Shooting STAR
「確かに今度は、あんたと2人きりでも悪くないかもしれないな」
「…え?何か言いましたか?」
折角、お望みの台詞を口にしてやったというのに、ひよのは聞いていなかったらしい。
じと、と睨まれて狼狽している少女に、歩はぺろり、と舌を出した。
「秘密、だよ」
「な…っ!そう言われると、気になるじゃありませんか!?」
「ぼーーーっとしてた、あんたが悪いんだろ?」
「ぼーっとなんて、してませんよ!!」
くだらないやり取りさえも、愛しい時間に思えて。
星に願うなんて、馬鹿げた事だと分かってはいるけれど
それでも、祈らずにはいられなかった
この時間が
この距離が
少しでも長く 続くように、と。
≪fin.≫