空とフェンスと、君の手と

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「で、具体的にはどうすんの?こーすけくん呼んでくる前に、打ち合わせといた方が良いでしょ?」

再び終わりの見えなくなりそうな2人を無視して、理緒は話を進めることにしたらしい。
完全に身体を亮子に向けて、1対1で話し始めた。

「あれ理緒、ノってくれるのかい?」
「何かねー、弟さんとひよのさんの言い争い聞いてたら、どーでも良くなってきちゃった」

ぺろ、と舌を出す少女の言葉に、思わず亮子が吹き出す。

「あー、確かにねぇ」
「でしょ?」

くすくすと笑う2人に気付いて、歩とひよのがぴたり、と言い争いを止めた。

「…どういう意味だ、それは」
「まぁ、悪い意味ではないですから~」
「私たちの愛には勝てないと、理緒さんもとうとう悟った訳ですね」
「それとこれとは、話が別です」

今度はひよのと理緒の間に、ぱちり、と火花が弾けた。
遺された2人は、うんざりと空を見上げる。
視線の先には、ぷかりぷかりと、平和に浮かぶ白い雲。

「「…もう、どーでも良いよ」」

盛大に溜め息をつく、歩と亮子。
そのタイミングが、あまりにぴったりで、同時に顔を見合わせた。
これなら、何とかなりそうかもしれない。
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