はじめての愛情こっそり混入法 〜※愛情≒抗不安薬〜

●たべてみよう!(通常ver.)

 一晩が経過しました。
愛情入りアイシングココアクッキーの様子はというと……。

design
通常ver.

design
愛情マシマシver.

 おっと、愛情マシマシver.の様子が明らかにおかしいですね。
白い結晶が析出してまるでカビのコロニーのようです。
もし誰かにプレゼントしても、気持ち悪がられてぜってぇ食ってもらえねぇと思います。

 愛情の濃度が高過ぎたために、砂糖のみの部分との透明度に差が生じた結果と思われますが、愛情の姿がここまで浮き彫りになっていると、正直言って食べるのに躊躇します。
あと、クッキーを縁取るように愛情が密集しているのは、焼く時に膨らんだせいでクッキーにやや傾斜がついているためかと。

 一方、通常ver.には特に変化はなく、お菓子作りに不慣れな女の子が一生懸命作ったアイシングクッキーという印象です。
どれ、早速食べてみるか……。

 うん。はっきり言って違和感は全くないです。
喉を焼くような砂糖の甘さで味覚がジャックされ、ココアの風味やほろ苦さすら感じません。
お菓子としておいしいかと問われれば正直ビミョーなのですが、バレずに愛情を摂ってもらえるという意味では成功かと。

 ですが、愛情を一人前しっかり摂取させるには、この4枚を一度に食べ切らないといけません。
2枚目、3枚目……と進むうちに、だんだんと甘さがクドくて嫌になってきます。
でも、目の前で作り手の可愛い女の子がニコニコしている姿を想像すれば、無理してでも食べ切ろうという気力が湧いてくるというもの。

 筆者は何とか気合いで食い切りましたが、3枚目の途中からは甘味を意識の外に追いやるために、「お昼ご飯は鮭おにぎりにしよう……」などと全く別のことを考えていました。
そういった意味では、この暴力的な甘さも「味覚から意識を逸らし、とっとと飲み込ませる」という作戦の立役者だと言えるでしょう。

 そして、完食後15分くらいで、なんかフワフワしてきました。
これが愛情パワーかぁ〜、と余韻を味わう間もなく、1時間くらいでフアフア感がさらに増していき。
1時間半後にはいつものように穏やかな眠気を孕んだヘブンリー状態へと突入。

 もしかしたら食べた相手は、この異変を血糖値爆上がりの影響だと勘違いしてくれるかもしれませんし、実際それもあるのかもしれません。
だっていっつもこんなに眠くなんねーもん。
心なしか効き目が弱いような気がしなくもなくもないかなぁー、と思いきやしっかり記憶が抜け落ちてていつも通りでした、はい。

 ちなみに愛情マシマシver.は、ケースにコピー用紙を貼り付けて日光を遮りつつ、室温でもう1日置きました。
余力があるなら、普通のアイシングを上塗りして丸見え状態の愛情を隠すのもありかもしれません。

 さて、次のページではいよいよ愛情マシマシver.を食べます。
実は作り直した時ヤケクソで愛情を6.0mgくらい入れてしまった筆者。
果たしてヘヴンから生還できるのか!?
乞うご期待!!
4/5ページ
スキ