標的69 X BURNER
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デンドロは、再度槍を引こうとしていたが、やはりびくともしなかった。
「(こんのヤロ~。引いてもだめなら…押してやれ!!!)」
なので、それなら押してやろうと、槍を持つ手に力を入れるが、デンドロが後ろに下がるだけだった。
「ふぬ~!!!!」
けど、押してもダメで、それどころか、槍がますます溶けていた。
「なんでだ!!なんでビクともしない~~~!!」
何故押しても引いてもダメなのかわからず、デンドロはふしぎがっていた。
「後ろ側にある、手の炎だな…」
「薄く炎が放射されてるわね」
「ああ、あの炎は絶妙だ。さすが10代目!!」
だが、デンドロは気づいていないが、魅真、山本、獄寺は、何故、ツナが押しても引いてもビクともしないのかを見抜いていた。
「(あの炎に気づくとは、真田と山本と獄寺も、相当に腕を上げたな。そう…沢田を支えているのは、足の力だけではなく、薄く放射され、目視さえ難しい、後方の手が放射している、柔の炎!!)」
ツナの炎に気づいた魅真達に、ラルは感心をした。
「ありえないんだな!!デンドロ様がこんなガキにィ~~!!!」
死ぬ気の炎が額に灯り、明らかに一般人が使えない技術を持っているというのに、デンドロはまだ、ツナが一般人だと思っていた。
「まだ一般人(カタギ)だと思ってやがる」
「めでたいな…」
ここまでくれば、普通は気づきそうなものなのに、それなのに気づいていないデンドロに、獄寺とラルは呆れていた。
「沢田、手を貸そうか?」
「下がってろ」
「………だろうな。どう見ても必要ない」
「チッ、チクショ~!!!おまえ達、ナメやがって~!!!」
何気に格下扱いされたので、デンドロは更に怒りを燃やす。
「こうなれば、オレの本気の力を見せてやるぞ!!!」
デンドロは次の攻撃に入ろうと、槍をすてて、後ろへ跳んで距離をとった。
「そうしてくれ」
けど、ツナは余裕の表情だった。
「! 何をしている沢田!!敵にスキを与えるなと教えたはずだ!!奴はまだ、匣を持っている可能性があるんだぞ!!」
「わかってる」
余裕のツナにラルは注意するが、それはツナにもわかっていた。
「ヒハハッ。ベソをかいてももう遅いな!!」
デンドロは、ラルが言った通りまだ匣を持っており、リングに炎を灯すと、匣にリングを差し込む。
「出てこい!!!」
匣に炎を注入すると、フタが開き、中から雷属性の死ぬ気の炎をまとったものが出てきた。
「電猪(エレットロ・チンギャーレ)!!!」
中から出てきたのは、頭まで長く伸びたツノを持つ、大きな猪だった。
標的69 X BURNER
「!! 雷属性のイノシシ!!」
「な…なんつー巨大な!!」
デンドロの3分の2くらいの大きさをもつ猪を見て、ラルも獄寺も驚いた。
「ハハァ~。これがデンドロ様の相棒、"電猪"だ。こいつの2本の角こそが、デンドロ様のもうひとつの"2本槍(ドッピオ・コルノ・ランチャ)"なんだな!!」
電猪を出したデンドロは、自慢そうに、自分の武器や匣兵器のことを、バカ正直にベラベラとしゃべった。
「聞いて驚くな~~!!こいつの突破力はオレの5倍だ!!止めた者は誰もいないぞ!!!」
「だろうな」
「!」
「「「!」」」
更に自慢をするも、ツナは初めて見たはずなのに、納得をしていた。
「待っていたぜ。本当の「一番槍」」
「! ミルフィオーレの誇る「一番槍(アラッタッコ)」とは、デンドロ自身でなく、匣兵器の力ということか」
「ツナの奴、見抜いてたんだな」
「すごいよ、ツナ君!」
「さすがっス!!」
