メリーさん
私のスマホにかかってきた電話。
それは、メリーさんからだった。
メリーさんが家まで来るという話は聞くが、みんなその後どうなったかは知らないんじゃないだろうか。
答えはこうだ。
メリーさんの暮らす異次元の世界に連れて行かれ、そこでメリーさんと遊ぶ。
異次元といっても広くはなく、ちょっとした大部屋のような一室だけ。
この空間では、食事もお手洗いにも行く必要がないためそういったのはなく、怪我も死ぬこともない。
なのに、何故かお風呂だけはあるのだが、それはメリーさんが綺麗好きだから。
「新しい子連れてきちゃったわ」
「メリーさん、もうこの部屋一杯だよ。幼稚園以上だよ」
メリーさんはいつもいつも子供を連れてくるため、部屋はすでに子供で一杯。
そしてこうなると、決まってこうする。
「みんなー、このゲートを通って帰るのよ」
「はぁ、もうこれはメリーさんというより神隠しだよ」
部屋にいた全員、ゲートを通ると元いた場所に戻される。
こうして変な神隠しがきっと元いた世界では広まっているだろう。
ちなみに何故私は帰らないのかだが、もう私に帰る場所はないから。
私がこの異次元に来たのはもう100年以上も前。
異次元では年はとらないが、元の世界の刻は進んでいく。
それに、今の私の家族はメリーさんなのだ。
「よーし、また新しい子連れてきちゃうんだから」
「ちょっと! ここを託児所にする気!?」
メリーさんとの生活は今では楽しくて、連れてきた子供達とも遊べるから実は暇にはならない。
それに、メリーさんは実はとっても優しい女の子。
最初はメリーさん自身が寂しくて子供達を連れてきていたみたいだけど、今は違う。
「託児所でもいいじゃない。それに、子供達直ぐに連れてくるから寂しくないわよ」
今は私が寂しくないように、メリーさんは子供を連れてくる。
私メリー、今アナタの後ろにいるの──。
《完》
それは、メリーさんからだった。
メリーさんが家まで来るという話は聞くが、みんなその後どうなったかは知らないんじゃないだろうか。
答えはこうだ。
メリーさんの暮らす異次元の世界に連れて行かれ、そこでメリーさんと遊ぶ。
異次元といっても広くはなく、ちょっとした大部屋のような一室だけ。
この空間では、食事もお手洗いにも行く必要がないためそういったのはなく、怪我も死ぬこともない。
なのに、何故かお風呂だけはあるのだが、それはメリーさんが綺麗好きだから。
「新しい子連れてきちゃったわ」
「メリーさん、もうこの部屋一杯だよ。幼稚園以上だよ」
メリーさんはいつもいつも子供を連れてくるため、部屋はすでに子供で一杯。
そしてこうなると、決まってこうする。
「みんなー、このゲートを通って帰るのよ」
「はぁ、もうこれはメリーさんというより神隠しだよ」
部屋にいた全員、ゲートを通ると元いた場所に戻される。
こうして変な神隠しがきっと元いた世界では広まっているだろう。
ちなみに何故私は帰らないのかだが、もう私に帰る場所はないから。
私がこの異次元に来たのはもう100年以上も前。
異次元では年はとらないが、元の世界の刻は進んでいく。
それに、今の私の家族はメリーさんなのだ。
「よーし、また新しい子連れてきちゃうんだから」
「ちょっと! ここを託児所にする気!?」
メリーさんとの生活は今では楽しくて、連れてきた子供達とも遊べるから実は暇にはならない。
それに、メリーさんは実はとっても優しい女の子。
最初はメリーさん自身が寂しくて子供達を連れてきていたみたいだけど、今は違う。
「託児所でもいいじゃない。それに、子供達直ぐに連れてくるから寂しくないわよ」
今は私が寂しくないように、メリーさんは子供を連れてくる。
私メリー、今アナタの後ろにいるの──。
《完》
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