believed it

「…どっかのおさげ娘がどんな反応するか、気になりませんか?って」

「…はい?」

ひよのが本気で意味がわからない、という顔をする。
さすがはあの娘だ、と歩はこっそり、理緒を尊敬した。


「あんた、まだ気付いてないんだな」
「な、何がです?」

呆れたような歩の物言いに、ひよのが少し動揺を見せる。

「あのさ、今日は何日かわかるか?」
「わかりますよ!4月2日ですっ」
「なら、昨日は?」
「4月1日に決まってるじゃないですか」

ここまで言っても、ぴんとこないのか。
歩は少し考えてから言った。

「…じゃ、聞くが。4月は英語で?」
「馬鹿にしてます?エイプリルですよ。えー、ぴー、あーる、あい、える」
「………」
「………」
「…も、いーや」

歩が諦めて、がくり、と首を落とした瞬間。
ひよのが急に、座り込んだ。


「…どうした?」
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