第二十七話 船上バトルロイヤル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
覆面がショットガンを撃って妖怪達をふきとばすと、妖怪達は海の中へ落ちていった。
「一発で敵の大将クラス全員をぶっとばしやがった。しかも今のは浦飯のショットガン!!あいつは一体!?」
覆面が一撃で妖怪達を倒したこともだが、幽助のショットガンを使っていたことに、桑原は驚いていた。
「暗黒武術会決勝トーナメント16チーム目はァァ、ウラメシチームに決定!!」
こうして浦飯チームは、覆面の活躍によって、暗黒武術会への出場が決まったのである。
第二十七話 船上バトルロイヤル
覆面は敵を倒すと、階段を降りて瑠璃覇達のもとへ戻ってきた。
「すげーじゃねーかよ。圧倒的に強いぜ!!おめーは一体だれなんだ!?」
降りて来た覆面に桑原が近づいていき、称賛しながら覆面に問うと、覆面は無言で桑原の後ろを指さした。
「へ?」
何事かと思った桑原は、覆面が指をさした方を見る。
見てみると、そこには妖怪達が、ニタニタと気味悪く笑って立っていた。
「な…なんだァ?」
桑原達はいつの間にか、この船に乗っている、すべての妖怪に取り囲まれていたのだ。
「こうなりゃ、ルールなんか関係ねェぜ」
「とにかく、こいつらをぶっ殺したってことだけでも、名があがるんだ」
早い話、浦飯チームのメンバーを全員倒して、名をあげ、あわよくば暗黒武術会に出ようと考えていたのだ。
「ちっくしょおお」
「予想通りの行動だ。準備運動にもならんが、ジッとしてるよりはマシか」
「「同感…」」
瑠璃覇と蔵馬は同時に答え、蔵馬は答えながらバラを取り出した。
そして、瑠璃覇、蔵馬、飛影、覆面の四人は、ひざをまげて、足に力をいれると、その場を跳躍した。
「おい」
瑠璃覇達が跳躍すると、周りの妖怪も、瑠璃覇達を倒すために何匹か跳躍する。
その後すぐに、桑原の後ろにいた妖怪が桑原の背中にとびかかり、腕で桑原の首を絞める。
「このヤロオ…」
しかし、桑原は背負い投げをして、あっさりとやっつけてしまう。
けど、すぐに上から、別の妖怪が襲いかかってきた。
だがその妖怪は、桑原の霊剣に刺されて、またあっさりと倒される。
「なめんなよぉおお!!」
桑原が活躍している近くでは、覆面が軽々と跳んで攻撃を避けながら、次々に妖怪を蹴り倒していく。
更に別の場所では、飛影が素早い動きで、剣で妖怪達をバラバラにしていた。
「風華円舞陣!!」
蔵馬は風華円舞陣という技を使い、無数のバラの花びらで妖怪達を一気に切り刻む。
そして蔵馬の近くでは、瑠璃覇は激しい風を起こして、妖怪達を一瞬にして、一気に船の外に吹きとばした。
向かうとこ敵なしといった感じで、難なく敵を倒していく浦飯チーム。
だがその時、幽助の前に一匹の妖怪が現れる。
「ぐへへへ。そのまんま夢でも見ながら死になァ」
その妖怪は、自分の長く鋭い爪を、幽助に向ける。
寝こみを襲おうとしたのだ。
「う、浦飯ィ!!」
近くで敵を斬っていた桑原は、そのことに気づくが、すでに遅かった。
「死ねやあああああ!!」
妖怪は、その鋭い爪で幽助に襲いかかる。
「うおおっ」
だが、何やらにぶい音が響いた後、その妖怪は後ろへふっとび、その勢いで床を回転していくと反対側の柵に体を打ちつけ、そのまま気絶した。
「おりゃあああああ!!ババアァーーー!!きやがれェ。オレはまだやれるぜェ!!」
それは、幽助が自分を襲ってきた妖怪を殴りとばしたからだった。
桑原が驚いて幽助を見てみると、幽助は、まるで起きているかのような寝言を言いながら暴れていた。
「あのやろう、起きてやがったのか」
「バカめ。あれは寝言だ」
「寝言?」
桑原と飛影が話していると、暴れていた幽助は再び眠りについた。
「熟睡して、なおトレーニングしているとは……よほどすごい特訓を強いられたとみえる」
今の幽助の言動で、どんなにすごい特訓をしてきたのか、蔵馬は瞬時に見抜く。
「待てよ。浦飯は今、ババアと言ったな。じゃあ、あのちっこいのは…………まさか、幻海師範!?」
一方で桑原は、幽助が寝言でババアと言ったことを思い出し、まさかと思いながら、自分のななめ後ろにいる覆面を見た。
「いや、わざわざくるようなババーじゃねー。しかし、考えられそーな奴は…」
「何をブツブツ言ってるんだい?」
