彼氏ができた時大変なことになりそうね)」
『??』
菜々子と倫子が深い溜め息を吐く姿を見て、りんはひたすら首を傾げるばかりだった。
菊「りんー!!」
『菊丸先輩!』
バス停まで行くと、青学のメンバーは既に集まっていた。
こっちに向かって全力疾走で走って来る菊丸を見付けてりんが微笑むと、リョーマがすっと足を伸ばした。
その為、菊丸はバランスを崩して倒れそうになる。
菊「何すんだよおチビ!転ぶとこだったぞぉ」
リョ「…何抱き付こうとしてんスか」
冷たく言い放つリョーマとは反対に、慌ててりんが菊丸に駆け寄ろうとしていると、
不「おはよう、りんちゃん」
大「良かったよ、りんちゃんにも参加してもらえて」
河「越前から言うなって言われた時には、驚いたもんね」
皆に笑顔で話しかけられ、『おはようございます』とペコリ頭を下げる。
『何だか無理矢理来てしまったみたいで、ごめんなさい…』
リョーマは自分を思ってやってくれたことなのに、我が儘を言ってるのではないか。
今更ながらりんは考え始めた。
手「マネージャーがいてくれれば、俺達も気が楽だ。来てくれて…礼を言う」
俯きそうだったが、手塚の言葉を聞きバッと顔を上げる。
周りを見れば笑顔で頷いてくれる皆。
『…はい!頑張ります!』
精一杯やろう、元気良く返事をし、固く誓った。
『(わ、ここが合宿所なんだー)』
合宿所は想像していたよりとても大きく、テニスコートも沢山あった。
りんは感心した様子でキョロキョロと首を動かす。
大「皆、レギュラーはここに並ぶそうだよ。マネージャーや手伝いは前で紹介するらしい」
『はい、わかりました』
リョ「…りん、」
前を歩き出すりんを引き止めるリョーマ。
『何?お兄ちゃん』
ただじっと自分を見つめてくるリョーマを不思議に思い顔を覗き込む。
リョ「…何でもない、」
『?そう?』
『じゃあ後でね!』とりんは笑顔で言うと、くるっと背中を向けて走り去っていった。
リョ「…俺が、守るから」
その後ろ姿を眺めながら、ぽつり、独り言のように呟いた。
ざわざわと
胸騒ぎがする
それは、これから何かが起こる
予感―…