ツナが電猪を本当の一番槍と言ったのは、一番槍はデンドロではなくて、デンドロが使う、匣兵器の電猪の方だというのを見抜いてのことだったので、魅真、山本、獄寺は称賛した。
「あの嫌なガキを殺せ!!!ゆけ!!猪突猛進(チンギャーレ・スコントロ・フロンターレ)だ!!!」
電猪はデンドロの命令で、ツナにまっすぐ向かっていった。
「よけんのか、沢田!!」
「これくらいの攻撃止められなければ、入江の所まで辿り着けそうにないからな」
ツナはまっこうから受けて立つ気で、電猪の技を止めようと、両手を構える。
「(タワケが…)」
相手の技の正体もよくわからないのに、受け止めようとしているので、ラルは心の中でツナを叱る。
ツナは電猪の牙をつかんだが、その勢いと力の強さに足が床から離れてしまい、電猪が走る勢いのままに、荷の中に突進してしまった。
「ハハハァ~!!!見たか!!一瞬だ!!」
あっさりと倒してしまったので、デンドロはニヤニヤと笑う。
「な…10代目!!」
「ツナ君!!」
荷の下敷きになってしまったので、やられたかと思ったが、荷は振動した後、爆発でも起こったかのように、一気にふっとんだ。
「のわっ!!?」
荷がふきとばされると、その中からは、ツナと電猪の姿が見えた。
ツナは柔の炎を使い、片手だけで電猪の牙をつかんで止めていた。
「「「止めてる!!!」」」
「当然だ。剛の炎の衝撃は、こんなものではないからな」
魅真、山本、獄寺は、ツナが片手で止めていることに驚いていたが、ずっとツナの修業を見ていたラルは冷静だった。
「わかってないな~!!両手を使えないんだぞ!!とどめの一突きだな!!!」
そこへデンドロが来て、跳躍すると、ツナを槍で刺そうとした。
だが、ツナは電猪を膝蹴りして、デンドロごと後ろへふっとばした。
「ゲェ!!!」
もろに電猪にぶつかったデンドロは、電猪と一緒に床に落ち、しかも電猪の下敷きになる。
「くそっ、何てことするんだな~~~!!」
けど、デンドロはすぐに起きあがった。
「!? あれ?どこだ!?」
だが、そこにいたはずのツナの姿がどこにもないので、デンドロはふしぎに思った。
「はぅあっ」
けど、ツナはすぐにみつかり、そのツナを見ると、デンドロは驚いた。
「てっ、天井~!!?」
目の前にいたツナは、あの一瞬のうちに、天井に移動していたのだ。
ツナはデンドロが自分をみつけると、床に降り立った。
「終わらせるぞ」
そして、着地をすると、両手を胸のあたりまでもってきて、左手を後ろにひき、右手を前にやり、右手で左手の拳をつつんだ。
「な!!!」
デンドロの負けが確定した言い方なので、デンドロはカチンときた。
ツナは、技を出すために、手に力を入れる。
「!!」
「あの構えは…」
「ツナ君の…新しい技?」
「(やる気か…)」
「やさしくしてれば調子にのりやがって!!こうなれば!!」
デンドロはデンドロで技を出すようで、リングに炎を灯す。
「3本同時の、"3本槍(トリプロ・コルノ・ランチャ)"だァ!!!死ねェェ!!!!」
電猪にまたがり、槍に死ぬ気の炎をまとわせ、突進してくるが、ツナはあわてず、左手を後ろに構える。
「(そうだ…。この、柔の炎の支えがあるからこそ)」
そして、柔の炎を出して、自分の体を支えた。
「!?」
柔の炎を出すと、右手が強い光を放つ。
「X BURNER!!!」
ツナはデンドロを見据えると、今度は、剛の炎をデンドロに向けて撃った。
一方、司令室では……。
「! やっぱりだ…。第二格納庫の様子が変です」
司令室で、各部屋のチェックをしていた隊員の一人が報告していた。
「入江様はボンゴレアジトへの対応で忙しい。私が聞こう」
