鬼退治
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高野 千良(たかの ちよ)
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現代にも鬼が存在する。
鬼は人に紛れて暮らし、人を喰らう。
そんな鬼を退治する者こそ、私達鬼斬り侍。
鬼斬り侍とは、人に紛れて暮らす鬼を斬るためだけに集められた現代の侍。
一人は、沖田 総司を先祖に持つ、沖田 誓。
二人目は、斎藤 一を先祖に持つ、斎藤 軾武。
そして最後に私。
土方 歳三を先祖に持つ、土方 千良。
三人の中で唯一の女の侍であり、私が指揮をとっている。
「鏡鬼に反応があったわ。4丁目の公園に集合」
鏡鬼とは、コンパクトミラーの様な丸いものであり、鬼のいる位置がわかる代物だ。
これを所持しているのは私だけであり、反応があれば三人で即座に駆けつける。
鏡鬼には他にも機能があり、誓と軾武に持たせている勾玉を通して連絡を取ることが可能。
そのため鬼の反応があれば、二人と直ぐに連絡をとりその場へ向かう。
反応があったのは夜の公園だが、まだ二人の姿はない。
このどこかに鬼がいることは間違いないのだが、一体何処に。
私は誠心を集中させるため、深く息を吐き瞼を閉じる。
視界を遮断して、聴覚に集中する。
そして、鬼の放つ殺気は直ぐに感じ取れてしまう。
腰に差していた刀を抜くと、瞼を閉じたまま刀を振るう。
すると、刀は何かを切り裂き、バタリという音が聞こえ瞼を開ける。
地面には人が倒れており、その姿は鬼へと変わり消えていく。
「あーあ、また千良ちゃんに先こされちゃったなー」
「流石、千良さんです」
俺も鬼を斬りたかったなと口を尖らせる誓。
私にキラキラとした瞳を向ける軾武。
到着したものの一足遅かったようだ。
基本鬼というのは弱い。
人と同じ方法で簡単に死んでしまう。
ただ、鬼には毒薬などの薬は効かないため、そこは人とは違う。
他にも、人と鬼の違いはある。
先ず、鬼は人を食べる。
鬼というのは人を食べなければ生きることができない。
人と同じものを食したとしても、何の満腹感も得られないのだ。
そのため、鬼と人が共に暮らすことなど不可能。
殺すか食べられるかの二択しかない。
そんな鬼の存在が人に知られれば騒ぎになるだろう。
だから私達は人に気付かれない様に鬼を斬る。
一瞬にして殺してしまえば、叫び声さえ上げられないまま鬼は死ぬ。
死んだ鬼は跡形もなく消えてしまうため何も残らない。
こうして私達侍は、いつも人目を忍び鬼を斬るのだ。
「それじゃあ、帰りましょうか」
無事に鬼退治も終わり帰ろうとしたその時、鏡鬼が反応した。
今度は一体何処に現れたのだろうかと見たとき、その場所はこの公園を示していた。
ここにまだ鬼がいることを二人に伝えると、三人刀に手を掛け周囲を警戒する。
すると、身を隠していた鬼が軾武に飛びかかってきた。
だが、軾武に飛びかかった鬼は運が悪い。
軾武の刀の腕前は私や誓以上。
流石、斎藤 一を先祖に持つだけはある。
彼の間合いに入れば、目にも止まらぬ速さで鬼は真っ二つに斬られて消えていく。
「流石軾武ね」
「っ、千良さんに褒められるとは、感激です!!」
刀の腕前は凄いのだが、何故か私を慕っているらしく、少し褒めただけでこの喜びようだ。
瞳が涙出潤んでいる。
そして、沖田 総司が先祖なら、誓は私のことを嫌っているんじゃないかと思うかもしれないが、その逆だ。
何故か懐かれている。
私達三人同い年であり、実力なら二人のが遥かに上だというのに何故こうなったのかは謎。
