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一瞬、時間が止まったかと思った。
夏海に一緒に食べようと呼ぼうとして前を向いてみたら、夏海が踊っていた。
踊りと言っても激しい踊りじゃなく、ゆっくりな踊りだった。
それに合わして葉っぱがヒラヒラと舞い散っていて…。
綺麗に踊っている夏海に釘付けだった。
ずっと見ていると夏海が俺に気づいたらしく、踊りを止めてこっちに走ってきた。
「どうしたの?神威。ずっとこっち見て」
「いや…夏海踊れるんだなって思って…」
「あぁ…それか。なんか知らないけど踊れるんだよね」
「そうなんだ」
「うん」
「それは多分夏海が小さい頃習ってたからだよ」
──と、言いたいのは山々だが今のところは言わないでおくことにした。
出来れば自分で思い出してほしいから。
「で、どうしたの?」
「ん?お菓子食べるかな~って思ってさ」
「あ!食べる食べる~!」
渡したお菓子をもぐもぐと食べ始める夏海。
今日は夏海の新しい姿を見れた。
1日1日一緒に過ごす度に何か1つ知る。
君は昔を思い出したらどうなるんだろうか。
昔を思い出しても俺の傍にいてほしいと思うのは俺の我が儘なんだろうか?
君が今と少し変わってもいい。
だから一緒にいてほしい。
─紅葉のように想いが濃くなっていく─