本来なら、トップの正一に報告すべきだが、正一は今手がふさがってるので、後ろにいたチェルベッロが、男に話を聞いた。
「はっ。格納庫周辺の振動グラフが揺れてるんです」
「あそこで暴れるのは、デンドロ・キラム以外に考えられない。あの男には、ムシャクシャすると、格納庫で武器を試射する悪癖がある。突入隊に入れなかったことへのはらいせだろう」
「それなら納得です。格納庫側から、各種センサーを切っているようなので、おかしいと思いましたよ」
「デンドロを厳重注意する必要があるな。強制的にセンサーを開いてくれ」
「はっ。では、格納庫のカメラを映します」
隊員はチェルベッロに言われた通りに、強制的にセンサーを開く。
それには、そこにいたアフロの女性と、ターバンを巻いた男、第8部隊の副隊長もいて、モニターに目をやった。
しかし、モニターには格納庫が映っているだけで、誰もいないし、何も起こっていなかった。
「あれ…?異状…ありませんね。
すいません…。私の早とちりのようです」
デンドロの姿がどこにもないので、隊員は小さくなって謝り、チェルベッロは隊員の肩に手を置いた。
モニターを見ていた、アフロの女性は後ろを向き、ターバンを巻いた男は目をつむる。
「…………♬ (甘い甘いバァ~~♪)」
しかし、第8部隊の副隊長は何かに気づいたようで、その顔には笑みを浮かべていた。
その頃、先程まで格納庫で暴れていたツナは、デンドロを倒したので、魅真達と次の場所へ移動をしていた。
「B8Fに着いたぞ」
今は地下の8階におり、了平が端末を使い、現在の位置を確認していた。
「施設破壊にはいる前に、この奥にある、警備システムサーバーを破壊するんだったな」
「そうだ。警備システムをダウンさせれば」
階段などの通常のルートを使うわけにはいかないので、ツナ達はダクトや天井裏などの裏道を使って移動をしており、最後尾にいたラルは、縄ばしごを使って床に降りながら、了平が言ったことに返す。
「基地内の、索敵能力をマヒさせることができる。その機に乗じて、主要施設の破壊と、入江正一への奇襲をする」
「その前に沢田、ヒジの傷口を治療してやる」
「え…?あ…バレてました?」
ラルがこれから行うことの説明をすると、了平はツナの左腕をつかんで上に持ちあげた。
「おい待て、芝生頭!!極限バカのおまえに治せんのかよっ」
「心配はいらん。オレのこの匣で、傷口を焼いて、血を止めるだけだ!!」
「ひいいっ。スプラッター!!」
治療は匣を使ってやるのだが、その方法が結構怖いものだった。
「焼くって…!!いいです!!そんな大げさな!!ほんの!かすり傷ですから!!」
了平は、匣から出した、炎をまとったコテをツナに近づけるが、ツナは嫌がった。
「わがままを言うな」
「いっ?」
「よし、いくぞ」
しかし、ラルに肩をつかんで体をおさえられたので、逃げられない状態になってしまい、その間に、了平はコテをツナの傷口に近づける。
「ギャアァ…」
「10代目!!」
そして、ツナの意思などおかまいなしに、コテを傷口にあてた。
「………あれ…?痛く…ない」
けど、痛くもなんともないので、ツナはふしぎがった。
「ハハハ。炎といっても、これは晴の属性の死ぬ気の炎だ。そして、晴の属性の匣の特徴は、活性。この炎は、細胞組織の自然治癒力を活発にし、普段の何百倍もの早さで傷を修復するのだ」
「かゆいっ。なんかかゆいです!!」
「よし、終わったぞ」
「え?ほ…本当に治ってる!」
かゆみを感じたと思ったら、傷が治っていたので、ツナは感心する。
「見たか!!極限晴の力!!」
「すごいですね、笹川センパイ!あっという間に治ってしまいました」
「ハハ、まあな」
「へっ、軟弱な炎で調子にのってんじゃねえ。手入れの行き届いてねえ芝生がっ」
