01.始まりは同窓会から
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「財前、」
何にしようかなと空っぽのお皿を手にしたままふらふらしていると、声をかけられた。
料理から視線を外して声のした方を向けば、丸井くん。
いつの間にか隣に立っていた丸井くんは、思っていたよりも身長が伸びていて、少しだけ顔を上げないと視線が合わなかった。
「これ、美味しかったぜ」
「え?」
そう言う彼の指差す先を見れば、イチゴのレアチーズケーキ。
「まだデザートの番じゃないけど……」
「別にいいだろい、食べる順番なんてさ」
甘いものが好きなのも、変わらないんだ。
中学を卒業してから5年経って、見た目とか変わっている人もたくさんいるけど、変わらないことの方が多いのかもしれない。
少し他の人にも話しかけてみようかなと思い、目ぼしい人がいないかと周りを見ようとした時だった。
「ほんとに美味しいから!」という丸井くんの言葉が聞こえたかと思えば、ひょいっと手に取ったケーキは、そのまま私の口元に近づけられて。
「!?ちょっと待って……お皿に置いてほしい、です」
「っ!わりぃ……つい」
「もー、びっくりさせないでよ、確かに一口サイズだけど」
差し出したお皿にちょこんと載せられたチーズケーキ。
まさかこんな、久しぶりに会った人間に対して「あーん」ができるような人だっただろうか丸井くん。
突然の行動に、ドキドキと心臓がうるさい。
「丸井くんったら大胆~」
「さすがチャラ男代表」
見られていない、という奇跡的なことはなかったらしい。
「うっせーよ」と返す丸井くんの表情は、ちょっと眉間にしわを寄せて不機嫌そうだった。
頬の淡い赤みは、お酒のせいだろう。
「……丸井くん、チャラいんだ?」
「あいつらの言うこと信じるなよ。」
「ふふ。大丈夫だよ、第一印象とそう変わらないから」
「……おい、どういう意味だそれ!じゃなくて、少し話したいんだけど」
料理取ってからでいいから、あっちの席で。と、こちらの反応を待たずに、くるりと背を向けて歩いて行ってしまった。
気になる存在だった丸井くんなのだ、正直、今のやり取りだって精一杯だというのに。
しかも、3年間クラスが一緒だったとはいえ、ちゃんと会話するようになったのは3年生になってからだ。なのに、私と話したいこととはなんだろうか。
少しだけ料理をお皿に取り、テーブルに置いてから丸井くんの待つ方へと向かった。
何にしようかなと空っぽのお皿を手にしたままふらふらしていると、声をかけられた。
料理から視線を外して声のした方を向けば、丸井くん。
いつの間にか隣に立っていた丸井くんは、思っていたよりも身長が伸びていて、少しだけ顔を上げないと視線が合わなかった。
「これ、美味しかったぜ」
「え?」
そう言う彼の指差す先を見れば、イチゴのレアチーズケーキ。
「まだデザートの番じゃないけど……」
「別にいいだろい、食べる順番なんてさ」
甘いものが好きなのも、変わらないんだ。
中学を卒業してから5年経って、見た目とか変わっている人もたくさんいるけど、変わらないことの方が多いのかもしれない。
少し他の人にも話しかけてみようかなと思い、目ぼしい人がいないかと周りを見ようとした時だった。
「ほんとに美味しいから!」という丸井くんの言葉が聞こえたかと思えば、ひょいっと手に取ったケーキは、そのまま私の口元に近づけられて。
「!?ちょっと待って……お皿に置いてほしい、です」
「っ!わりぃ……つい」
「もー、びっくりさせないでよ、確かに一口サイズだけど」
差し出したお皿にちょこんと載せられたチーズケーキ。
まさかこんな、久しぶりに会った人間に対して「あーん」ができるような人だっただろうか丸井くん。
突然の行動に、ドキドキと心臓がうるさい。
「丸井くんったら大胆~」
「さすがチャラ男代表」
見られていない、という奇跡的なことはなかったらしい。
「うっせーよ」と返す丸井くんの表情は、ちょっと眉間にしわを寄せて不機嫌そうだった。
頬の淡い赤みは、お酒のせいだろう。
「……丸井くん、チャラいんだ?」
「あいつらの言うこと信じるなよ。」
「ふふ。大丈夫だよ、第一印象とそう変わらないから」
「……おい、どういう意味だそれ!じゃなくて、少し話したいんだけど」
料理取ってからでいいから、あっちの席で。と、こちらの反応を待たずに、くるりと背を向けて歩いて行ってしまった。
気になる存在だった丸井くんなのだ、正直、今のやり取りだって精一杯だというのに。
しかも、3年間クラスが一緒だったとはいえ、ちゃんと会話するようになったのは3年生になってからだ。なのに、私と話したいこととはなんだろうか。
少しだけ料理をお皿に取り、テーブルに置いてから丸井くんの待つ方へと向かった。