兎に角これで鬼退治も終わりようやく帰れる。
そう思ったのだが、またも鏡鬼が反応する。
場所を確認すると、鬼は二箇所にいるらしくふたてに別れることとなった。
誓と軾武は東に反応がある鬼。
私は北に反応がある鬼。
二人に鬼の場所を伝えると、鬼を退治し終わったら一度この公園に戻ることを約束して別れる。
軾武は私と一緒に鬼退治をしたかったようだが、あのテンションでいられるとやり辛い。
かといって誓と一緒だと、自分が鬼を斬りたいと言い出して邪魔になるのは目に見えている。
それに普通の鬼なら私一人でも退治することは余裕のため、私は一人で向かうことを選んだ。
だが、どうやらそれは間違っていたようだ。
反応があった場所にはまさかの鬼三体。
鏡鬼は鬼が何体いるかまではわからないため、流石に一体三は無理があるかもしれない。
かといって一度ここを離れれば、人が犠牲になることもある。
それだけは絶対にあってはならない。
そもそも私は鬼を退治するためにここへ来たのだ、引き返すわけがない。
私は刀を構えると鬼に斬りかかる。
だが、鬼は簡単に刀をかわした。
鬼には人と同じく色々な者が存在する。
反射神経がいいもの、頭が良いもの、力が強いもの。
それも、鬼は人の何倍もそれが優れてしまう。
そして今、私の刀をかわしたのは反射神経がいい鬼。
それも厄介なことに、かわされたとき全く見えないほどの動きだった。
他二体はどうかわからないが、これは私、かなり危ない状況なのでは。
その時、鬼はまたも目に見えない速さで私の目の前に移動し、鬼の拳が上がる。
刀で切ろうにも間に合わず、覚悟を決めて瞼を閉じようとしたとき、目の前に浅葱色の羽織がひらりと舞う。
「女の子のピンチに現れちゃう俺ってすっごくかっこよくない? 惚れてもいいよ」
「バカ。でも、助かったわ。ありがとう」
駆け付けた誓に鬼は斬られ消え、ニッと笑う誓にお礼を伝えると、背後で音がし振り返る。
するとそこには軾武の姿があり、その足元には2体の鬼が倒れ消えていく。
誓に助けられたことで安心していたが、まだ鬼がいたのをすっかり忘れていた。
軾武にもお礼を伝えると、またも瞳を潤ませ感激している。
だが、こういうときいつも思う。
仲間って良いものだなと。
こうして今日の鬼退治は終了し、今日はいつもより鬼の出没が多かったせいか、布団に入ると直ぐに眠りについてしまう。
翌日。
朝食を食べ終え学校へ向かう途中、誓と軾武と会い一緒に登校する。
二人とは同じ学校の同じクラスであり、鬼退治仲間というだけでなく仲のいい友達という関係でもある。
鬼退治の際は私は袴。
誓と軾武は新選組と同じ浅葱色の羽織を纏っている。
これが三人の鬼退治衣装と言う訳だ。
とは言っても学生。
鬼退治ばかりでなく、学業も疎かにはできない。
何より恋の一つでもしておきたいというのが本音だが、あの二人が側にいるせいで、男子は寄ってこないし女子は寄ってきても誓と軾武が目当てなので友達さえできやしない。
「あー、恋がしたい」
「ま、ままま、まさか!! 千良さんは恋を!?」
「えー、俺という恋人がいるのになー」
お昼休み。
不意に呟いた言葉に動揺にする軾武。
そして、何故か私を恋人扱いにしている誓。
そうではないことを説明し、このままだと私の学校生活は恋がないまま終了するんじゃないかと思ったことを二人に話す。
だが、話したのが間違いだった。
何故か二人の内どちらが私の恋人に相応しいかという話になり、私は口を挟む好きもないまま、二人の勝負が始まってしまった。
勝負内容は、明日の土曜に三人でデートをし、どちらが私を楽しませたかというのを私が判定するというもの。