「とうとう頭が壊れたんじゃないのか」
「フン…。こいつは起きたまま寝言を言っているんだろ」
桑原が考えごとをしながらぶつぶつとつぶやいていたので、蔵馬はそれをふしぎに思い、瑠璃覇と飛影はそれぞれ嫌味を言って、桑原の横を通りすぎた。
「あれ?ところで、バトルロイヤルは?」
「もうとっくに終わってるよ」
「えー?あら、ほんと」
バトルロイヤルが終わったことに気づいていなかった桑原は、蔵馬に言われると、辺りを見回してみた。
周りには、こてんぱんにたたきのめされた妖怪達が、そこらじゅうで気絶をしていた。
「(うーむ。左京様のいう通りだ。チンピラ妖怪とは、格(レベル)が全然違う。戦力をはかろうと思ったが、連中は実力の一割ほども出しとらん)」
このバトルロイヤルは、浦飯チームの実力をはかるためのものだったのだが、妖怪達はあっさりとやられてしまい、船長は左京が言ってたことに納得していた。
しばらくすると、目的の島である首縊島が、眼前にせまってきていた。
「見えてきたぜ、首縊島!!どんな恐ろしい場所かわからねェ。ふんどししめてかかんぜ!!皆の衆」
島が見えてくると、彼らは船の先端まで来て島を見据えており、中でも桑原はかなり気合が入っていた。
島につき、下船すると、一行は島の中央に位置する、岩山の上にあるホテルまでやってきた。
送迎の車が去ると、一行はホテルの中へ入っていく。
「ふえ~~~~~~。ホントにここに泊まっていいのかよ」
暗黒武術会が開かれる場所だというのに、ホテルの中は、それをまったく感じさせない雰囲気だった。
桑原は幽助をかつぎながら、あまりの豪華さに驚いていた。
「当ホテルにようこそ。部屋へ御案内いたします」
中に入るとホテルマンが出迎え、彼らを部屋に案内する。
「なんか、逆に不安になってきたぜ。本当に暗黒武術会場かよ」
ホテルには、パーティーの衣装に身をつつんだたくさんの人間がおり、ホテルの豪華さにもだが、とてもこれから暗黒武術会が始まるとは思えない雰囲気に、桑原は不安になっていた。
「あれが、今回のいけにえゲストよ…」
「可哀相に。まだボウヤじゃないか…」
しかし、やはりここは暗黒武術会場で、すぐ側には、闇の力を利用してのしあがってきたであろう人間達がおり、彼らは幽助達を見ると、クスクスと笑っていた。
更に幽助達の近くには、なんとぼたんだけでなく螢子までいた。
螢子は、前に自分とぼたんが幽助のせいで死にかけたというのに、そこまでかかわらせておいて、黙って暗黒武術会に出場しようとしていることに腹を立てていた。
そして、更に側には温子と静流までいた。
温子は、豪華なホテルのシャンデリアを見てはしゃいでおり、それを見ているぼたんは不安になっていた。
けど、一行は彼女達に気づくことなく、案内されるがままに部屋へ向かっていった。
一行が案内された部屋は、404号室だった。
「ひえ~~。ことのほかリッチ。こんな大会なら、なん度きてもいーぜ!!」
ホテルの内装も豪華だったが、また部屋もとても広く豪華だった。
2つずつベッドが置いてある個室のベッドルームが3部屋ある豪華な部屋だったので、桑原は驚嘆する。
ついさっきまで、このホテルの豪華さに不安になっていたのに、なんとものん気である。
「失礼します」
桑原がはしゃいでいると、ルームサービスの男がコーヒーを運んできた。
「……待てよ。まさか、こん中に毒がもってあるんじゃ」
テーブルに置かれたコーヒーを、桑原は疑いの目で凝視する。
「そんなセコイ大会じゃないよ。目的は、あくまで純粋な闘いさ」
「開催者の意図は、実力の戦闘で、オレ達を八つ裂きにすることだ…」
「安心しろ。毒のニオイなどしない」
桑原はコーヒーを飲まなかったが、他の者達は疑うことなくコーヒーに口をつける。
「ま!用心にこしたことはねー。オレは持参した飲み物をいただく」
けど桑原は、用心のために、バッグの中から烏龍茶を取り出し、それを飲み始めた。
「……………!? おかしいぞ。…………カップがひとつ足りない」
「ん?いや、ちゃんと6つあったぜ。――で、オレが飲まずにおいてるから計算は………」
「だから不自然なんだ。幽助はまだ寝てるんだよ。彼の分が、いつのまにかない!」
蔵馬の言葉に気づいて、後ろを見てみると、確かに幽助は、まだ寝息をたてて寝ていた。
その時、後ろからズズーという、飲み物をすする音がしたので、瑠璃覇以外、全員音がした方へ振り向く。
