20140531
【カノ亮】
「えい」
「うわ、ちょ、カノン!?髪を掴むなっ」
掴んだときと同じように勢いよく手をはなされて、思わずつんのめる。
「だって目の前に、かわいいしっぽが現れたものだから」
にこにこと悪びれないカノンに怒る気力がわかないのは、これが今日既に5回目のやりとりだからだ。
「私の髪は尻尾じゃない」
「髪伸ばすの?」
「こら聞け」
「亮子はスタイル良いから、どんな髪型でも似合いそうだよね」
「……」
このやりとりは1回目。
「…切ろうかな」
なんだか、どうでもよくなってきた気がする。
あたしの呟きに、カノンが楽しげに頷いたのは、見なかったことにしよう。
「えい」
「うわ、ちょ、カノン!?髪を掴むなっ」
掴んだときと同じように勢いよく手をはなされて、思わずつんのめる。
「だって目の前に、かわいいしっぽが現れたものだから」
にこにこと悪びれないカノンに怒る気力がわかないのは、これが今日既に5回目のやりとりだからだ。
「私の髪は尻尾じゃない」
「髪伸ばすの?」
「こら聞け」
「亮子はスタイル良いから、どんな髪型でも似合いそうだよね」
「……」
このやりとりは1回目。
「…切ろうかな」
なんだか、どうでもよくなってきた気がする。
あたしの呟きに、カノンが楽しげに頷いたのは、見なかったことにしよう。