「なんだと、足の多いタコ頭!!」
「まーまーっ」
ツナを治したのと、魅真が了平をほめたのが気に入らない獄寺は、いつものように悪態をついた。
けど、了平は了平で言い返し、そこをいつものように山本が止める。
「傷も治りゃあ、まさに、無傷で勝利!絶好調じゃねーか!!ツナの新技もすさまじかったしなっ」
「あれは本当にすごかったっス!!」
「うむ。たいした極限技だったな」
「あれなら、どんな敵でもやっつけちゃうね」
「沢田はまだ、半分程度の力でしか、あの技を出していないがな」
「!!」
「本当か!!」
全員が称賛するが、ラルは否定した。
「そうだろ、沢田」
「え…ッ。いや…うーんと…2割ぐらい…かな」
「なんと!?」
「あれで2割スか!?」
あのすさまじさで、全体の4分の1の力すら出していないというので、全員が驚いた。
「てことは、全力を出したら、もっとすごい威力だってことだよね」
「いったい、どんだけすげー技なんスか!!」
「心強いぜ、ツナ!!」
「でも、まだまだ不安定で、フルパワーじゃ撃てないんだ…。それに、敵も全力じゃなかったし…」
本当の一番槍や、敵の力を見抜いたのもだが、あんなにすごい技なのに、まだ未完成だというので、魅真、山本、獄寺は目を丸くした。
「たしかに、デンドロの炎は、見た目は派手だったが、武器や匣の性能を、充分に引きだしてるとは言えなかったな。大切なのは、炎のでかさではなく、純度だからな」
「そーいや、あいつの雷の炎は、もっとなんつーか、鋭かったよな」
「本当…。すごい威力だったわ」
「…ああ、別物(ベツモン)だ…。電光のγ…」
魅真、山本、獄寺は、以前戦った、デンドロと同じ雷属性のγのことを思い出した。
デンドロの炎はくらってはいないが、見ただけで、別格だと感じたのだった。
「さて…。おしゃべりはここまでにして、先に進むぞ。いつどこから敵が来るかわからんからな」
話がひと段落したところで、ラルが全員に声をかけたので、ツナ達は、再び先に進むことにした。
まっすぐに進んでいくと、曲がり角の先はどうなっているか、先頭に立っているラルが確認する。
そこには、ブラックスペルの兵が、一人歩いているのみだった。
「基地内の敵の数が、想定していたより、大幅に少ないな。ヒバリが囮になっている効果は絶大なようだ」
「そんなに多くの敵が…。ヒバリさん、一人で大丈夫かな…」
それだけ、ミルフィオーレの多くの兵が、ボンゴレアジトに集中しているということなので、その兵を一手に引き受けている雲雀は大丈夫だろうかと、ツナは心配し、魅真も口には出さないが、心配していた。雲雀のことを信頼しているが、それとこれとは別問題だった。
「心配はいらん!!いまだかつて、奴が死んでいるところは見たことがないからな!」
「え゙っ」
「どんな理屈だ!!」
「いや…。でも、なんか…妙に納得できるような…」
そんなツナの心配をふきとばすように、了平がフォローするが、変な理屈をこねていたので、獄寺はつっこみ、山本は笑い、魅真だけはどこか納得をしていた。
「おまえら、どこでも遊ぶんじゃない!!図面を確認しろ!!」
「ス…スマン」
「すいません…」
「ごめんなさい、ラルさん」
まったく緊張感がないので、ラルが叱ると、魅真とツナと了平は、小さくなって謝った。
そして、全員ラルに言われた通りに、端末で図面を確認する。
「この階は、やたらと、例の黒い部屋が多いのだったな」
「この壁の奥が、まさにそうっスね」
図面で確認すると、今自分達の隣にある壁が、黒い部屋の隣なので、山本は拳の裏で軽くたたいてみた。
その時獄寺は、等間隔でならんでいる通気孔の周りに、あるものにみつける。
