雨の日の魔法【逆先夏目】
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あの件からずっと頭がぐるぐるして。
いつもはなんとも思っていなかったswitchの曲を聴いてもなんだかドキドキしちゃうし、逆先くんの声を聞くだけでも頭がぼうっとしちゃう。
授業なんて集中できるはずもなくて、そのまま放課後となってしまった。
いつも通り、待ち合わせの下駄箱で待つ。
初日の頃の緊張と同じぐらい_いや、それ以上の緊張かもしれない。今すぐ心臓が破裂しそうだ。
高鳴る心を落ち着かせるように呼吸をする。
吸って、吐いて、吸って、吐いて、吸っ「子猫ちゃん?」
「うわ!?」
突然真後ろから聞こえた声に若干咳き込む。
どうしたノ、大丈夫?と声をかけてくれるのは有り難いが理由が逆先くんなんて言えないし。
なんでもない、大丈夫と声をかけてなるべく目を合わせないように外へ出た。
・
慣れてきたはずの相合い傘もいつもの何十倍も何百倍も恥ずかしくなって。でも心の中では嬉しい気持ちもあって。そんなことを考えながら歩いていたら私を呼んでいる逆先くんの声が聞こえていなかったようだ。
「ああごめん、ぼーっとしてたかも」
「今日はいつにも増して意識が飛んでるみたいだけド…もしかして昨日の雨で風邪ひいタ?」
昨日の雨。きのうのあめ。きのうのーーーその言葉で思い出してしまい、ぶわっと顔が赤くなる。
そんな自分を見せたくなくて必死に下を向いてなんでもないから気にしないで、と伝えた。