Sweet Sweets DayS

「何言ってるんです!?今日じゃなきゃ、意味ないじゃないですか!」



「…何でだ?」





空気が、凍った。

歩は本当にわからない、という顔をしていて、それを見てひよのは………

固まっていた。


「…おい?あんた大丈「信じられません!!」

呆気にとられた歩に構わず、ひよのは演技調に派手に叫んだ。

「今日は2月14日!全国の恋する乙女が頑張る日!!なのにそれを、何でだ?とは、女の子の敵ですよっっ」

ようやくぼんやりと理解できてきた歩は、できるだけ冷めたコメントをしてみる。

「バレンタイン氏が暗殺された日だろう」



ばらばら らっ


甘くないクッキーが、頭から降ってきた。
少々やりすぎたらしい。

嘆かわしい、とふざけていた様子も消えたひよのは、怒りながら笑うという、恐ろしい事を始めた。
怒るなら、相応の顔をしていてほしいものである。

怒りを隠しきれていない笑顔の迫力に、歩は思わず後ずさった。
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