空とフェンスと、君の手と
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「何やってるんだ…?」
とぼけた口調で問い掛けると、おさげの少女が勢い良く立ち上がった。
「な、鳴海さんこそ、何やってるんですかっ!?」
「あんたには関係ないだろ」
冷たく切り捨てると、ひよのの抗議より早く、カノンが口を挟む。
「で、亮子は何でこんなトコにいるのかな?」
「って、カノンにも関係ないだろ!?」
「関係あるよ?」
あくまで穏やかに、カノンが立ち上がって微笑んだ。
「僕は亮子が何してたのか、すっごく気になるもの。ねぇ、浅月もそう思わない?」
くる、と振り向くと香介が慌てて1歩後ずさる。
「なっ、何で俺に振るんだよっ!?」
「だってこーすけくん、ずーっと黙ってるんだもん」
「べ、別に、んな事ねぇよっ」
「だったら、何か言ってみたらどうだ?」
不敵に笑う歩を見て、全員の時間が一瞬止まった。
陽当たりの良い屋上を、ひどく冷たい風が吹き抜ける。
「何やってるんだ…?」
とぼけた口調で問い掛けると、おさげの少女が勢い良く立ち上がった。
「な、鳴海さんこそ、何やってるんですかっ!?」
「あんたには関係ないだろ」
冷たく切り捨てると、ひよのの抗議より早く、カノンが口を挟む。
「で、亮子は何でこんなトコにいるのかな?」
「って、カノンにも関係ないだろ!?」
「関係あるよ?」
あくまで穏やかに、カノンが立ち上がって微笑んだ。
「僕は亮子が何してたのか、すっごく気になるもの。ねぇ、浅月もそう思わない?」
くる、と振り向くと香介が慌てて1歩後ずさる。
「なっ、何で俺に振るんだよっ!?」
「だってこーすけくん、ずーっと黙ってるんだもん」
「べ、別に、んな事ねぇよっ」
「だったら、何か言ってみたらどうだ?」
不敵に笑う歩を見て、全員の時間が一瞬止まった。
陽当たりの良い屋上を、ひどく冷たい風が吹き抜ける。