高町亮子
【た】
はぁ。
「あっ亮子!息吸って吸って!!」
「は?」
「いいから早くっ」
すぅ。
「もっと!」
すうぅ。
「もっともっと!!」
すうぅぅ。
「もっともっともっ「ぷは」
あ~、とわざとらしく嘆くカノンに、一発回し蹴り。
もちろん、最低限の動きで華麗にかわされる。
「ふざけんじゃないよ!」
「もう!ダメじゃないか、吐き出しちゃあ」
「吸ったもんは吐かないと苦しいだろ!?」
「溜め息つくと、幸せが逃げるって言うよ?」
やたらと真面目な顔で言うので、一瞬、思考が止まった。
「…カノン、まさかそんなの信じてんの?」
「そりゃ、深追いはよくないけど。逃がしたくないものは、ちゃんと捕まえとかなきゃね」
ふふ、と意味ありげに笑う。
彼が何を考えているのかは、相変わらず分からなかった。
はぁ。
「あっ亮子!息吸って吸って!!」
「は?」
「いいから早くっ」
すぅ。
「もっと!」
すうぅ。
「もっともっと!!」
すうぅぅ。
「もっともっともっ「ぷは」
あ~、とわざとらしく嘆くカノンに、一発回し蹴り。
もちろん、最低限の動きで華麗にかわされる。
「ふざけんじゃないよ!」
「もう!ダメじゃないか、吐き出しちゃあ」
「吸ったもんは吐かないと苦しいだろ!?」
「溜め息つくと、幸せが逃げるって言うよ?」
やたらと真面目な顔で言うので、一瞬、思考が止まった。
「…カノン、まさかそんなの信じてんの?」
「そりゃ、深追いはよくないけど。逃がしたくないものは、ちゃんと捕まえとかなきゃね」
ふふ、と意味ありげに笑う。
彼が何を考えているのかは、相変わらず分からなかった。
『ためいき』