そこには、見た目6~8歳くらいの男の子が、棚の上にしゃがんでコーヒーを飲んでいた。
「なにーー!!いつのまに部屋の中に!!」
「へっへ」
「はじめっから、部屋にかくれていやがったにちがいねェ」
「…………仮にそうだとしても、オレ達に気づかれずに、コーヒーをもっていったことは事実だ…」
「かくれてたなんて、ひとぎき悪いなァ。オイラ、ちゃんとドアから入ったぜ!おっと、ノックは忘れたかな。まあ、そっちのお姉ちゃんは気づいてたみたいだけどね」
鈴駒がそう言うと、全員瑠璃覇を見るが、瑠璃覇は平然として、一人マイペースにコーヒーを飲んでいる。
「自己紹介が遅れたね。オイラ鈴駒。明日の一回戦で、キミ達と戦う、六遊怪チームの特攻隊長さ」
鈴駒はていねいに帽子をとって、ペコリとお辞儀をした。
「六ユーカイ!?」
「ゲストはいーね。退屈な開会式や説明会出ないで、すぐ試合でさ。あーそーか。どーせみんな死ぬから、優勝した時の賞品の交渉なんか、必要ないもんね」
鈴駒はへらへらと笑いながら、カップのとっての部分に両手の人差し指を置いて自分の体をささえ、ヤジロベーのように体を揺らして遊んでいた。
「(なんなんだ。コノヤローの奇妙な落ち着きとヒョーキンさは!?オレ達は、すぐにでも戦闘に入れるくれー緊張してるってのによォ)」
鈴駒に対し桑原は、かなり緊張し、冷や汗をかいていた。
「前大会の優勝チームの大将が、ゲストに推薦したらしいから期待してたのに、ガッカリだなァ。もしも明日の対戦方式が勝ち抜き戦なら、オイラひとりで勝っちゃうぜ」
「しゃべりすぎだ…。鈴駒」
その時、突然桑原達の後ろから、別の男の声が聞こえてきた。
桑原達が振り向くと、そこには金髪の男が立っていた。
「部屋の逆スミに、もうひとり………!!
いなかった!!今度はまちがいなくいなかったぜ!!」
「(……今度は油断じゃない)」
そのことを見抜いた飛影は、鋭い目で男を睨んだ。
「あははは。おっと、ゴメンよ是流!また調子にのる、悪いくせが出ちゃった」
鈴駒は笑いながら、金髪の男…是流のもとへとんでいく。
「せいぜい最後の夜を楽しむことだ。明日、お前達はそのカップと同じ運命なのだからな」
「「!?」」
是流にそう言われて見てみると、テーブルの上のカップが、いつのまにかまっぷたつに割れていた。
「げ!!これまたいつのまに………!?」
いつのまにか、まっぷたつに割れていたカップを見て驚く桑原をよそに、桑原の後ろにいる幽助は相変わらず眠ったままで、彼らが話している間に、コーヒーを飲み終えて口をふいていた瑠璃覇は、表情を変えることなく平然としていた。
「……鈴駒、あいつらの中に、グッスリ寝ている男がいたろ。あいつは、オレ達に殺気がないことを悟って起きなかったのだと思うか。それとも…」
「たんなるアホなんじゃないの。アハハハ」
「(ゲストに選ばれるほどの人間だ。なにかある…。まあ、明日になればわかるがな……)」
是流は幽助を気にかけていたが、鈴駒はまったく気にとめておらず、のん気に笑っていた。
「あと、あの長髪の男の隣に、髪の長い女が一人いただろう。あの女をどう思う?」
是流は幽助のことを考えると、今度は瑠璃覇のことを口にした。
「あのお姉ちゃん?どうって………キレイな女だとしか思わなかったけど…」
是流は瑠璃覇のことを気にしていたが、鈴駒は幽助の時と同様、大して気にとめてはいなかった。
「あの女は気づいていたようだ。鈴駒が入った時も、オレが入った時もな」
「そうみたいだね。まあ、他の奴らよりはできるって思ったけど…………でも、オイラ達には到底かなわないだろ」
是流が瑠璃覇に警戒心を抱くも、それでも鈴駒はのん気にしていた。
「そうか…。オレは、何か不気味なものを感じたが…」
「気にすることはないと思うぜ。どうせあいつら、明日は、オレ達にコテンパンにやられちゃうんだからさ」
「だといいがな……」
「?」
「(あの女のカップも、わってやろうと思った。しかしできなかった。妙な力にはばまれて…。あの女、かなりできる。おそらく、一番の要注意人物だ…!)」
そして、是流は幽助以上に、瑠璃覇のことを気にかけていた。
それは、自分の力がまったく通用しないどころか、自分達が来た時も微動だにせず、平然としてマイペースを貫いていたからだった。
―――そして、試合当日!!
.