はじめてのディストピア飯製造法 〜グレリン分泌中〜

 D地区の皆様、ごきげんよう!
HB(health bureau)より、今月のスペシャルミールのご紹介です。

 さて、我々は現在、カロリードリンクとビタミン・ミネラルサプリメントの配給をコンスタントに行っておりますが、それだけを摂取し続けていると消化管が萎縮するリスクが高まってしまいます。
そして、その予防として月に一度、皆様にフードエンジニアが再現したスペシャルミールをご提供するこのシステム。
さぁ、今月は『ハンバーグプレート』です。

 まずはマッシュポテト。
かつて食されていたとされるものよりもスムースでクリアーに仕上げました。スティッキーなテクスチャーが特徴です。

 続いてプロテインソースとなるハンバーグ。こちらはなんと培養ビーフ100%とリッチな仕上がりになっております。ヘテロサイクリックアミンフリーですのでご安心を。

 さらに、こちらはベジタブルペーストです。3種類のベジタブルをホールで使用しました。天然のβ-カロテンを摂取できます。土壌由来のバクテリアによる感染症防止のためにディスインフェクションを徹底しており、少々クロリーンの香りが強くなっておりますが問題はございません。

 そして今月はなんと、現在再現を進めているフードのサンプルをお付けしております。
こちらはJapan、現在では閉鎖されているT地区に当たりますが、その地域で食されていた「やつとうふ」と呼ばれるフードです。
まだウェザーコントロールシステムがない時代、ハイテンプレチャーへの対策としてこのフードがよく食べられていたそうですが、このフードがどのようにしてテンプレチャーを下げていたのかはまだ明らかにされておりません。

 不足分のビタミンとミネラルは普段通りサプリメントで補うようお願いします。

 デリバリーマシンは本日午後2時にセントラルファクトリーを出発予定です。
ビルディングごとに到着予定時刻が異なりますので、ご確認をお忘れなきよう。
以上、HBからのインフォメーションでした!

……

 ある日、ようつべのあなたへのおすすめの所にディストピア飯を作る動画が流れてきた。
サムネを見た瞬間、筆者の脳内に衝撃が走った。
こいつはとんでもなく面白そうじゃねぇか!!と。
そして、すぐにメニューを考え数日後。
筆者の行動に目を光らせる口うるさい同居人がいない間に作りました。
それがこちら!!

design

 どうだい?中々に良い出来だろぉー?
次のページからは献立の詳しい説明と作り方の紹介だぁっ!!
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