an oak leaf
目の前に出されたのは、濃い緑の葉にくるまれた団子。真っ白な生地には、うっすらと中の餡が透けている。
「えーっと…?」
「柏餅。知らないのか?」
甘いものに合うよう、心持ち濃い目に入れた緑茶を並べながら、鳴海歩は平然と言ってのけた。
「知ってますよ!そうじゃなくて…」
「まぁ、こどもの日はとっくに過ぎちまってるけどな」
それなのに、こんなに美味しそうな柏餅が出てくるから、不思議なのだ。
先程付き合った買い物で、何だか妙なモノを買うとは思ったのだが。
まさか、柏の葉っぱだったとは。
毎度の事だが、このおやつも当然、手作りなのだろう。
あまりに美味しそうなソレを、ひよのは、しばらくじっと見つめていた。…が、とうとうその魅力に負けた。
「いただきます」
「召し上がれ」
もぐ。
………
言葉に、ならない。
予想通り。いや、予想を遥かに裏切って、美味しかった。
それがいつもの事だと言うのだから、何だか泣けてきそうである。
「えーっと…?」
「柏餅。知らないのか?」
甘いものに合うよう、心持ち濃い目に入れた緑茶を並べながら、鳴海歩は平然と言ってのけた。
「知ってますよ!そうじゃなくて…」
「まぁ、こどもの日はとっくに過ぎちまってるけどな」
それなのに、こんなに美味しそうな柏餅が出てくるから、不思議なのだ。
先程付き合った買い物で、何だか妙なモノを買うとは思ったのだが。
まさか、柏の葉っぱだったとは。
毎度の事だが、このおやつも当然、手作りなのだろう。
あまりに美味しそうなソレを、ひよのは、しばらくじっと見つめていた。…が、とうとうその魅力に負けた。
「いただきます」
「召し上がれ」
もぐ。
………
言葉に、ならない。
予想通り。いや、予想を遥かに裏切って、美味しかった。
それがいつもの事だと言うのだから、何だか泣けてきそうである。