「通気孔にカビ…?」
それは、カビだった。
「なんか、ヤバイ植物でも栽培してんのか?」
「もしくは、ゴミタメかだな」
「この壁の奥に、一体何があるのかしら」
「詮索は後回しだ。今は警備システムの破壊が優先だ」
気にはなるが、優先すべきは警備システムの破壊なので、ラルの言う通り、この通路の先の、警備システムがあるところまで足を進めた。
そこには、ツナ達の4~5倍くらいの大きさの扉があり、ツナ達は、そこで様子をうかがっていた。この扉の先に、何が待ち構えているかわからないからだ。
「この奥に、警備システムがあるんスね」
「どうする?」
「オレが先行する。合図をしたら来い」
何があるかわからない以上、全員で行くのは危険だと判断したラルは、まずは自分が先に行って、中を確かめようとした。
そして、巨大な扉の下の真ん中の部分にある小さな扉から、素早く中に入ると、中の状況を確認した。
「よし、いいぞ。特に問題は…。
!」
特に何もなかったので、ツナ達に合図を出しかけたその時、ラルのゴーグルが反応した。
「(熱反応!!) 待て!!」
ツナ達を中に入れようとしたが、熱反応を感じたので、待ったの合図を出す。
「!! (増えている!!)」
しかも、それは増えていっていた。
「どうした!?何が起きている!?」
「ラル!?」
外の扉にはりついている状態のツナ達からは、中にいるラルの姿は見えず、状況がわからないツナと了平は、中にいるラルに声をかけた。
「くっ (これは…)」
その熱反応は、更に数が増した。
「そこか」
熱反応は増えるが、敵がいる場所を見定めたラルは、そこに向けて、ガントレットから炎の弾を射出する。
すると、向かい側からは、同じように、いくつもの炎が弾のように向かってきた。
互いの炎はぶつかり合うと、相殺され、その際に爆発が起こり、すさまじい音を立てた。
「ラル!?」
「ラルさん!!」
「大丈夫か!?」
待てと言われたが、すごい音がしたので、心配になった魅真達は、中に入ってきた。
「…………かすっただけだ」
ほとんどの炎は、ラルが撃った炎の弾と相殺されたが、それでもすべてではなく、わずかにくらってしまったラルはひざをつき、くらった部分のマントが破け、腕からは血が流れていた。
「ランダムに増え続ける、標的の規則性を見破り、間一髪カウンターをあわせるとは、さすがアルコバレーノのなりそこない」
魅真達が入ってきた後、魅真達の正面から、一人の人物が姿を現した。
その人物が指を鳴らすと、部屋の照明がつき、そこにいる者の姿が見えた。
そこにたのは、先程まで司令室にいた第8部隊の副隊長で、しかも宙に浮いていた。
「!!」
「ま…魔法使い!?」
彼は隊服を着ておらず、天然パーマの髪型に、ボタンの両隣にフリルのついた長そでシャツにズボン。マントを羽織り、とがった帽子をかぶった、まさに、魔法使いのような格好をしていた。
「そのいでたちは、魔導士の人形(マジシャンズドール)。ジンジャー・ブレッドか」
「今は、ミルフィオーレ第8部隊副隊長さ。しかし驚いたな。まさか、こんな所まで、敵の侵入を許すとはね」
宙に浮いてるジンジャーは、床に降り立った。
ラルもまた、敵が目の前にいるので、その場を立ち上がる。
「僕には、君達がここに来てるって、上に知らせる義務がある」
上というのは、もちろん正一のことなので、ツナ以外、全員けわしい顔になる。
「まぁ、先に殺してしまうのも、悪くないけどね。君のコロネロみたいにさ♪」
「!!」
コロネロの名前が出ると、ラルは過剰に反応を示し、目つきが変わった。
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