20140531

【沢亮】

久々に見た彼は、ふわふわと笑いながら手を振った。

「もう会うことなんてないと思ってたよ」
「そうかい?俺はまた会えるような気がしてたよ」

偶然の再会を素直に喜ぶ様子が眩しい。
こいつタラシか?という疑惑は寸でのところで飲み込んだ。

ゆったりと近況を話す声は、穏やかで優しい。

彼の陽に透ける金髪が、眩しさを助長する。

「あたし、自分では大人びてる方だと思ってたんだけどね…」

ぽろりと零れた台詞に、一瞬きょとんとした沢村は、すぐにまた笑う。
あぁ、眩しくて見てらんないや。
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