放課後のテルテル坊主
いつもの放課後。
教室の窓に、見慣れた赤毛が揺れていた。
珍しい事もあるものだな、なんて思って見上げていたら、頬に冷たい感触がひとつ。
「…雨?」
視線を校舎から空に移すと、いつの間にかどんよりとした厚い雲が広がっていた。
「高町先パーイ!今日はもう、あがりですってー!!」
「雨降りそうだから、早く帰りましょー!」
離れたところから、後輩の声が響いた。
「わかったーさんきゅー!」
叫び返して、もう一度教室を見上げる。
いつの間にか、人影は見えなくなっていた。
「何だよ、ったく」
思わず、独りごちる。
別に、待っていると約束された訳でもないのだが。
…なら、期待させんなっての。
声にならない、溜め息が漏れた。
教室の窓に、見慣れた赤毛が揺れていた。
珍しい事もあるものだな、なんて思って見上げていたら、頬に冷たい感触がひとつ。
「…雨?」
視線を校舎から空に移すと、いつの間にかどんよりとした厚い雲が広がっていた。
「高町先パーイ!今日はもう、あがりですってー!!」
「雨降りそうだから、早く帰りましょー!」
離れたところから、後輩の声が響いた。
「わかったーさんきゅー!」
叫び返して、もう一度教室を見上げる。
いつの間にか、人影は見えなくなっていた。
「何だよ、ったく」
思わず、独りごちる。
別に、待っていると約束された訳でもないのだが。
…なら、期待させんなっての。
声にならない、溜め息が漏れた。