01.始まりは同窓会から
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正直まだまだ苦く、心から美味しいと思えるような飲み物ではない。
けれど、あの時よりだいぶ慣れたビールを飲む。
……でもやっぱり乾杯の一杯だけでいいや、早く飲んでしまおう。
なるべく早く減らそうとゴクゴク飲んでいると、斜め前に立っていた仁王くんと目が合った。
「財前、いける口なんか?」
「まさか!苦いから早く飲んじゃおうと思って」
「なるほど」
「そういう仁王くんは……それ、ビールじゃないよね?」
「……」
「弱いんだよね~」
そう言いながらちびちびと飲む、なおちゃん。
あなたも相当弱そうだよ。
「葵ちゃん、食べ物取ってこよっか!」
「うん、そうしよう!」
グラスをテーブルに置き、美味しそうな料理がたくさん並べられているテーブルへと向かう。
ビュッフェ形式は、つい目移りして余計に取り過ぎてしまうから危険だ。
今日は緩い服装じゃないから、特に気をつけなければ。
とりあえず最初だしとサラダを中心にお皿に取り、テーブルへと戻る。
なおちゃんはまだ目移りしているようだけれど、早く戻ってきてほしくてそわそわしてしまう。……なんだか私、友達少ない子みたいになってるなぁ。
残り少しのビールを飲みながら取ってきたサラダを食べ始めたところで、なおちゃんが戻ってきた。
「あれ、仁王は?」
「あ、そういえば、いないね」
料理でも取りに行ってるのでは?と思いながら、少しだけ気になっていたことを聞く。
「なおちゃんさ、仁王くんと付き合ってる?」
「っ、はい!?」
「いやほら、高校3年間同じクラスなら何かあっても変じゃないよなぁって」
「ナイナイナイ!」
その全力否定が余計に怪しいけれど。
仁王と付き合うなら超絶美人くらいじゃないと釣り合わなくてイジメられそうでしょ、なんて続けて言うので、それは確かにと納得してしまった。
「それより、葵ちゃんはどうなの?彼氏いないの?」
「今はいないよ」
「じゃあ過去にいたことあるんだ!」
「うん、まぁ……でもなんていうか、ちゃんとした?お付き合いはできずに終わっちゃったかな」
何それどういうこと!?と、目をキラキラ輝かせて聞いてくる表情に思わず苦笑いを浮かべた。
「ちょっと、審査が厳しくて……」
言いながらふと視線を向けた方に、目立つ赤髪が。
女子にも男子にも囲まれていて、あの頃と同じように人気者なのだなと、変わらないその姿に微笑ましくなった。
「審査って、親の!?結婚まで考えてたってこと!?」
「えっ!?違う違う!それよりなおちゃん声大きいよ!」
「ごめん……びっくりして。」
お酒の力も入ったせいか、声量が大きくなっていた。
とはいえ、周囲もそれぞれ昔話に花を咲かせているためそれほど耳には入っていないようだけれど。
「いとこが心配性で……」
自身の声の大きさに恥ずかしくなってしまったのか、顔を赤らめているなおちゃんに「料理取ってくるね」と伝えてその場を離れる。
今日も数時間後には、あの心配性から連絡が入るのだろうな、とため息をつきながら。
けれど、あの時よりだいぶ慣れたビールを飲む。
……でもやっぱり乾杯の一杯だけでいいや、早く飲んでしまおう。
なるべく早く減らそうとゴクゴク飲んでいると、斜め前に立っていた仁王くんと目が合った。
「財前、いける口なんか?」
「まさか!苦いから早く飲んじゃおうと思って」
「なるほど」
「そういう仁王くんは……それ、ビールじゃないよね?」
「……」
「弱いんだよね~」
そう言いながらちびちびと飲む、なおちゃん。
あなたも相当弱そうだよ。
「葵ちゃん、食べ物取ってこよっか!」
「うん、そうしよう!」
グラスをテーブルに置き、美味しそうな料理がたくさん並べられているテーブルへと向かう。
ビュッフェ形式は、つい目移りして余計に取り過ぎてしまうから危険だ。
今日は緩い服装じゃないから、特に気をつけなければ。
とりあえず最初だしとサラダを中心にお皿に取り、テーブルへと戻る。
なおちゃんはまだ目移りしているようだけれど、早く戻ってきてほしくてそわそわしてしまう。……なんだか私、友達少ない子みたいになってるなぁ。
残り少しのビールを飲みながら取ってきたサラダを食べ始めたところで、なおちゃんが戻ってきた。
「あれ、仁王は?」
「あ、そういえば、いないね」
料理でも取りに行ってるのでは?と思いながら、少しだけ気になっていたことを聞く。
「なおちゃんさ、仁王くんと付き合ってる?」
「っ、はい!?」
「いやほら、高校3年間同じクラスなら何かあっても変じゃないよなぁって」
「ナイナイナイ!」
その全力否定が余計に怪しいけれど。
仁王と付き合うなら超絶美人くらいじゃないと釣り合わなくてイジメられそうでしょ、なんて続けて言うので、それは確かにと納得してしまった。
「それより、葵ちゃんはどうなの?彼氏いないの?」
「今はいないよ」
「じゃあ過去にいたことあるんだ!」
「うん、まぁ……でもなんていうか、ちゃんとした?お付き合いはできずに終わっちゃったかな」
何それどういうこと!?と、目をキラキラ輝かせて聞いてくる表情に思わず苦笑いを浮かべた。
「ちょっと、審査が厳しくて……」
言いながらふと視線を向けた方に、目立つ赤髪が。
女子にも男子にも囲まれていて、あの頃と同じように人気者なのだなと、変わらないその姿に微笑ましくなった。
「審査って、親の!?結婚まで考えてたってこと!?」
「えっ!?違う違う!それよりなおちゃん声大きいよ!」
「ごめん……びっくりして。」
お酒の力も入ったせいか、声量が大きくなっていた。
とはいえ、周囲もそれぞれ昔話に花を咲かせているためそれほど耳には入っていないようだけれど。
「いとこが心配性で……」
自身の声の大きさに恥ずかしくなってしまったのか、顔を赤らめているなおちゃんに「料理取ってくるね」と伝えてその場を離れる。
今日も数時間後には、あの心配性から連絡が入るのだろうな、とため息をつきながら。
