Sweet Sweets DayS

そんなこんなで、もう1週間になる。


つまりひよのは、毎日クッキーを焼いてくる訳で。
よく続くもんだ、と歩はしみじみ考えていた。
自分は、食べて一言二言、言うだけだから大したことはないにしろ。
普段から家事全般をこなす歩だが、他の高校生が、普段あまり台所に立たない事位はわかっていた。


一方ひよのは、何だかんだで毎日、しっかり完食してくれる歩に感心していた。
毎日、同じものを持っていく自分も自分だが、よく飽きないものだ、と。
そして必ず言う言葉は、表面上は文句だが、よく聞けばちゃんとアドバイスをしてくれているのである。

リベンジのつもりが、聞いて呆れる。

だが恐らく、こうなる事はどちらもわかっていたのだろう。
だからお互い、何も言わない。



そこまで考えて、ひよのは大袈裟に溜め息をついた。

「どっかの誰かさんは、鈍くて、言わなきゃわかってくれませんけどねー」
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